△4四金と上がるタイミングに注意しよう!対ヒネリ飛車「タコ金」を組む際の注意点と発展形

△4四金と上がるタイミングに注意しよう!対ヒネリ飛車「タコ金」を組む際の注意点と発展形

ライター: 一瀬浩司  更新: 2019年10月23日

玉の囲い方

前回のコラムでは、「対ヒネリ飛車タコ金」の組み方を見ていきました。

対ヒネリ飛車「タコ金」を組む際の注意点

今回は組む際の注意点と発展形を見ていきましょう。それでは、まずは囲いの組むまでの手順の復習です。初手から、▲2六歩、▲2五歩、▲7八金、(△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩)▲3八銀、▲9六歩、▲4六歩、▲7六歩、(△7四飛)▲7七金、▲6九玉、▲6八銀、▲7八玉、▲4七銀、▲6六金、▲5五金(第1図)。

【第1図は▲5五金まで】

それでは、組む際の注意点を見ていきましょう。
組む際の注意点:第2図をご覧ください。

【第2図は▲3九玉まで】

いま先手が▲3九玉と引いた局面です。ここから、△4四金と出るとどうなるでしょうか? 実は、タコ金を指すならもう少し早く△4四金と出なければなりませんでした。それはなぜかを見ていきましょう。第2図から△4四金と上がる手に▲2八玉なら△5五金でよいですが、▲5六銀(第3図)と上がられてしまいます。

【第3図は▲5六銀まで】

第3図から、△5五金としても、▲同銀△同角に▲4五金△2二角▲3四金で、次に▲6五歩~▲2六飛の狙いが残って後手がまずいです。△5四歩として銀を追い返そうとしても、▲6五歩△同歩▲7四歩△同銀▲2四歩△同歩▲7四飛! △同歩▲2三銀△同玉▲4二角成(第4図)と強襲をかけられて、あっという間に攻め込まれて後手は収拾がつかなくなってしまいます。

【第4図は▲4二角成まで】

途中、▲7四歩には△同歩と取る手もありますが、▲6四歩とくさびを打ち込まれるのは痛く、△5二銀に▲6五銀や、▲7四飛△7三歩▲7五飛くらいでも陣形差が大きく、先手指しやすい形勢となります。
では、なにがいけなかったのでしょうか? それは△4四金に対し、▲5六銀と上がる手が間に合ったからです。つまり、▲6七銀とされるまえに△4四金と出て、▲6七銀に△5五金と出るようにしなければいけませんでした。

対ヒネリ飛車「タコ金」の発展形

それでは、次は囲いの発展形を見ていきましょう。 囲いの発展形:第5図は4筋の位を取り、△4四角~△3三桂としたところです。

【第5図は△3三桂まで】

相変わらず銀一枚で薄い囲いですが、△2四歩~△2五歩~△2六歩まで進めば、先手玉頭に大きな拠点ができ、駒が入ればいつでも2七に打ち込めますね。こうなれば、先手の美濃囲いも堅陣とはいえなくなります。また、△2五歩のときに▲2七歩と受けるのも、せっかく駒台に歩があるのにそれがなくなるので、先手の攻撃力が低下します。

後手玉は薄い反面、広いともいえますので、終盤攻め込まれても例えば4三から逃げ出せば捕まりにくくなる、ということも多々あります。そういう展開になれば、5四の金が上部を守り、とても心強いお供になりますね。

一瀬浩司

ライター一瀬浩司

元奨励会三段の将棋ライター。ライター業のほか、毎月1回の加瀬教室や個人指導など、指導将棋も行なっている。主なアマチュア戦の棋歴としては、第34期朝日アマチュア将棋名人戦全国大会優勝、第63回都名人戦優勝などがある。

このライターの記事一覧

杉本和陽

監修杉本和陽四段

棋士・四段
1991年生まれ、東京都大田区出身。2017年4月に四段。師匠は(故)米長邦雄永世棋聖。バスケットボールを趣味とする。ゴキゲン中飛車を得意戦法とする振り飛車党。
  • Facebookでシェア
  • はてなブックマーク
  • Pocketに保存
  • Google+でシェア

こちらから将棋コラムの更新情報を受け取れます。

Twitterで受け取る
facebookで受け取る
RSSで受け取る
RSS

こんな記事も読まれています