3三歩と攻めた後は端攻めで後手陣を崩壊させよう!矢倉における4六銀、3七桂型の攻め方とは?【第64回 矢倉の崩し方】

3三歩と攻めた後は端攻めで後手陣を崩壊させよう!矢倉における4六銀、3七桂型の攻め方とは?【第64回 矢倉の崩し方】

ライター: 一瀬浩司  更新: 2018年11月07日

矢倉の崩し方

今回のコラムも、矢倉における4六銀、3七桂型から攻めていく指し方を解説していきます。それでは第1図です。

【第1図は▲3三歩まで】

いま、先手が▲3三歩と打ち込んだ局面です。△3四歩と打たれており、飛車の利きはさえぎられておりますが、やはりこの歩が厳しい一手となります。前回は△3三同金寄▲同桂成△同金と進め、そこで▲2五銀と打てば△4三銀には▲1四歩△同歩▲同銀と端から攻め、△3五桂には▲同角△同歩▲3四桂と強攻してこれも先手よしとなりました。△3三同角も角桂交換の大きな駒得となってはっきり先手優勢ですね。

それでは、今回は考えられる後手の残りの応手、△3一金と△3三同桂の二つを見てみましょう。まずは△3一金です。今回は▲3二銀と打っても△同金▲同歩成△同玉で後手陣を薄くはできますが、そんなにはたいした戦果にはなりません。▲1三桂成と突っ込み、△同香▲1四歩△同香▲同香(第2図)と端から攻めるのがよいでしょう。

【第2図は▲1四同香まで】

▲3三歩が利いており、後手玉は狭いですよね。△1三歩は▲同香成△同桂に▲1四歩や▲1八飛が厳しいですし、△3三角と歩を払ってくるのも、▲1八飛△1五歩▲1三歩で▲1二歩成が受けにくく、これも成功です。やはり、△3一金では後手玉が狭いですね。

それでは、第1図から△3三同桂も見ていきましょう。▲3三同桂成△同金寄▲2五桂と打ち直して攻める方法も有力ですが、ここは薄くなった端を狙いたくはありませんか? ▲1三桂成(第3図)として、△同香なら▲1四歩が▲1三角成以下の詰めろで厳しく、△3一玉も▲1四歩と伸ばしておけば、次の▲2三成桂△同金▲1三歩成が厳しく残ります。

【第3図は▲1三桂成まで】

△3一玉▲1四歩のときに△1二歩と受けても、▲同成桂△同香▲1三歩成と端を破っていくことができます。また、第3図の▲1三桂成に代えて、▲1四歩と突き出す手もあります。△同歩に▲同香と走り、△同香なら▲1三角成△2一玉▲1二銀までの詰みですし、△2五桂には▲1一香成△同玉▲2五歩(第4図)で▲1三角成と馬を作る手も残っていて、これも先手よしです。

【第4図は▲2五歩まで】

第4図から△2二玉には、▲1四桂が単純ながら厳しい王手になります。△3一玉は▲1三角成がありますし、△3三玉も▲1三角成としておく手が、▲2四銀△同歩▲同馬までの詰めろで、とても厳しいですね。

なお、▲1一香成のときに△1七桂成と桂を逃げてくる手も考えられます。ここで、成香を助けなければと▲1二歩と打つのでは、後手陣は成香が残って危険な形ですが、△2七成桂▲3九飛△3五桂と角筋を止められるくらいでどうでしょう。1二の歩と1一の成香が重い形に見えませんか? 一段目の成り駒に歩を打って紐をつける形は、仕方ないケースもありますが、よくないことが多いです。△1七桂成には、▲2一銀(第5図)が好手です。

【第5図は▲2一銀まで】

△1一玉と成香をもし取れば▲3二銀成と金を取れば受けなしですし、第5図では次に▲1二成香が厳しい狙いとして残っています。これなら、成香も活用しながらスマートに攻められますよね。この▲2一銀と打つ形は、ぜひ覚えておいていただきたい攻め方です。

一瀬浩司

ライター一瀬浩司

元奨励会三段の将棋ライター。ライター業のほか、毎月1回の加瀬教室や個人指導など、指導将棋も行なっている。主なアマチュア戦の棋歴としては、第34期朝日アマチュア将棋名人戦全国大会優勝、第63回都名人戦優勝などがある。

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阿部光瑠

監修阿部光瑠六段

棋士・六段
1994年生まれ、青森県弘前市出身。2011年4月に四段。2013年に第2回電王戦でコンピュータソフト・習甦(しゅうそ)と対局し、快勝。 2014年の第45期新人王戦で優勝。居飛車、振り飛車ともに指すオールラウンドプレイヤー。
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