ライター日本将棋連盟モバイル編集局

王将戦・女流名人戦、それぞれの番勝負が開幕。順位戦全勝中の稲葉八段、佐藤天名人への挑戦権獲得なるか【1月8日-15日の注目局】
ライター: 日本将棋連盟モバイル編集局 更新: 2017年01月06日
日本将棋連盟モバイルの来週(2017年1月8日?15日)の中継予定と、その中での注目局をご紹介します。8日(日)には王将戦七番勝負が、15日(日)には岡田美術館杯女流名人戦五番勝負がそれぞれ開幕します。
来週の将棋連盟モバイル中継
1月8日(日) | 王将戦 七番勝負第1局 郷田真隆王将-久保利明九段 |
1月9日(月) | 王将戦 七番勝負第1局 郷田真隆王将-久保利明九段 |
1月10日(火) | 順位戦 A級7回戦 渡辺明竜王(先)-深浦康市九段 順位戦 A級7回戦 羽生善治三冠(先)-佐藤康光九段 順位戦 C級1組9回戦 島朗九段-横山泰明六段(先) 順位戦 C級1組9回戦 小林裕士七段(先)-大石直嗣六段 順位戦 C級1組9回戦 永瀬拓矢六段-千田翔太六段(先) |
1月11日(水) | 竜王戦 5組ランキング戦 有森浩三七段-竹内雄悟四段 順位戦 A級7回戦 行方尚史八段(先)-稲葉陽八段 順位戦 B級2組9回戦 藤井猛九段(先)-鈴木大介八段 順位戦 B級2組9回戦 北浜健介八段-野月浩貴七段(先) 順位戦 B級2組9回戦 中村太地六段-斎藤慎太郎六段(先) |
1月12日(木) | 順位戦 A級7回戦 屋敷伸之九段(先)-広瀬章人八段 順位戦 C級2組9回戦 加藤一二三九段(先)-石田直裕四段 順位戦 C級2組9回戦 藤原直哉七段(先)-梶浦宏孝四段 順位戦 C級2組9回戦 及川拓馬六段-近藤誠也四段(先) |
1月13日(金) | 竜王戦 1組ランキング戦 郷田真隆王将-豊島将之七段 マイナビ女子オープン 本戦 中倉宏美女流二段-西山朋佳三段 |
1月14日(土) | 棋王戦 予選 増田裕司六段-天野啓吾アマ 棋王戦 予選 村田智弘六段-船江恒平六段 朝日杯将棋オープン戦 本戦トーナメント 佐藤天彦名人-行方尚史八段 朝日杯将棋オープン戦 本戦トーナメント 戸辺誠七段-八代弥五段 朝日杯将棋オープン戦 本戦トーナメント 佐藤天名人か行方八段-戸辺七段か八代五段 |
1月15日(日) | 岡田美術館杯女流名人戦 五番勝負第1局 里見香奈女流名人-上田初美女流三段 竜王戦 6組ランキング戦 高田尚平七段-石井直樹アマ 朝日杯将棋オープン戦 本戦トーナメント 羽生善治三冠-広瀬章人八段 朝日杯将棋オープン戦 本戦トーナメント 屋敷伸之九段-深浦康市九段 朝日杯将棋オープン戦 本戦トーナメント 羽生三冠か広瀬八段-屋敷九段か深浦九段 |
1月8日(日)- 王将戦 七番勝負第1局
郷田真隆王将vs久保利明九段
王将戦七番勝負が、静岡県掛川市「掛川城二の丸茶室」で開幕する。3連覇を目指す郷田に挑むのは、5勝1敗の成績で挑戦者決定リーグ戦を勝ち抜いた久保。久保は第59期(2009年度)と第60期の王将で、失冠した第61期以来5期ぶりの七番勝負登場だ。両者の過去の対戦成績は郷田25勝、久保19勝。タイトル戦では第37期(2011年度)棋王戦五番勝負で顔を合わせており、そのときは郷田が3勝1敗で当時の久保棋王からタイトルを奪取している。振り飛車党のトップ棋士という貴重な存在である久保が久しぶりにタイトル戦に登場ということで、振り飛車党のファンの方にとっては特に楽しめるシリーズになるだろう。
1月10日(火)- 順位戦 A級7回戦
羽生善治三冠(先)vs佐藤康光九段
