将棋コラム

稲葉陽八段が名人戦第1局を制す。AbemaTV企画、藤井四段vs深浦九段の結果は?【4月3日~4月10日の中継結果まとめ】

稲葉陽八段が名人戦第1局を制す。AbemaTV企画、藤井四段vs深浦九段の結果は?【4月3日~4月10日の中継結果まとめ】

更新: 2017年04月10日

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日本将棋連盟モバイルにおける4月3日~4月10日の中継局の結果をまとめてお伝えします。第75期名人戦七番勝負が開幕し、第1局は稲葉陽八段が制しました。

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名人戦七番勝負、稲葉が初陣飾る

佐藤天彦名人−○稲葉陽八段

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©名人戦棋譜速報

佐藤天彦名人にタイトル戦初登場となる稲葉陽八段が挑戦する、第75期名人戦七番勝負が開幕。第1局が4月6日(木)から7日(金)にかけて、東京都文京区の「ホテル椿山荘東京」で行われた。

振り駒の結果、先手は佐藤天名人。どちらが先手になろうとも予想の本命とされた、横歩取りに進む。互いに得意とするところだ。稲葉八段は8五飛戦法を採用。1日目の昼食休憩前、佐藤天名人が▲1五歩と突き越して前例を離れる。以下、互いに陣形を整備し、佐藤天名人が定刻を30分あまり過ぎる長考で41手目を封じた。

明けて2日目。封じ手から数手後、細かい折衝で佐藤天名人が対応を誤る。流れを引き寄せた稲葉八段は一気の踏み込みを見せて寄せきり、17時過ぎの早い終局になった。第2局は20日(木)から21日(金)にかけて、青森県弘前市の「藤田記念庭園」で行われる。

竜王戦

5組

○三枚堂達也四段−●勝又清和六段

ランキング戦が進行中。▲三枚堂達也四段−△勝又清和六段戦は角換わりに進む。勝又六段が早繰り銀で先攻し、腰掛け銀の三枚堂四段は攻め駒をいじめる。駒得を果たした三枚堂四段は的確に反撃形を築き、勝又六段の攻めを余して制勝した。

王座戦

二次予選

○飯塚祐紀七段−●橋本崇載八段
●畠山鎮七段−○阿部光瑠六段
○菅井竜也七段−●久保利明王将

各ブロックが佳境を迎えている。▲飯塚祐紀七段−△橋本崇載八段戦は横歩取り8四飛戦法に。飯塚七段は前例どおりの局面から、それまでに指されていない、用意の一手を繰り出す。難しいねじり合いが延々と続き、最後は入玉含みに自玉を安定させた飯塚七段が、橋本八段の入玉を阻止して寄せきった。

▲畠山鎮七段−△阿部光瑠六段戦は畠山鎮七段の矢倉模様に対し、阿部光六段は左美濃急戦を応用したような駒組みを見せる。開戦から畠山鎮七段が駒得してリードするも、作った馬が働かない展開に。阿部光六段が食いつきに成功し、そのまま押し切った。

▲菅井竜也七段−△久保利明王将戦は菅井七段の居飛車、久保王将の三間飛車の対抗形に。互いに飛車がさばけないなか、玉頭ではめまぐるしく勢力争いが展開される。菅井七段は久保王将の玉形を乱してリードを奪うと、微差を保って勝ちきった。

勝った3棋士はそれぞれ二次予選を突破。10ブロック中、残るは1ブロックのみとなり、佐藤康光九段−阿久津主税八段戦で挑戦者決定トーナメントのメンバーが出そろう。

王座戦予選

棋王戦

予選

●長岡裕也五段−○田中寅彦九段

各ブロックが進行中。▲長岡裕也五段−△田中寅彦九段戦は長岡五段が右四間飛車から急戦を見せ、田中寅九段は狙われている4筋に厚みを築いて対抗する。田中寅九段は長岡五段の無理な動きをとがめて作戦勝ちとなり、攻め合いから手勝ちを収めた。

棋王戦予選

王将戦

一次予選

●小林裕士七段−○藤井聡太四段
○大橋貴洸四段−●大石直嗣六段
●星野良生四段−○北浜健介八段
●杉本昌隆七段−○千田翔太六段
○丸山忠久九段−●田中悠一五段

各ブロックが進行中。▲小林裕士七段−△藤井聡太四段戦は角換わりで、小林裕七段の2九飛、4七銀、4八金の形から先後同型に。先攻した小林裕七段は馬を作ってペースを握るも、厚みで馬を押し込まれる。藤井聡四段は振りほどきにくい攻撃を見せ、最後は手勝ちを収めた。

▲大橋貴洸四段−△大石直嗣六段戦は大橋四段の居飛車、大石六段の角交換四間飛車の対抗形に。大石六段は筋違い角を放って1歩得すると、大橋四段は5筋に位を取って厚みを築く。大橋四段が快調に攻め、反撃を封じられた大石六段は投了に追い込まれた。

▲星野良生四段−△北浜健介八段戦は、北浜八段のゴキゲン中飛車から超急戦の激しい将棋に。互いの玉の生命力を感じさせる攻防が続く。二転三転の激戦から、最後は北浜八段が抜け出した。

▲杉本昌隆七段−△千田翔太六段戦は、千田六段が早々に△5二玉と立つ独特の序盤戦に。杉本昌七段は中飛車に構え、手得から駒得を果たして優位に進める。杉本昌七段は鋭い踏みから際どく寄せにいくも、千田六段が攻防手を織り交ぜて嫌みに迫り、最後は逆転勝ちを収めた。

