将棋コラム

上田女流三段、タイトル奪取まであと1勝と迫る!加藤一二三九段は公式戦最年長勝利記録を更新【1月16日~22日の中継結果まとめ】

上田女流三段、タイトル奪取まであと1勝と迫る!加藤一二三九段は公式戦最年長勝利記録を更新【1月16日~22日の中継結果まとめ】

更新: 2017年01月23日

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日本将棋連盟モバイルにおける1月16日~22日の中継局の結果をまとめてお伝えします。

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挑戦者上田、一気にカド番に押し込む(岡田美術館杯女流名人戦)

●里見香奈女流名人-○上田初美女流三段

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里見香奈女流名人に上田初美女流三段が挑戦する第43期岡田美術館杯女流名人戦五番勝負は22日(日)、島根県出雲市の「出雲文化伝承館」で第2局が行われた。先手の里見香女流名人が7筋の歩を伸ばして三間飛車に構えると、上田女流三段は1筋を突き越してから角交換し、△4五角と打って馬を作る乱戦に進む。対して里見香女流名人は、成れる角を成らないという意欲的な指し回しを見せた。結局は上田女流三段のペースで展開し、里見香女流名人が難しい勝負に持ち込むチャンスを逃すと、一気にリードを奪って押し切っている。五番勝負はこれで上田女流三段の2連勝となり、タイトル奪取まであと1勝と迫った。第3局は1月29日(日)、千葉県野田市の「関根名人記念館」で行われる。

竜王戦

1組

●高橋道雄九段-○阿部健治郎七段
○糸谷哲郎八段-●藤井猛九段
●佐藤天彦名人-○丸山忠久九段
○松尾歩八段-●深浦康市九段

ランキング戦が進行中。▲高橋道雄九段-△阿部健治郎七段戦は、初の1組参加となる阿部健七段が左美濃急戦を見せ、矢倉に組んだ高橋九段の飛車先交換を阻止してポイントを挙げた。手順に右銀を囲いに加えた阿部健七段、代わりに右金を活用して攻勢を取る。高橋九段も反撃を見せるが、最後は阿部健七段が高橋九段の玉を自陣にまで追って詰まし上げた。▲糸谷哲郎八段-△藤井猛九段戦は、藤井猛九段が△4二飛~△3二飛~△3四飛の順で三間飛車に構える(4→3戦法)。糸谷八段は9筋の位を取って角交換から銀冠に、藤井猛九段は穴熊にそれぞれ組む。糸谷八段は藤井猛九段に飛車切りを余儀なくさせ、6筋から手をつけて穴熊を弱体化させると、機を見て玉頭攻めに出て攻め倒した。▲佐藤天彦名人-△丸山忠久九段戦は丸山九段の一手損角換わりから相早繰り銀に。丸山九段は先手陣に角を打ち込み、攻めを催促した。佐藤天名人の攻めは切れ筋に陥り、最後は丸山九段が丁寧に面倒を見て佐藤天名人を投了に追い込んでいる。▲松尾歩八段-△深浦康市九段戦は角換わりで先手2九飛・4七銀・4八金の形、後手は早繰り銀に進む。深浦九段は右銀をさばくことに成功するが、後続が難しかった。無理な動きを誘われ、厳しく反撃を決めた松尾八段が制している。

2組

●広瀬章人八段-○杉本昌隆七段
●中村太地六段-○橋本崇載八段

ランキング戦が進行中。▲広瀬章人八段-△杉本昌隆七段戦は、杉本七段のゴキゲン中飛車に広瀬八段が超速▲3七銀戦法を採用、銀対抗から相穴熊に。穴熊戦らしい、食いつきを図っては補修するといった攻防が展開され、最後は強烈な順で手をつなげた杉本七段が攻め勝った。▲中村太地六段-△橋本崇載八段戦は横歩取り8四飛型から、中村太六段が駒損ながらも激しく攻める変化を選ぶ。つながるかどうかぎりぎりの攻めを橋本八段が強靭な受けでかわし、最後は鋭く反撃を決めて制している。

