【PR:ローソン×郷田真隆九段】お気に入りのファッション、昭和を知る棋士の強烈な自負--郷田真隆九段の素顔

【PR:ローソン×郷田真隆九段】お気に入りのファッション、昭和を知る棋士の強烈な自負--郷田真隆九段の素顔

ライター: 藤田華子  更新: 2022年10月06日

スイーツを口にする時間は、ほっとひといき、素の自分に戻るとき。今回はローソンの「ウチカフェ 濃厚ミルクワッフルコーン」を食べながら、郷田真隆九段の素顔に迫ります。

史上初にして唯一の「四段でタイトルを獲得した棋士」として知られ、羽生世代のなかでしのぎを削り、これまでに6度タイトルを獲得してきた郷田九段。飄々とスタジオに現れ、ふんわり優しい笑顔で佇み、さらりと強い言葉を口にします。
「僕が指している将棋を観てもらえれば、積み上げてきたものがないとできない将棋だとわかる。そういう自信がないとやっている意味もない」
ここまで強烈な自負を口にするのは、まだコンピューター将棋が力をつける前、自分の頭で考え培った自信の表れなのではないでしょうか。幼少期の縁台将棋が原点で、昭和の将棋界を懐かしみ、プロレスの話題になると饒舌にーー郷田九段の将棋が"格調高い"といわれる理由が、言葉の端々から垣間見えた気がしました。
ファッションがお好きとのことで、オン・オフ2つのスタイルでお話を伺いました。ソフトクリームを食べるキュートなお顔は、ここでしか見られません...!

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自分に似合うファッションを纏って過ごす時間
プロレスが教えてくれたこと

――ファッションがお好きだと伺い、オン・オフの2スタイリングで撮影させていただきました!

服は、若い頃それなりに興味があって色々と見ていたんですけど、ここ10〜20年は何もしていなくて。コロナ禍で外出できなかったので、ネットショッピングが家での趣味みたいになり、思い立ってという感じです。

――お買い物はお一人で?

そうですね、妻とはぜんぜん趣味が違うんですよ(笑)。店頭では店員さんからアドバイスをいただいたりします。シンプルで重くなりすぎない、すっきりした雰囲気がテーマですね。参考にしているブログがあるんです。私と歳や背格好が似ている方がファッションについて発信されているんですが、かなり上級者で全部は真似できないので一部分だけ取り入れています。その人が書かれているのは、「自分に合うスタイルを見つけていく」ということ。やっぱりそうだよね、と。

――緑色がお好きなんですか?

ふふ、そうなんですよ。今日はネクタイもカバンも緑です。

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――髪を染められ、将棋ファンの間で話題になっていました。今日のお写真もどれも素敵です。

髪が真っ白になってきてしまったんでね(笑)。取り上げてもらえて、褒めていただけるのはありがたいんですけど...正直なところ、自分の写真は気持ち悪くて、とにかく見たくないんです(苦笑)。自分の声もあんまり好きじゃない。

――そうなんですか?若き日は美男子として(イケメンではなく"美男子"として)取り上げられていらっしゃいましたが、その頃から?

そうそう、ずっとです。やっぱり棋士だから将棋盤の前に座っているのが一番落ち着きます。着物で対局している姿が一番格好いい。先輩方もそうでしたよ。

――スポーツ観戦がご趣味で、とりわけ大のプロレスファンとしても知られています。お好きな選手は?

三沢光晴さんと小橋健太さんですね。三沢さんは試合中の事故で亡くなってしまい、本当に悲しくて...自分にとって心のヒーローだったんだなと思いました。超一流の選手で気持ちが強いんです。レスリングなので、肩を3カウント押さえられたら負けてしまうんですが、三沢さんが負ける時はとにかくわかりやすい。余力が少しでもあれば返すんですから。負ける時は、10カウントでも15カウントでもビクともしない。

――まさに精魂尽き果てる状態ですね。

三沢さんに技術で勝る選手はいたと思いますが、気持ちはベストです。

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――小橋さんは、同世代ですか?

ほぼ同世代ですね。私がデビューから引退まで全部観ている唯一のレスラーです。引退試合は武道館まで観に行きました。青春時代、小橋さんはプロレスを、私は将棋を、別の場所でともに頑張っていた感覚です。

――プロレスの魅力は?

他にない競技じゃないですか。ルールはあってないようなもので、レフェリー=審判ではなく、指揮者のような役割も果たすなんて。観客の様子や選手の調子を鑑みて、試合を進めていくところもありますから。「台本があるんじゃない?」とか「真剣勝負じゃないでしょ?」と思われる人もいますが、そうおっしゃる方には三沢さんと小橋さんの試合を観ていただきたい!

