風車の組み方(2)【玉の囲い方 第68回】

風車の組み方(2)【玉の囲い方 第68回】

ライター: 一瀬浩司  更新: 2019年05月23日

玉の囲い方

前回のコラムでは、「風車」をご紹介しました。今回は、組む際の注意点と発展形を見ていきましょう。それでは、風車に組むまでの手順の復習です。

初手から▲7六歩、▲6六歩、▲6八銀、▲6七銀、▲5六歩、▲5八飛、▲4八玉、▲3八玉、▲4八銀、▲1六歩、▲7七角、▲7八金、▲5九飛、▲4六歩、▲4七銀、▲4八金、▲3六歩、▲3七桂、▲2六歩(第1図)。

【第1図は▲2六歩まで】

それでは、組む際の注意点を見ていきましょう。

組む際の注意点:第2図をご覧ください。

【第2図は△7四歩まで】

相手が右銀を5三に上がってきたので持久戦と思い、▲4七銀などと駒組みを進めようとするのは、△8五歩▲7七角△7五歩(第3図)といきなり仕掛けてこられるとどうでしょう? 

【第3図は△7五歩まで】

後手陣はまとまっているのに対し、先手陣は中途半端で桂を持たれたときに、△3五桂と打たれる攻めなども生じますね。第2図では、▲6七銀と上がって角頭をしっかりと守るところです。組み方の手順では、▲6七銀と上がってから飛車を振りましたが、後回しにする場合は角頭を狙うなどの急戦に気をつけなければなりません。第2図で▲6七銀なら、△7五歩と仕掛けられても▲同歩△6四銀▲7四歩と強く応じたり、▲7八飛や▲7八金とがっちり守ったりできますね。それでは、次に囲いの発展形を見ていきましょう。

囲いの発展形:第1図から、▲6八角、▲7七桂、▲2九飛、▲5七角、▲4九玉、▲5八玉と進めて第4図です。

【第4図は▲5八玉まで】

前回もご紹介しましたが、このように玉を引っ越しできるのも風車の大きな特徴です。第4図からさらに▲6八玉~▲7九玉~▲8八玉と左側に引っ越したりもできます。ここまでくるともう風車ではなくいま流行の6七銀、4七銀型の雁木の陣形になりますね。この形だけを見たら、まさか中飛車スタートだとは誰も思わないでしょう。また、場合によっては第4図から、▲7五歩、▲7六銀、▲6七玉(第5図)とする場合もあります。

【第5図は▲6七玉まで】

玉を露出させてしまいますが、玉も守り駒のひとつと考え、その力で攻めを押さえ込んだり、入玉を狙ったりしていきます。第5図は、銀を繰り出して相手玉を攻めるというよりは、相手の攻撃を押さえ込んで、じわじわと盛り上がっていくというような指し方になります。早く勝ちたい、という気持ちもわかりますが、そうすると玉が上ずっているぶんやはり反動がきついです。じっくり時間をかけて、優位を広げていく。気が長い人にはオススメな戦法です。

一瀬浩司

ライター一瀬浩司

元奨励会三段の将棋ライター。ライター業のほか、毎月1回の加瀬教室や個人指導など、指導将棋も行なっている。主なアマチュア戦の棋歴としては、第34期朝日アマチュア将棋名人戦全国大会優勝、第63回都名人戦優勝などがある。

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杉本和陽

監修杉本和陽四段

棋士・四段
1991年生まれ、東京都大田区出身。2017年4月に四段。師匠は(故)米長邦雄永世棋聖。バスケットボールを趣味とする。ゴキゲン中飛車を得意戦法とする振り飛車党。
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