5組

○船江恒平六段-●伊奈祐介六段

ランキング戦が進行中。▲船江恒平六段-△伊奈祐介六段戦は伊奈六段の一手損角換わりから、船江六段が手早く右の桂を跳ね出して動く。船江六段は竜を引き揚げていったん自陣を整備し、再び攻める形を作って押し切っている。

順位戦(カッコ内はリーグ順位)

C級2組

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©名人戦棋譜速報

○藤森哲也四段-●増田康宏四段
○石井健太郎四段-●三枚堂達也四段
○竹内雄悟四段-●佐藤慎一五段
●岡崎洋六段-○中座真七段

9回戦の後半と延期になっていた対局、合わせて12局が行われた。▲藤森哲也四段-△増田康宏四段戦は、増田康四段が矢倉模様の出だしで5筋から急戦を仕掛ける。藤森四段は増田康四段の動きを収めて反撃に出ると、先手先手で攻める展開にして押し切った。▲石井健太郎四段-△三枚堂達也四段戦は横歩取らずの相掛かりから、石井四段は中住まいに構え、三枚堂四段は右に玉を囲う。中盤に中段飛車を捕獲した石井四段が、好調に攻め倒している。▲竹内雄悟四段-△佐藤慎一五段戦は竹内四段が中飛車から模様よく進めるも、佐藤慎五段が巧妙に反撃した。終盤は際どく難しいながらも佐藤慎五段に勝ち筋があったが、軽視した詰めろ逃れの詰めろを決められ、逆転で竹内四段が制している。▲岡崎洋六段-△中座真七段戦は横歩取りから岡崎六段がひねり飛車を採用。中盤の折衝で駒得を果たした中座七段が厳しく攻めて勝った。上位の成績は以下のとおり。9回戦の結果によって激しく変動している。

【7勝1敗】西尾明六段(16)、門倉啓太五段(37)、近藤誠也四段(49)
【6勝2敗】増田康四段(5)、三枚堂四段(7)、梶浦宏孝四段(12)、佐藤紳哉七段(14)、高見泰地五段(15)、佐藤和俊六段(21)、高野智史四段(48)、都成竜馬四段(50)

王位戦

予選

○渡辺明竜王-●永瀬拓矢六段
○阿久津主税八段-●郷田真隆王将

各ブロックの戦いが終了した。「5」ブロック決勝の▲渡辺明竜王-△永瀬拓矢六段戦は横歩取り8四飛型から、永瀬六段がひねり飛車にして戦う。中盤の大駒総交換の後に渡辺明竜王がペースを握り、一方的に攻め勝っている。「1」ブロック決勝の▲阿久津主税八段-△郷田真隆王将戦は角換わりになり、阿久津八段が3八銀型から▲4五桂と跳ね出す、早い仕掛けを採用。阿久津八段は玉を固めた分、駒の少ないぎりぎりの攻めとなったが、つなげきって制勝した。挑戦者決定リーグを戦うのは、渡辺明竜王が3期ぶり11回目、阿久津八段が8期ぶり6回目となる。

王位戦予選

王座戦

二次予選

○佐々木慎六段-●中村修九段
○佐藤康光九段-●屋敷伸之九段

一次予選が佳境を迎えるなか、二次予選が開幕。初戦となった▲佐々木慎六段-△中村修九段戦は佐々木慎六段の先手位取り中飛車に、中村修九段が28手目まで角道を開けない工夫を見せた。戦機をつかんだ佐々木慎六段が巧みに攻めをつなぎ、中村修九段の粘りを振り切って制している。▲佐藤康光九段-△屋敷伸之九段戦は屋敷九段の急戦矢倉に進む。互いに端を破る展開になり、屋敷九段の終盤の緩手をとがめた佐藤康九段が鋭く寄せきった。

王座戦二次予選

棋王戦 

第43期予選

●中田功七段-○牧野光則五段

第42期五番勝負を前に各ブロックが進行中。▲中田功七段-△牧野光則五段戦は中田功七段が三間飛車、牧野五段が居飛車穴熊に構える。中田功七段が攻め込んで穴熊を乱すも、3九玉型の高美濃に対する反動も厳しく、最後は牧野五段が寄せ合いで一手勝ちを収めた。

