角はどこに引けばいい?角を取りに来られた際の対応とは?【矢倉の崩し方】

角はどこに引けばいい?角を取りに来られた際の対応とは?【矢倉の崩し方】

ライター: 一瀬浩司  更新: 2018年05月22日

矢倉の崩し方

今回のコラムも、矢倉に対して4七銀、3七桂型から攻めていく指し方を見ていきます。それでは第1図です。

【第1図は△4四銀まで】

いま、後手が△4四銀と角に当ててきたところです。前回までのコラムでは、▲6八角と引いたときの指し方を見てきました。今回は、▲2六角と反対側に引く手を見ていきましょう。

まずは、△3五歩と角筋を止めてくる手はどうでしょうか? まず、▲6八角と引いたときと同様に▲3六歩と打つのは、△3四金(第2図)と上がられると▲3五歩に△同銀が角取りとなってうまくいきません。

【第2図は△3四金まで】

かといって、第2図からなにもしないと△3六歩▲同銀△3五歩▲4七銀と二つの位をがっちり確保されてしまい、手が出なくなってしまいます。

というわけで、△3五歩には▲3六歩ではなく、別の手段を考えることになります。今度は▲4六歩と合わせるのが、角を2六へ引いた手を生かした指し方になります。後手は無条件で▲4五歩と取り込まれるわけにはいきませんので、△4六同歩と取ってきますが、▲同銀(第3図)と進んだ局面で角を2六に引いた効果がでてきます。

【第3図は▲4六同銀まで】

角が6八のときは、第3図から△3六歩と突かれると、▲4五桂と桂を逃げても△3七歩成とされ、▲同銀には△4五銀で桂をタダ取りされてしまいますし、▲3三歩と打っても△2八と▲3二歩成△同玉で先手の攻めは切れてしまいます。これは以前のコラムで解説した順ですので、もう一度読み直して復習していただけるとよいと思います。角が2六なら、3七の地点には銀だけでなく、角も利いていますので、第3図から△3六歩と突かれても▲4五桂△3七歩成に▲同角と角で取れば、4六の銀を動かされることはないので大丈夫です。

第3図からの攻め方は、▲4五歩と打ち、△3三銀▲3五銀△3四歩▲4四銀の要領です。では、2六に引く手も有力なのか。後手のほかの応手を考えてみましょう。第1図から、▲2六角に△3四金(第4図)と出てくる手はどうでしょう?

【第4図は△3四金まで】

次に△3五銀と出られる手もありますし、△3五歩と打たれると二つの位ががっちりと確保されている形となって、攻めるのが難しくなってしまいます。第4図から▲3六銀と出ても、△3五歩▲4五銀△同銀▲同桂△同金で桂損になってしまい、後続の攻めもないのでうまくいきません。

よって、△3五銀を防いで▲3六歩と打ちます。次に▲4五桂と跳ねれれば△同銀、△同金ともに▲4六歩と打てますし、▲4六銀と出る手も生じまずがあいにく手番は後手です。△3五歩(第5図)と打たれるとどこかで見た局面ではありませんか?

【第5図は△3五歩まで】

そうですね。第2図と同じ局面になっており、先手がうまくいきません。よって、△4四銀のときには▲2六角と引く指し方はあまりうまくいかないようです。

一瀬浩司

ライター一瀬浩司

元奨励会三段の将棋ライター。ライター業のほか、毎月1回の加瀬教室や個人指導など、指導将棋も行なっている。主なアマチュア戦の棋歴としては、第34期朝日アマチュア将棋名人戦全国大会優勝、第63回都名人戦優勝などがある。

このライターの記事一覧

阿部光瑠

監修阿部光瑠六段

棋士・六段
1994年生まれ、青森県弘前市出身。2011年4月に四段。2013年に第2回電王戦でコンピュータソフト・習甦(しゅうそ)と対局し、快勝。 2014年の第45期新人王戦で優勝。居飛車、振り飛車ともに指すオールラウンドプレイヤー。

この記事の関連ワード

  • Facebookでシェア
  • はてなブックマーク
  • Pocketに保存
  • Google+でシェア

こちらから将棋コラムの更新情報を受け取れます。

Twitterで受け取る
facebookで受け取る
RSSで受け取る
RSS

こんな記事も読まれています