――どんな試合なんですか...?

三沢さんは若い時から強くて、小橋さんは遅咲きなんです。武道館では小橋さんが勝ったのですが、それはそれはすごい試合でした。一歩間違えたらお互いの生命を脅かすんじゃないかというような、ギリギリをいく気持ちの試合でした。あの姿は、観る方の胸を打ちますよ。

――ほかに、プロ野球のドラフト会議を観るのもご趣味だとか。

巨人ファンなんですが、広い意味ではプロ野球ファンですね。12球団のここが良い、ここがダメだとか、ドラフト情報をチェックしています。村上くん(村上宗隆選手)、奥川くん(奥川恭伸選手)がヤクルトで頑張っていますね、どちらも巨人はクジを外しました。

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父の背中。幼少期の縁台将棋が将棋の原点。
「将棋を観てもらえれば、積み上げてきたものがわかる」

――郷田九段も昔はビリヤードをされたそうですが、今は何か運動は?

全然、何もしていないです。

――この連載で「トレーニングをしている」という先生方も多くいらっしゃいました。

へぇ~、そういう時代なんですね!僕の知っている将棋界は、そんなんじゃない(笑)。

――といいますと...?

昭和の時代の棋士の先輩たちは個性的で、僕の師匠(故大友昇九段)も含め、将棋を取ったら何も残らない人...そんな風に見えることもありました。先輩方は鼻歌を歌いながら将棋を指していたり、大酒飲みの逸話がたくさんあったり、勝負の時にはめちゃくちゃ怖くて近付けなかったりしましたから。全員とは言いませんが、それが自分にとっては当たり前のように映っていたんです。僕の少し先輩、島九段(島朗九段)とか中村九段(中村修九段)、塚田九段(塚田泰明九段)から変わってきた感覚です。今は将棋界を出ても大丈夫な人が増えてきたと思います。

――先ほどからよく、先輩方のお名前、お話が出てきます。

数多くの先輩に可愛がっていただきましたし、影響された部分が大きいですからね。いま若い人と話していて話題に困る時、先輩方はどうされていたかなと考えたりします。

――先輩方からの教えは、どんなものがありましたか?

これといって何かを言われたことはないですが、何かを伝えようとしているんだろうなとは感じていました。当時はわからなかったんですが、今はなんとなくわかります。

――それは具体的なものではなく?

やっぱり後輩に伝えておきたいこと、言うでもないけれど、自分達のことを「後ろから見てるよ」ということなんだと思います。伝統を重んじる個人個人の勝負の世界だけど、見ているよと。

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――郷田九段の将棋の原風景って、どんなものですか?

親父が家でやっていた縁台将棋ですね。近所の方がいつもいて、それを僕はそばで見ていて。僕の将棋の原点です。

――お父様も将棋がお好きだったとか。

大好きでしたね。升田幸三九段(実力制第四代名人)の大ファンで。僕は将棋を一から教わりました。息子が生まれたら将棋を教えて、相手をさせようと思っていたようです。親父は大学将棋部でアマチュア三段くらいでした。何も知らない子に一から教えるのは大変だったと思いますが、自分の子どもだからできたんでしょうね。もう亡くなっているんですが、僕がプロになって一番喜んでいたのは親父です。

――お父様と将棋を指し始め、道場に通うようになり、プロへの道が開かれていったんですね。

初めて道場に行ったその日に、母親が「この子はプロになる」と言われたようです。私の頭にはその道はなくて、「何言ってるんだろうな」って。でも道場は楽しかった。親父以外と指すのは新鮮で、最初はなかなか勝てないんだけど、毎日行っているうちに勝てるようになって。

――そして、いわゆる羽生世代の先生方と出会われるんですね。

11歳の頃に奨励会で羽生(羽生善治九段)・森内(森内俊之九段)と出会い、同世代で素晴らしいライバルに恵まれました。自分の将棋の成熟は間違いなく彼らのおかげだと思います。

――いまの最先端の将棋はAIでの研究が主流になり、人間的な格調とは真逆のように思えます。郷田九段のお考えをお聞かせください。

やっぱり、人間のひらめきを大事にしてほしいですね。なんでもコンピューターをという人もいますけれど、僕にとってはどこを目指すかよくわからないというか...社会も将棋も、人間同士のものだと思っています。

――郷田九段は名言をたくさん残されています。「良い手は指が覚えている」ですとか、先ほどのAIに対する考えに通じるのかなと。

言語化は難しいですが、僕が指している将棋を観てもらえれば、積み上げてきたものがないとできない将棋だとわかると思います。そういう自信がないとやっている意味もないですね。

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ご結婚してから味覚に変化が...?
「ウチカフェ 濃厚ミルクワッフルコーン」をペロリ!