棋王戦予選

棋聖戦 

二次予選

●千葉幸生六段-○戸辺誠七段
○千田翔太六段-●谷川浩司九段
●飯島栄治七段-○加藤一二三九段
●行方尚史八段-○木村一基八段

各ブロックが進行中。▲千葉幸生六段-△戸辺誠七段戦は、戸辺七段の角道を止める四間飛車から相穴熊に進む。難しい局面からの千葉六段の緩手に乗じ、戸辺七段が攻め倒している。▲千田翔太六段-△谷川浩司九段戦は、千田六段の初手▲5八玉に谷川九段が四間飛車に構え、千田六段は▲6八玉~▲7八玉~▲8七玉と1手損して天守閣美濃に囲う。結局は千田六段が後手を持ったような将棋になり、最後は玉頭から殺到して押し切った。▲飯島栄治七段-△加藤一二三九段戦は相掛かりから加藤九段のネコ式縦歩取りに進み、飯島七段は▲7六歩と突いて縦歩を取らせ、交換した角を飛車に換える。加藤九段は盤上に放った角を軸に攻めを組み立て、反撃を許さずに押し切った。▲行方尚史八段-△木村一基八段戦は横歩取りで、行方八段が▲3四飛~▲6八玉の順を採用。戦いの中で誤算のあった行方八段は妥協する順を余儀なくされ、好手を交えた木村八段が快調に攻め勝った。

棋聖戦二次予選

朝日杯将棋オープン戦

本戦トーナメント

●久保利明九段-○渡辺明竜王
○澤田真吾六段-●森内俊之九段
○澤田真吾六段-●渡辺明竜王

各日、4人ずつのブロックに分けて進行中。▲久保利明九段-△渡辺明竜王戦は久保九段の5筋位取り中飛車に渡辺明竜王が銀冠で対抗し、久保九段は浮き飛車から石田流の形に構える。久保九段が竜、渡辺明竜王が馬を作る展開で激しい攻め合いになり、緩手をとがめる形で渡辺明竜王が押し切った。▲澤田真吾六段-△森内俊之九段戦は森内九段の三間飛車を見て澤田六段が居飛車穴熊に組み、森内九段が袖飛車に振り直す。駒がぶつかると、澤田六段が一方的に攻めて快勝した。勝者同士の▲澤田真吾六段-△渡辺明竜王戦は渡辺明竜王のゴキゲン中飛車に、澤田六段が超速▲3七銀戦法から▲3四銀と繰り出して1歩得する展開に。3四に出た銀をいかに立て直すかが課題となる将棋だが、澤田六段が巧みな順でこの銀を活用し、リードを奪う。渡辺明竜王も手段を尽くして澤田六段の玉に迫り、最後は詰むや詰まざるやの際どい終盤戦を澤田六段が乗り切った。澤田六段は八代弥五段、広瀬章人八段に続き、今期3人目となる20代でのベスト4入りを決めている(ただし、広瀬八段はその後に30歳になった)。

朝日杯将棋オープン戦本戦トーナメント

新人王戦

加藤桃子女王-○甲斐日向奨励会三段

トーナメントが進行中。女流棋士枠で参戦の加藤桃子女王は、甲斐日向奨励会三段と対戦。甲斐三段の先手で角換わりとなり、後手の加藤女王が仕掛けて盤面全体を使った戦いに進む。いったん受けに回った甲斐三段、加藤女王が無理に攻め続けたところを余し、厳しく反撃を決めて制している。

新人王戦トーナメント

トピック

先週、公式戦の史上最年長対局記録を更新した加藤一二三九段。19日の順位戦は対局がなかったものの、他の対局の結果によって今期の降級点がつきました。C級2組で3つ目の降級点となり、フリークラスへの降級と引退が決まっています。とはいえ、翌20日の棋聖戦の対局で飯島栄治七段に勝ち、(故)丸田祐三九段の持っていた公式戦最年長勝利記録をも更新しました。これら2つの記録をどこまで伸ばすか、今後も注目です。(飛龍記者)

*写真は岡田美術館杯女流名人戦中継ブログ名人戦棋譜速報より引用。

日本将棋連盟モバイル編集局

ライター日本将棋連盟モバイル編集局

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