c名人戦棋譜速報
現代将棋界における伝統の一戦、羽生-佐藤康戦の公式戦158戦目が順位戦A級で指される。本局は1年3ヵ月ぶりの対戦で、対戦成績は羽生104勝、佐藤康53勝。順位戦のここまでの成績は、羽生が5勝2敗で暫定2位、佐藤康が1勝5敗で暫定最下位となっており、挑戦者争いと残留争いの両面で大きな勝負だ。互いに認め合った者同士のぶつかり合いによって生み出される密度の濃い熱戦を見届けたい。
1月11日(水)- 順位戦 A級7回戦
行方尚史八段(先)vs稲葉陽八段
c名人戦棋譜速報
ここまで6勝0敗と初参加のA級でトップを快走する稲葉が、7回戦で行方と対戦。稲葉は残り3戦で2位グループの羽生善治三冠、行方、広瀬章人八段に星二つの差をつけており、仮に本局で行方に勝ち、同じ7回戦で羽生三冠と広瀬八段がどちらも敗れた場合、早くも佐藤天彦名人への挑戦が決まる。ともに終盤での切れ味を大きな武器とする両者の対戦は本局が2局目で、2013年に指された初手合いでは稲葉が勝っている。
1月12日(木)- 順位戦 A級7回戦
屋敷伸之九段(先)vs広瀬章人八段
c名人戦棋譜速報
ここまで3勝3敗の屋敷と、4勝2敗の広瀬がぶつかる。屋敷は勝てば残留が決定。広瀬としても、挑戦権獲得に望みをつなげるためにはもう負けられない状況だ。戦型は角換わりが有力だが、後手番での広瀬は半年ほど前からまた振り飛車も見せるようになっており、対抗形も考えられそうだ。対戦成績は屋敷6勝、広瀬5勝。
1月13日(金)- 竜王戦 1組ランキング戦
郷田真隆王将vs豊島将之七段
c名人戦棋譜速報
前々期竜王戦では16期連続で保った1組の座から陥落した郷田だったが、前期で2組優勝を果たし、軽々と1組に戻ってきた。対する豊島は今期で4期連続4期目の1組参戦。対戦成績は郷田5勝、豊島4勝となっている。予想される戦型は角換わりか横歩取り。正統派居飛車党同士のキビキビとした将棋が見られるはずだ。
1月14日(土)- 朝日杯将棋オープン戦 本戦トーナメント
佐藤天彦名人vs行方尚史八段
c名人戦棋譜速報
14日(土)と15日(日)に指される朝日杯将棋オープン戦本戦トーナメント1回戦、準々決勝の計6局は、熊本県熊本市「熊本市総合体育館 青年会館ホール」において公開対局で行われる。本イベントは熊本地震の復興を祈念してのもの。詳細はこちらからご確認いただきたい。
佐藤天-行方戦は、現役名人と第1回(2007年度)の優勝者の対決。対戦成績は佐藤天4勝、行方1勝で、これまでのところは佐藤天のバランス感覚と力強さを兼ね備えた指し回しを前に、行方が持ち前の攻めの切れ味を発揮できないことが多いようだ。本局は果たしてどうなるか。
1月15日(日)- 岡田美術館杯女流名人戦 五番勝負第1局
里見香奈女流名人vs上田初美女流三段
里見香に上田が挑戦する岡田美術館杯女流名人戦五番勝負が、神奈川県足柄下郡「岡田美術館」で開幕する。里見香は8連覇、上田は初の女流名人を懸けての戦いとなる。両者は過去に第39期(2012年度)の本棋戦五番勝負でもしのぎを削っており、その際はフルセットの末に里見香が防衛を果たしている。通算の対戦成績は里見香11勝、上田2勝。ともに居飛車と振り飛車のどちらも指すが、上田が対抗形の将棋を好むことを考えると、本シリーズの戦型も対抗形が中心になると思われる。(睡蓮記者)
*写真は王将戦中継ブログ、女流名人戦中継ブログ、名人戦棋譜速報より引用。

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