佐藤天名人、中村太六段らが王位戦挑決リーグを懸けた一戦。大晦日には電王戦合議制マッチ2016開催【12月19日-1月1日の注目局】

ライター：日本将棋連盟モバイル編集局　　更新： 2016年12月23日

日本将棋連盟モバイルの来週（2016年12月26日?2017年1月1日）の中継予定と、その中での注目局をご紹介します。来週は王位戦予選の決勝が多く指されます。また、大晦日には電王戦合議制マッチ2016があります。

来週の将棋連盟モバイル中継

12月26日（月）	竜王戦６組ランキング戦　岡崎洋六段－小山怜央アマ王位戦予選　中村太地六段－佐々木勇気五段棋王戦予選　杉本昌隆七段－矢倉規広七段
12月27日（火）	順位戦Ｂ級１組10回戦　郷田真隆王将－丸山忠久九段王位戦予選　佐藤天彦名人－横山泰明六段棋王戦予選　南芳一九段－大橋貴洸四段
12月28日（水）	竜王戦６組ランキング戦　松本佳介六段－渡辺誠アマ王位戦予選　阿部隆八段－安用寺孝功六段王位戦予選　山崎隆之八段－今泉健司四段棋聖戦二次予選　北浜健介八段－豊島将之七段棋聖戦二次予選　松尾歩八段－野月浩貴七段
12月31日（土）	電王戦合議制マッチ2016　棋士軍（森下卓九段、稲葉陽八段、斎藤慎太郎六段）－ソフト軍（PONANZA、nozomi、大樹の枝）

すべての対局一覧

12月26日（月）-　王位戦予選　　

中村太地六段－佐々木勇気五段

c名人戦棋譜速報

中村太－佐々木勇戦は王位戦予選の決勝。中村太は初の、佐々木勇は２度目の挑戦者決定リーグ入りを目指しての戦いとなる。2011年度勝率一位賞、2012年度棋聖挑戦、2013年度王座挑戦と、数年前まで目覚ましい活躍を見せていた中村太。最近も順位戦昇級など安定して好成績を残しているものの、あと一歩突き抜けきれていない印象を受ける。佐々木勇を初めとして急速に台頭しつつある20代前半の精鋭たちの波に飲み込まれないためには、いまが正念場といえるだろう。両者の対戦は本局が２局目で、昨年指された初手合いでは中村太が勝っている。

12月27日（火）-　王位戦予選　

佐藤天彦名人－横山泰明六段

c名人戦棋譜速報

佐藤天－横山戦も、勝者が王位戦挑戦者決定リーグ入りの一戦。横山は第56期（2015年）にリーグ入りした経験がある一方、意外にも佐藤天はまだ予選を突破したことがない。対戦成績は佐藤天５勝、横山１勝と少し差がついているが、横山の実力からすれば、このままずるずる離されるとも考えにくい。名人相手でも堂々と渡り合って好勝負を演じてくれるだろう。

12月28日（水）-　棋聖戦二次予選　

松尾歩八段－野月浩貴七段

c名人戦棋譜速報

松尾－野月戦は、野月の八段昇段が懸かっている（七段昇段後公式戦190勝）。両者の対戦は約８年半ぶりで、対戦成績は松尾４勝、野月５勝。この顔合わせなら戦型は横歩取りか相掛かりになりそうなところだが、どういうわけか過去の対戦のうち半分ほどは片方が飛車を振っての対抗形になっている。本局は果たしてどうなるか。

12月31日（土）-　電王戦合議制マッチ2016　　

棋士軍（森下卓九段、稲葉陽八段、斎藤慎太郎六段）－ソフト軍（PONANZA、nozomi、大樹の枝）

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指し掛けとなった１ヵ月半後に森下の判定勝ちが決まるという異例の結果に終わった、2014年大晦日の電王戦リベンジマッチ・森下－ツツカナ戦。あれから２年。今度は森下が稲葉、斎藤という強力な加勢を得て、改めてソフト軍と対決する。棋士軍の指し手は合議によって決定され、ソフト軍の指し手は各ソフトの候補手をもとに多数決で決定される。棋士とソフトそれぞれの棋力は、合議制というルールでどのように変わるのだろうか。対局開始は17時。持ち時間は各３時間（チェスクロック使用）で、それを使いきると１手３分の秒読みとなる。（睡蓮記者）

※当コラム（「今後の注目局」）の次回配信は１月６日（金）となります。来年もどうぞよろしくお願いいたします。

＊写真は名人戦棋譜速報より引用。