たたきの歩で囲いを崩そう!矢倉における4六銀、3七桂型の攻め方とは?【第61回 矢倉の崩し方】

たたきの歩で囲いを崩そう!矢倉における4六銀、3七桂型の攻め方とは?【第61回 矢倉の崩し方】

ライター: 一瀬浩司  更新: 2018年10月22日

矢倉の崩し方

今回のコラムも、矢倉における4六銀、3七桂型から攻めていく指し方を解説していきます。それでは第1図です。

【第1図は▲2五桂まで】

いま、先手が▲2五桂と銀取りに跳ねたところです。前回のコラムでは、もし第1図で銀を逃げなかったらどうなるのかを見ていきました。平凡に▲3三桂成と銀を取り、△3三同桂、△同金寄、△同角は▲3五銀で先手よし。△3三同玉は、▲3五銀△3四歩▲4六銀でも、じっと▲2五歩と伸ばして次に▲2四歩△同歩▲3五銀の攻めを狙っても先手よし。△3三同金上には▲2五歩と伸ばして▲2八飛~▲2四歩△同歩▲3五銀を狙うか、▲5五歩と突いて一歩を入手し、▲3四歩△同金直▲3五銀とぶつけていく手を狙うどちらの順でも先手よしということになりました。

今回は第1図から、後手が△2四銀と逃げる手を見ていきます。これには▲3五銀と出て、△同銀▲同角と進みます(第2図)。

【第2図は▲3五同角まで】

▲3五同角では、もちろん▲3五同飛と取り返す手もありますが、角で取るほうが、例えば第2図から△3四歩と打たれたときに▲4六角と引いた手が8二にいる飛車取りになったり、5七に引く手や6八へ戻る手など、選択肢が多くなります。飛車で取り返した場合は、後手陣に利きが直通していますが、△3四歩と飛車取りに打たれたとき3六へ引くのは△3五銀と打つ手が当たりになりますし、3七は△6四角と飛車取りに出る手があります。よって、飛車より角のほうがよい場合の方が多いのです(どちらでもあまり変わらないことも多いですが)。

さて、第2図から普通は△3四歩や△2四銀と守ってきますが、まずはこれまでのようにこのままだとどう攻めていくのかを見ていきましょう。第2図が先手番ならいろいろと有力な攻めがあります。まずは▲3三歩(第3図)と叩く手です。

【第3図は▲3三歩まで】

まず、第3図で△3一金と逃げる手は、拠点ができたうえにいかにも後手玉が狭く、すぐに終わりそうですね。▲3二銀と平凡に打っても、後手は困っています。△5三金と逃げるのは▲3一銀不成△同角▲3二金△1二玉に▲3一金(▲1四歩でも寄り)が▲1三桂成△同桂▲2一角以下の詰めろで先手勝ちです。△3二同金には、必殺手があって後手玉に詰みがあります。ちょっと考えてみてください。

もちろん、▲3二同歩成△同玉▲1三角成としても△3四歩に▲2二金△4一玉▲2三馬として先手大優勢ですが。ここは、▲1三角成(第4図)が必殺の決め手になります。

【第4図は▲1三角成まで】

後手は桂か香で取るしかありませんが、いずれも▲3二歩成△1二玉▲2二金までの詰みとなります。また、△3一金には▲1四歩△同歩▲同香と攻める手も有力となります。△1四同香に▲1三銀と打ち、△1一玉で打ち歩詰めの形にはなりますが、▲4四角(第5図)が決め手となります。

【第5図は▲4四角まで】

△4四同金に▲3二歩成として後手玉は寄りです。ただ、▲1四歩よりも▲3二銀のほうがわかりやすく寄せれますので、同じ局面になったときは▲3二銀をオススメします。

一瀬浩司

ライター一瀬浩司

元奨励会三段の将棋ライター。ライター業のほか、毎月1回の加瀬教室や個人指導など、指導将棋も行なっている。主なアマチュア戦の棋歴としては、第34期朝日アマチュア将棋名人戦全国大会優勝、第63回都名人戦優勝などがある。

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阿部光瑠

監修阿部光瑠六段

棋士・六段
1994年生まれ、青森県弘前市出身。2011年4月に四段。2013年に第2回電王戦でコンピュータソフト・習甦(しゅうそ)と対局し、快勝。 2014年の第45期新人王戦で優勝。居飛車、振り飛車ともに指すオールラウンドプレイヤー。
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