将棋コラム

あっという間に優勢に? 破壊力満点の「攻撃的向かい飛車」とは【はじめての戦法入門-第15回】

あっという間に優勢に? 破壊力満点の「攻撃的向かい飛車」とは【はじめての戦法入門-第15回】

更新: 2017年11月30日

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はじめての戦法入門

皆さん、こんにちは。高野秀行です。

少し間が空きましたが、「向かい飛車」について、2回ご覧いただきました。その攻撃力の凄さを分かっていただけたでしょうか。今回は「向かい飛車」編の最後を飾るべく、より攻撃力のある指し方をご紹介したいと思います。

「振り飛車なのに、今まで以上の攻撃力って?」そんな声も聞こえてきそうですが、本当なんです、これが。

さっそく手順を見ることにしましょう。

初手から
▲7六歩△3四歩▲6六歩△8四歩▲7八銀△6二銀▲6七銀△5四歩▲7五歩(第1図)

【第1図は▲7五歩まで】

今回の攻撃的向かい飛車の元祖ともいえるのが、アマチュア全国大会を数々制した横山公望さん。私も大変お世話になった方で、「メリケン流」と名付けたこの戦法はご自身の著書の他にも「島ノート振り飛車編」など多くの書籍で取り上げられています。

まず普通の振り飛車のように、駒組みを進めますが、銀を早めに▲6七銀に上がります。居飛車が△8五歩と飛車先を伸ばしてこないと向飛車が出来ないと、嘆くことはありません。▲7五歩と隣の筋の位を取るのが、攻撃的向かい飛車の第一歩で、ここが最初のポイントです。

第1図からの指し手
△8五歩▲7七角△4二玉▲8八飛 △3二玉▲7八金△5二金右(第2図)

【第2図は△5二金右まで】

▲7五歩と7筋を伸ばします。ここで△4二玉なら▲7八飛△8五歩▲7六飛(参考1図)とスムーズに「石田流」に組むことができます。もちろんこれも一局ですが、「石田流」を拒否する△8五歩が主流の一手です。

【参考1図は▲7六飛まで】

これを見て▲7七角~▲8八飛と向かい飛車にします。そして、ここでまた大事な一手が。

それが▲7八金です。以前、私は「玉の囲いは金銀三枚」と何度も書きました。では、飛車側に金が上がっていいのか?そんな声が聞こえてきそうです。ところが、すみません、この攻撃的向かい飛車だけは例外です。この一手がないとできないのです。

△5二金右と居飛車は玉を囲ってきますが、ここで驚愕の一手があります。

第2図からの指し手
▲8六歩△同歩▲同飛(第3図)

【第3図は▲8六同飛まで】

な、なんと、ここで▲8六歩と仕掛けてしまうのです。玉を囲っていない状態で、セオリー無視ではあるのですが、これがこの作戦の狙いなのです。しかし、3二まで玉を囲っている居飛車に対し、居玉の振り飛車が飛車交換を挑んで、大丈夫なのでしょうか?

第3図からの指し手
△8六同飛▲同角△8八歩▲同金 △7九飛▲5八玉(第4図)

【第4図は▲5八玉まで】

早々と飛車交換になりましたが、居飛車は交換した飛車の打ち場所がありません。△8八歩~△7九飛と手筋を使ってきても▲5八玉で大丈夫。次に▲5九金~▲6九金と飛車を捕獲する手があり、第4図は早くも先手優勢です。▲7八金と上がった手が光っていますね。

第3図から△8六同飛▲同角には△8二飛が最善ですが、その場合は、▲8七歩と受けておき△4二銀▲4八玉△5三銀左▲3八玉(参考2図)とゆっくり囲っておきましょう。居飛車は飛車の打ち込み場所を消すように駒組みをしなければならず、逆に振り飛車は、のびのびと指すことができます。

【参考2図は▲3八玉まで】

飛車交換は向かい飛車としては大歓迎。居飛車は拒否をしてきますが...。

第3図からの指し手
△8五歩▲8八飛△9四歩▲7六銀 △9三桂▲6七金△5三銀▲9六歩 △6四銀▲9五歩△同歩▲9四歩 (第5図)

【第5図は▲9四歩まで】

飛車交換は不利になってしまうので、居飛車は△8五歩と拒否をします。▲8八飛と一回下がりますが、ここで手を緩めないのが、攻撃的向かい飛車。次はこの8五の歩に目標を定めます。△9四歩は▲7六銀に△9三桂を作った、受けの一手。

そこで▲6七金で一回金を上がっておきましょう。すぐに▲9六歩と突く手もあるのですが、△8六歩が気になる切り返し。▲同角△6六角(参考3図)となると失敗なので、この△6六角を防ぐべく▲6七金と上がる手をお勧めします。

【参考3図は▲6六角まで】

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ong>「角交換型振り飛車」をご覧いただきたいと思います。

それではまた、次回をお楽しみに。

はじめての戦法入門

高野秀行六段

ライター高野秀行六段

1972年6月横浜市生まれ。1984年に6級で中原誠十六世名人に入門。1998年4月に四段。棋風は居飛車本格派。趣味はゴルフ。将棋教室で多くの子供たちに将棋を教えている。

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