第4回ABEMAトーナメント~5月1日放送、予選Bリーグ第一試合・チーム糸谷VSチーム菅井 事前特集~

第4回ABEMAトーナメント~5月1日放送、予選Bリーグ第一試合・チーム糸谷VSチーム菅井 事前特集~

ライター: 紋蛇  更新: 2021年04月30日

第4回ABEMAトーナメントは、5月1日(土)から予選B組が開幕する。参加チームは、チーム糸谷「FREESTYLE」(糸谷哲郎八段、山崎隆之八段、服部慎一郎四段)、チーム菅井「一刀流」(菅井竜也八段、郷田真隆九段、深浦康市九段)、チーム康光「シン・レジェンド」(佐藤康光九段、森内俊之九段、谷川浩司九段)。今週末に放映されるのは、「FREESTYLE」と「一刀流」の戦いだ。

まずは第3回ABEMAトーナメントの個人成績を見てみよう。

糸谷哲郎八段 3勝3敗
(第3回で近藤誠也七段に0勝1敗、佐藤康光九段に1勝2敗、行方尚史九段に2勝0敗)

山崎隆之八段 2勝2敗
(第3回で近藤誠也七段に2勝0敗、斎藤慎太郎八段に0勝2敗)

服部慎一郎四段 初参加

菅井竜也八段 5勝3敗
(第3回で佐々木勇気七段に2勝1敗、三浦弘行九段に2勝0敗、佐藤康光九段に1勝0敗、森内俊之九段に0勝1敗、谷川浩司九段に0勝1敗)

郷田真隆九段 初参加

深浦康市九段 初参加

続いて、それぞれの対戦成績は次の通りだ。

糸谷―菅井 糸谷の7勝2敗
糸谷―郷田 郷田の6勝5敗(郷田が5連勝中)
糸谷―深浦 糸谷の8勝1敗(糸谷が6連勝中)

山崎―菅井 菅井の6勝4敗
山崎―郷田 郷田の14勝7敗(郷田が3連勝中)
山崎―深浦 山崎7勝、深浦7勝の五分(山崎が3連勝中)

服部―菅井 過去に対戦なし
服部―郷田 過去に対戦なし
服部―深浦 過去に対戦なし

※いずれも4月30日時点

 「FREESTYLE」はチーム名通り、全員が力戦を好む。2020年度の早指し棋戦で、糸谷は銀河戦準優勝、山崎はNHK杯でベスト4入りと力を示した。服部は新鋭ながら、ドラフトで藤井聡太王位・棋聖も指名したことからも評判の高さがうかがえる。昨年度は朝日杯将棋オープン戦で二次予選入りをしたこともあり、若手らしく瞬発力の高い指し回しを披露しそうだ。
「一刀流」の名は、郷田の切れ味鋭い棋風からついた。菅井は早見え早指しで軽いさばきを得意にした振り飛車、深浦は二枚腰で容易に土俵を割らない粘り強さが持ち味となる。それを十分に発揮できるかは、やはりフィッシャールールに適応できるかだろう。特に郷田と深浦は初参加なので、早指し棋戦の優勝経験を生かして超早指しでも乱れない指し手を繰り出したい。

「FREESTYLE」は、全員が盤上でも自由奔放な指し回しでペースをつかもうとするだろう。特に早指しでは独創的な作戦が功を奏しやすい。「一刀流」は本格居飛車党の郷田と深浦で堂々と迎え撃ち、振り飛車党の菅井は自分の得意形に持ち込んで勝負したいところだ。
今期の予選は5本先取でひとりの出場は3回までと、前期の本戦と同じルールになっている。2局連続で指すと疲労が残ってミスが出やすいと考えるのが一般的だが、第3回では菅井が連戦に臨み、また糸谷も自分が連戦になってもいいようなオーダーを披露していた。そのあたりの駆け引きも腕の見せどころである。

 予選Bリーグ1回戦の放映は5月1日(土)の19時から。事前の盤外企画は「FREESTYLE」が山崎の提案でバンジージャンプ、「一刀流」が居合切りに臨んだ。そちらもチェックして、白熱の戦いに注目したい。

・第4回ABEMAトーナメント予選Bリーグ第一試合<チーム糸谷 VS チーム菅井>はこちらから
・前代未聞!棋士がまさかのバンジージャンプ挑戦!?[チーム糸谷]は こちらから
・「一刀流」を体現!全員で居合斬りは大必見[チーム菅井]はこちらから

ABEMAトーナメント

紋蛇

ライター紋蛇

2012年より、ネット中継に携わる。担当局で一番長い中継が2013年3月の第71期順位戦C級1組の森けい二九段-近藤正和六段戦で、持将棋の末指し直しとなり、終局時刻は翌日の朝5時40分。「中継は体力だ」と痛感している。

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