右四間飛車戦法で矢倉を攻略!▲4五歩から攻める方法【矢倉の崩し方 vol.7】

右四間飛車戦法で矢倉を攻略!▲4五歩から攻める方法【矢倉の崩し方 vol.7】

ライター: 一瀬浩司  更新: 2017年06月26日

矢倉の崩し方

今回のコラムは、前回に引き続き、矢倉囲いに対して右四間飛車戦法で攻めていく指し方をご紹介していきます。まずは第1図をご覧ください。

【第1図】

前回のコラム、第5図と同じ局面です。「攻めの理想は飛車角銀桂」という格言がありますが、4八の飛車と8八の角が後手陣をにらんでおります。5六の銀と3七の桂も、すぐ戦線に出て行ける位置で、まさに格言通りの理想型と言える態勢が整っております。玉も金銀三枚で守られており、先手陣は完全に準備完了となっています。

さあ、ここからガンガン攻めていきましょう。開戦の基本は歩をぶつけていくことです。まずは▲4五歩と開戦していく手から見ていきましょう。▲4四歩と取り込まれては、△同銀に▲同角△同金▲同飛となって、角と金銀の二枚換えになってしまいます。そうなってはいけないので、当然後手は△4五同歩と取ってきますが、▲同桂から見てみましょう。△4四銀(第2図)と銀をかわしてきますが、もしここで4五に桂がいなければ、▲4五銀とぶつけていけますが、現状では桂が邪魔をしています。

【第2図は△4四銀まで】

これでは、5六の銀を前進させていくことが難しいですね。
第2図からは、▲4四同角△同金▲5三銀と強攻していく順が見えた方はとても攻めが鋭いです。△同角は▲同桂成と桂が成り込めたうえに、さらに4四の金取りにもなっています。これで決まり、と言いたいところですが、△4三歩と辛抱されると、▲4四銀成は△同歩で桂が死にますし、▲4二銀成△同金▲6四角も、△3一角(第3図)と辛抱されると大いに形は乱していますが、決まり、とは言い難い状況です。

【第3図は△3一角まで】

しかし、この攻めは非常に有力で、▲4四同角~▲5三銀の攻め方は右四間飛車戦法でなくても、しばしば出てくる攻め方ですので、ぜひ覚えてください。では、▲4五歩△同歩に▲同銀と取ってみましょう。当然、△4四歩と打ってきますが、▲同銀△同銀▲同角△同金▲同飛と強攻していきます。次に、▲4三銀と打ち込めれば非常に厳しいです。歩切れで受けにくいようですが、△5五角(第4図)や、△4三銀▲4八飛に△5五角と反撃されるといずれも角で両取りをかけられてしまいます。

【第4図は△5五角まで】

ですが、場合によってはこのような攻め方がうまくいくこともありますので、こんな攻め方もあるということは頭に入れておいてください。
また、第1図から、▲4五歩△同歩▲同銀△4四歩▲同銀△同銀に▲同飛△同金▲同角(第5図)と、飛車から切っていく攻め方もあります。

【第5図は▲4四同角まで】

もし、第5図で後手の銀が7一にあれば王手銀取りになりますよね。
また、第5図の状況でも、△3三銀に▲7一角成や▲6二角成と角を成り込むことができます。ですが、飛車を渡してしまっているため、いずれも△3九飛と打たれると王手桂取りをかけられてしまいます。これは玉の脇があいている、カニ囲いの短所が出てしまうことになります。

今回は4五から攻めてみましたが、どうも大きな戦果を得るまでにはいきませんでした。それでは、次回のコラムからは別の攻め方を探していきましょう。第1図を見て、どのような攻め方があるのか、ぜひ考えてみてください。

一瀬浩司

ライター一瀬浩司

元奨励会三段の将棋ライター。ライター業のほか、毎月1回の加瀬教室や個人指導など、指導将棋も行なっている。主なアマチュア戦の棋歴としては、第34期朝日アマチュア将棋名人戦全国大会優勝、第63回都名人戦優勝などがある。

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阿部光瑠

監修阿部光瑠六段

棋士・六段
1994年生まれ、青森県弘前市出身。2011年4月に四段。2013年に第2回電王戦でコンピュータソフト・習甦(しゅうそ)と対局し、快勝。 2014年の第45期新人王戦で優勝。居飛車、振り飛車ともに指すオールラウンドプレイヤー。
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