ライター直江雨続
2007年ごろよりカメラを片手に将棋イベントに参加してきた『撮る将棋ファン』。
この10年間で撮った棋士の写真は20万枚以上。
将棋を楽しみ、棋士を応援し、将棋ファンの輪を広げることが何よりの喜び。
『将棋対局 ~女流棋士の知と美~』や女子アマ団体戦『ショウギナデシコ』で公式カメラマンを務める。
ライター: 直江雨続 更新: 2017年01月17日
今年度よりNHK杯将棋トーナメントで司会を務めている藤田綾女流二段。お茶の間でもすっかりおなじみの女流棋士です。数々の将棋イベントにも引っ張りだこの人気者で、ニコニコ生放送のタイトル戦の生中継などでは聞き手やレポーターとして頻繁に登場するなど、将棋ファンにとってなくてはならない存在となってます。さて、そんな藤田女流、ファンの間で近年『画伯』と呼ばれていることをご存知でしょうか。芸術性がほとばしる衝撃的かつ圧倒的な画力から生みだされた作品はこれまでに何度もファンの度肝を抜いてきました。今回はそんな藤田画伯の代表作品をいくつかご覧いただければと思います。
藤田画伯の作品に多いのはやはり動物画でしょうか。これまでにも数々の名画を残してきていますが、その中でも特にインパクトが強く、ドワンゴが非売品のTシャツを作ってしまうほどの人気作がこちら!
ご覧いただけますでしょうか。胸のところにプリントされたのは、藤田画伯が書いた『犬の散歩』のイラストです。
拡大します。
右上に描かれたのはたぶん人ですね。描いた藤田画伯曰く「浮いちゃった」。そして手に持ったリードと、それが首輪につながれている犬が描かれています。見た方がどのような感想を抱くか、それは人それぞれでしょうか。将棋ファンの多くはこの藤田女流の画力に驚愕し、そして『画伯』であると称賛を送っているのです。
そんな藤田女流の画力が世に知れ渡ると、ニコニコ生放送に出演した際は、ときどき『藤田画伯のお絵描きタイム』が放送されるようになりました。今やすっかり将棋ファンにおなじみの人気コンテンツです。
そんな中で描かれたこちらの作品は『ジュゴン』
こちらは『クマ』
こちらは何だかわかりますか? 『ヒツジ』が正解です。
独特の世界観に溢れた藤田画伯の動物画は見る者に絶大なインパクトを残しています。そして藤田画伯がイラストを描くことで、共演している棋士のリアクションも楽しむことができます。藤田画伯が描いている間、横で見ていて笑いが止まらない深浦康市九段や久保利明九段の姿は、ファンにはたまらない名シーンと言えます。藤田画伯のおかげで見た人全員が笑顔になれる、それが何よりも素晴らしいのです。
さて、そんな藤田画伯ですが、将棋連盟公認のアプリ、将棋RPGつめつめロードに「ふじたあや」みたまとして登場しています。
棋士みたま「ふじたあや」進化前。手に持った筆で軽やかに空中に描いているのはあの『ジュゴン』と『クマ』です!
棋士みたま「ふじたあや」進化後。なんと『ジュゴン』と『クマ』とそしてあの『犬の散歩』に登場していた犬が実体化しています。そうなんです。このイラストは藤田画伯がこれまでに描いた『ジュゴン』『クマ』『犬の散歩』との夢の共演となっているのです。
藤田画伯が手にしているこちらのイラスト、なんだかわかりますか?
11/25の女流王座戦第3局のイベントのサイン会で、今回のコラム用に特別に描いていただきました。藤田画伯曰く「あれ? なんかうまく描けちゃいました」という自信作。とがっているのはくちばし、頭のアレはトサカだとわかれば簡単ですね。そう、今年の干支である酉年にちなんで、『ニワトリ』を描いていただきました。見れば見るほど味がある、まさしく芸術作品ですよね。
藤田綾画伯の代表作をいくつかご紹介しました。今後ニコニコ生放送に藤田女流が出演する際は、ぜひ新作イラストの誕生にも注目してみてください。そして共演する棋士のリアクションもまた楽しめると思います。もしかすると、またさまざまなグッズ化やコラボ企画などがそこから生まれてくるかもしれません。無限の可能性と芸術性を秘めた藤田画伯の新作にぜひご期待ください。
※非売品のTシャツの写真は藤田綾女流二段にご提供いただきました。
ライター直江雨続