▲丸山忠久九段−△田中悠一五段戦は田中悠五段のゴキゲン中飛車に、丸山九段がいわゆる「丸山ワクチン」で対抗。丸山九段が囲いの金銀を繰り替え、田中悠五段の仕掛けを誘う。さばきを封じた丸山九段は自陣に打ち込まれた角を捕獲すると、優位を広げて押し切っている。

王将戦一次予選

棋聖戦

決勝トーナメント

●広瀬章人八段−○糸谷哲郎八段
○郷田真隆九段−●永瀬拓矢六段
○斎藤慎太郎七段−●木村一基八段
○佐藤康光九段−●村山慈明七段

準々決勝に当たる2回戦が4局ともに消化された。▲広瀬章人八段−△糸谷哲郎八段戦は、糸谷八段が居飛車で角道を開けたまま腰掛け銀に組む。広瀬八段が金銀4枚で備えているところに△6五歩と仕掛け、互いに攻守を入れ替える戦いに進んだ。巧みに攻めをつないだ糸谷八段が、最後は広瀬八段の反撃をかわして寄せきった。

▲郷田真隆九段−△永瀬拓矢六段戦は矢倉から、永瀬六段が早々に5筋の歩を交換する急戦に。郷田九段は金銀を玉側に集めて厚みを築き、永瀬六段の攻め誤りもあって優位に立つ。永瀬六段は粘って猛追するも、郷田九段がリードを生かして逃げ切った。

▲斎藤慎太郎七段−△木村一基八段戦は横歩取り8四飛戦法に。さばきの封じ込みを図る木村八段に対し、金銀を自陣に置いた斎藤七段は少ない攻め駒で手段を尽くす。微差の攻防から二転三転の終盤となり、最後は斎藤七段が抜け出した。

▲佐藤康光九段−△村山慈明七段戦は佐藤康九段の矢倉、村山七段の左美濃急戦に。村山七段が動き、佐藤康九段が反撃すると攻守の入れ替わる全面戦争に進んだ。双方一分将棋のなか、二転三転の終盤から村山七段が抜け出すも、玉を逃げ損ねて最後は佐藤康九段が詰ましている。

準決勝は佐藤康九段−糸谷八段戦、郷田九段−斎藤七段戦という、40代後半のタイトル経験者に関西本部所属の20代若手棋士が挑む構図になった。

棋聖戦決勝トーナメント

新人王戦

○澤田真吾六段−●慶田義法三段

トーナメントが進行中。規定が改訂され、再び参加資格を得た澤田真吾六段は、奨励会員の慶田義法三段の後手四間飛車穴熊を迎え撃つ。互いに袖飛車にして戦いが始まると、澤田六段の囲いは9八玉型の片銀冠に落ち着く。慶田三段が指せる変化もあったが、実戦は澤田六段が戦場からの玉の遠さを生かして穴熊を攻略した。

新人王戦

大山名人杯倉敷藤花戦

●山口絵美菜女流1級−○和田あき女流初段

トーナメントが進行中。▲山口絵美菜女流1級−△和田あき女流初段戦は、山口絵女流1級の四間飛車穴熊に和田女流初段が居飛車で銀冠の対抗形に。和田女流初段が玉頭からの動きを見せると、山口絵女流1級は穴熊の桂を跳ねて受ける。和田女流初段は跳ねてきた桂頭を狙って飛車を転回し、上から押し潰して攻め勝った。

大山名人杯倉敷藤花戦

【AbemaTV特別企画】炎の七番勝負(非公式戦)

第5局

○藤井聡太四段-●深浦康市九段

14歳2ヵ月で史上最年少棋士となった藤井聡太四段がトップ棋士や若手棋士代表格に挑む【AbemaTV特別企画】藤井聡太四段 炎の七番勝負〜New Generation Story〜の全7局が、放送と同時に独自解説をつけてモバイル中継される。

3勝1敗で迎えた第5局は、タイトル獲得3期のA級棋士、深浦康市九段が登場。振り駒の結果、この七番勝負で藤井聡四段が初めて後手になった。相矢倉から深浦九段の森下システムに進む。藤井聡四段がスズメ刺しの形を作ると、深浦九段は果敢に攻めかかった。受けながら駒得を果たして優位に立った藤井聡四段は、斬り合いの順を選ぶ。両者30秒将棋の攻防の末、藤井聡四段が競り勝った。七番勝負はこれで藤井聡四段の4勝1敗。残る2戦も日曜日ごとに19時から放送、中継される。

トピック

最年少四段昇段で世間一般的にも大きな話題を呼んだ藤井聡太四段。4日の王将戦一次予選に勝ち、デビュー以来、11連勝の新記録を打ち立てました。この記録も各メディアに大きく採り上げられています。

中学生で棋士になったいわゆる「中学生棋士」と呼ばれる中では、これまで羽生善治三冠と渡辺明竜王がデビューからそれぞれ6連勝を記録していました。タイトル経験者の間では、十八世名人の資格を持つ森内俊之九段と、佐藤天彦名人がそれぞれ持つ9連勝が最高記録です。藤井聡四段が記録をどこまで伸ばすのか、またタイトル獲得をはじめ、さまざまな最年少記録の更新なるかに注目です。(飛龍記者)

*写真は名人戦棋譜速報より引用。

日本将棋連盟モバイル編集局

ライター日本将棋連盟モバイル編集局

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