――2016年にご結婚されました。何か生活に変化はありましたか?

家では今まで通りTシャツとパーカーで過ごしていますし、あまり変化はありません。でも、なぜかすっかり甘党になったんですよ!妻はあまり甘いものを食べないので影響があったわけではないんですが、最近は一緒に食べてますね。甘党になる前から好きだったソフトクリームは、コンビニで買ってきたら包丁で縦に切り、半分にして食べています(笑)。甘党だけど運動しない人間は、そうやって工夫しないと太ってしまうので...。

――今日は、ふだんから食べていらっしゃるという「ウチカフェ 濃厚ミルクワッフルコーン」をまるっとおひとつどうぞ!

ああ、いつも通り美味しいです!(ペロリと完食)

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――食べるの、お早いですね(笑)!ちなみに「ウチカフェ 濃厚ミルクワッフルコーン」は、岡山県のジャージー牛乳を使っているそうです。

なるほど、美味しさの秘訣ですね。家の近所にローソンさんがあるので、ウチカフェシリーズのスイーツはほとんど食べていると思います。本当は「どらもっち」が一番好きなんですけど、子どもの頃から長く好きなのはソフトクリームなので今日はそちらを選びしました。30代なんて、年に数回しか甘いものを食べていなかったと思うんです。でも最近は、1日3つ4つと食べちゃうことも。アイス2つと、「どらもっち」と、和菓子とか。他で糖質を調整したり、健康に気をつけないといけないですよね。

――対局中は、何をお召し上がりになるんですか?

チョコレートと飴が多いですね。新しい将棋会館に飲食店が入りソフトクリームが販売されても、さすがに対局中にソフトクリームは食べませんよ(笑)。

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10問アンケート

インタビューで聞ききれなかった10の質問を、郷田真隆九段に伺いました。

Q1
お名前の由来は?
郷田
親父が西郷隆盛を尊敬していて、そこからいただいているそうです。
Q2
これまで食べたなかで、忘れられない味は?
郷田
富山県で食べたホタルイカですね。仕事で足を運んだ時に出していただいたんですが、ホタルイカの刺身をわさび醤油で、茹でたものは酢味噌で食べて。そこに地酒の「大吟醸 立山」を飲んで、もう最高でした。
Q3
お好きなお酒は?
郷田
「大吟醸 立山」も好きですが、いまは日本酒の「神亀」です。
Q4
お気に入りの映画を教えてください。
郷田
ハリウッド俳優のジェイソン・ステイサムが好きで、彼の出演作をよく観ます。『トランスポーター』シリーズとか。アクション系は何も考えなくて観られるところが好きです。あと『カリオストロの城』は50回以上観ました。
Q5
音楽は聴かれますか?
郷田
作業用BGMをかけています。カラオケでは尾崎豊なんかを歌います。

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Q6
身に付けたいスキルは?
郷田
救命スキルですね。AEDの使い方とか。何かあった時に、慌てずに対処したいです。
Q7
会ってみたい人はいますか?
郷田
小橋建太さんです。一度、水道橋でお見かけしました(笑)。野球監督の野村克也さんにもお会いしてみたかったです。
Q8
いつか行ってみたい場所は?
郷田
月です。火星は帰ってこられるかわからないので月がいい(笑)。
Q9
現在、51歳。10年後、将棋界でどんな存在、どんな棋士になっていたいですか?
郷田
やっぱり第一線で活躍している棋士でありたいです。自分の将棋に自負を持っているので、そういったものを自信を持って見せられる存在でありたいです。
Q10
ファンの方へメッセージをお願いします。
郷田
将棋の良いところ、面白さを、自分の将棋やこうした記事を通して間接的にでもお見せできればと思っています。これからも、よろしくお願いします。

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写真:阿部吉泰

九段 郷田真隆

郷田真隆九段

1971年3月17日生まれ。東京都杉並区出身。故大友昇九段門下。90年四段。谷川浩司王位を破り、史上初の四段でタイトルを獲得。獲得タイトルは 王位1期、棋王1期、王将2期、棋聖2期の計6期。踏み込み鋭い棋風は「一刀流」ともいわれる。趣味はスポーツ観戦。特にプロレスと巨人のファン。

ローソン×日本将棋連盟 コラム

藤田華子

ライター藤田華子

音楽雑誌の編集者を経て、現在は企業のコンテンツ制作を手掛けています。SDGsやライフスタイルについての連載も執筆。趣味は将棋(将棋ペンクラブのお手伝い)、お風呂(温泉ソムリエです)、読書。観る将・読む将として、将棋の魅力をお伝えしていきます!

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