将棋コラム

初心者必見!上位者と対等に真剣勝負を楽しむ方法?「駒落ち戦」の魅力とは

初心者必見!上位者と対等に真剣勝負を楽しむ方法?「駒落ち戦」の魅力とは

更新: 2017年05月14日

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将棋は運の要素に左右されないため、上位者に勝つのは大変なゲームです。だからと言って、手を抜かれて戦われても嬉しくないものです。上位者と対等に真剣勝負を楽しめる方法、それが「駒落ち」です。このコラムでは、駒落ちの手合い割とルール、駒落ち戦の魅力をお伝えしていきます。

駒落ち戦とは?

棋力の差がある人と対局すると一方的な展開になりがちで、将棋を楽しむことができません。棋力の差を埋めて対等に戦うためのハンディキャップのことを「駒落ち」といい、上位者の駒の一部を取り除いた状態で勝負します。棋力の差があるほど多くの駒を落とし、多少の差であれば落とす駒は少ないです。

アマチュアの将棋では、段級位の差がそのまま棋力の差につながりますから、駒落ち戦がよく行われますが、現在のプロ棋戦では、駒落ち戦は行われません。段位に差があっても全て平手での対局となっています。

段級差と手合い割

一般的には以下の8つの手合い割があります。東京・将棋会館の道場では、下表のような手合い割となっています。

級段位差 手合い 備考
1段(級)差 下位者先手 -
2段(級)差 香落ち 左側(角のある側)の香
3段(級)差 角落ち -
4段(級)差 飛車落ち -
5段(級)差 飛車香落ち 飛車と左側(角のある側)の香
6-7段(級)差 二枚落ち 飛車と角
8-9段(級)差 四枚落ち 飛車と角、両方の香
10段(級)差 六枚落ち 飛車と角、両方の桂と香

段(級)位差が離れれば離れるほど、多くの駒を落として戦います。

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六枚落ちの図

その他の駒落ち手合い

・八枚落ち
六枚落ちに加えて、両方の銀を落とします

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八枚落ちの図

・十枚落ち
八枚落ちに加えて、両方の金を落とします

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十枚落ちの図

・裸玉
十枚落ちからさらに歩兵を全て落として、玉だけの状態となります

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裸玉の図

これらの手合い割は、銀や金を落としていきますから、守るのも大変になります。飛車や角を簡単に成り込んで攻めることができるので、将棋を始めたばかりの方が攻める感覚をつかむのには良い手合いと言えるでしょう。

その他の変則手合い

・トンボ
上手の金・銀・桂・香を落とします。トンボでは、上手側にも飛車角があるため、駒の交換をして敵陣に打つ等の攻めを覚えることができます。

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トンボの図

・駒持ち(駒渡し)
上手の落とした駒を下手の持ち駒として利用できます。「二枚持ち」「角持ち」のようにいいます。トンボと同様に、駒を敵陣に打つ等の攻めを覚えることができます。

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二枚持ちの図

駒落ち戦の魅力

上位者との対等な勝負

駒落ち戦は、純粋に戦力が違うところからのスタートとなります。ですから、有利な状態から始めることができます。将棋は上位者に勝つのは難しいゲームですが、初心者・初級者であっても有利な状態からスタートすることで、上位者とも対等に戦うことができるようになります。有利をそのままキープして、あるいは有利を拡大していくことで、プロ棋士にも勝つことができるでしょう。

攻め方の体得

駒落ち戦では戦力的に有利な状況で始めますから、攻め方を覚えることができます。初心者・初級者のうちはなかなかうまく攻められないものですが、駒落ち戦で駒を連動させて攻めることを覚えて、強くなっていきましょう。

特に四枚落ちや六枚落ちでは、端の香を落としますから、端を狙うことで比較的簡単に攻めを成功させることができます。駒の少ないところを狙うという視点を持ち、相手の弱い所に戦力を集中させて突破することを身に付けられるのです。

成長の実感(駒落ちの枚数が減ることによる)

始めたばかりの頃は攻め方や詰ませ方がまだ分かっていないため、十枚落ちや八枚落ちなどでも負けてしまうかもしれません。しかし、攻め方や詰ませ方を少し覚えると、すぐに十枚落ち・八枚落ちで勝てるようになります。そのうちに六枚落ちでも勝てるようになり、次は四枚落ち、その次は二枚落ち・・・と、おなじ上位者を相手にしても、落とす駒の枚数が減っても対等に戦えるようになっていきます。目に見えてハンディキャップが減っていくのが分かるため、自分自身の成長を実感することができるのです。

まとめ

駒を落とされて戦うことに抵抗がある方もいらっしゃるかもしれませんが、駒落ち戦で確実に実力を出し切るということも大切です。将棋は、「勝つか負けるかのギリギリの勝負」が一番楽しいものです。実力の離れた上位者ともギリギリの勝負を楽しむことができる駒落ち戦の仕組みをぜひ活用してみましょう。

駒落ちの枚数が減っていくことで棋力とともに自信も身についていきます。今の実力を出し切って戦うことができるようになれば、棋力はどんどん向上していきます。はじめは六枚落ちでも勝てなかった相手と平手戦で戦って・・・そして、勝利する日が来ることを目指して、駒落ち戦を楽しんでいきましょう。

佐藤友康

ライター佐藤友康

3歳から将棋に触れ、将棋とともに幼少期を過ごすものの、途中、長い長いブランクを経て、27歳で将棋復活。 2015年4月より、池袋で20代・30代に向けた将棋普及活動『将Give』を主催・運営する。 将棋の楽しさ・面白さ・奥深さに深く感動し、将棋普及と将棋を通じた社会貢献・人間的な成長の応援を使命とする。

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