運命のドラフト開催!第4回ABEMAトーナメント事前特集

運命のドラフト開催!第4回ABEMAトーナメント事前特集

ライター: 相崎修司  更新: 2021年03月30日

 第4回ABEMAトーナメントの参加者を決めるドラフト会議が2021年3月27日にABEMAで放映された。

 第4回ABEMAトーナメントは前回と同じく3名1組のチーム対抗団体戦である。今回は渡辺明名人、豊島将之竜王、藤井聡太王位・棋聖、永瀬拓矢王座、羽生善治九段、佐藤康光九段、三浦弘行九段、木村一基九段、佐藤天彦九段、広瀬章人八段、糸谷哲郎八段、稲葉陽八段、菅井竜也八段、斎藤慎太郎八段の14名がチームリーダーとしてドラフトを行い、チームメンバーを選出する。
ドラフト初参加となったのは藤井王位・棋聖、羽生九段、菅井八段、斎藤八段の4名。前回のドラフトでは選ばれる側としての最有力候補だった藤井が、どのようなメンバーを集めるかということにも注目が集まった。

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 ドラフト会議の実況を担当したのは前回と同じく戸辺誠七段と藤森哲也五段。選抜候補の注目選手として、去年活躍した棋士の名があがる。近藤誠也七段、増田康宏六段。そして前回はチームリーダーを務めた久保利明九段などだ。
 一巡目は重複が多くなるのではというのが実況両名の読みだったが、ふたを開けてみると重複があったのは1組だけだった。木村九段と斎藤八段がそれぞれ佐々木勇気七段を指名し、抽選が行われた。
佐々木七段への指名権を獲得したのは木村。「全身で喜びを表現しているが、ガッツポーズではなかった」と実況。対してくじを外した斎藤はどこか憮然としていたように見えた。

 引き続いてドラフト2巡目となり、今度は2組の重複があった。藤井王位・棋聖と糸谷八段が服部慎一郎四段を、木村九段と斎藤八段が池永天志四段をそれぞれ指名。木村と斎藤は1巡目に引き続いての両者による重複である。

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 まずは藤井と糸谷がそれぞれくじを引く。当たりくじを力強い手つきでかざしたのは糸谷だった。藤井は入札開始前に「くじ引きはあまり自信がないので、くじを引かずに済めばよい」と語っていたが、自分の言葉を証明する形になってしまった。
 そして2度目となる木村と斎藤のくじ引き。池永を引いたのは木村で、今度はガッツポーズ。対して斎藤は自身のくじ運のなさに苦笑するしかなかった。

 最終的なドラフトの結果は以下の通りである(左から1番目がリーダー、2番目が1巡目選抜者、3番目が2巡目選抜者)。

チーム渡辺 渡辺明名人、近藤誠也七段、戸辺誠七段
チーム豊島 豊島将之竜王、佐々木大地五段、大橋貴洸六段
チーム藤井 藤井聡太王位・棋聖、伊藤匠四段、高見泰地七段
チーム永瀬 永瀬拓矢王座、増田康宏六段、屋敷伸之九段
チーム羽生 羽生善治九段、中村太地七段、佐藤紳哉七段
チーム康光 佐藤康光九段、森内俊之九段、谷川浩司九段
チーム三浦 三浦弘行九段、高野智史五段、本田奎五段
チーム木村 木村一基九段、佐々木勇気七段、池永天志四段
チーム天彦 佐藤天彦九段、鈴木大介九段、古賀悠聖四段
チーム広瀬 広瀬章人八段、丸山忠久九段、北浜健介八段
チーム糸谷 糸谷哲郎八段、山崎隆之八段、服部慎一郎四段
チーム稲葉 稲葉陽八段、久保利明九段、船江恒平六段
チーム菅井 菅井竜也八段、郷田真隆九段、深浦康市九段
チーム斎藤 斎藤慎太郎八段、村山慈明七段、都成竜馬六段

※棋士の段位は収録当時のもの

各リーダーによるドラフトの感想

渡辺
「近藤君は去年成績がよかったので、競合覚悟でしたが取れたのでよかったです。戸辺君は自薦があったので、一回だけチャンスを与えようかと思いましたので(笑)。『頑張れよ!』(と、戸辺七段へ) 初出場の方が多く楽しみな顔ぶれになりました」
豊島
「佐々木さんはくじになるかと思ったんですが、あっさり取れました。大橋さんは実力もありますが、ファッションが目立つかなと。カラフルなスーツを着て来てくれるかどうかはわかりませんが(笑)。いいメンバーになったと思います」
藤井
「伊藤四段とは同い年ですが、奨励会に入る前に指したことがあるくらいで、それほど話したことはありません。今回を良い機会にできればなと。髙見七段は前回も出られていて、早指しで粘り強い印象があったので指名しました。話す機会があまりなかった二人ですが、いい雰囲気でできればと思います」
永瀬
「増田さんは前回も活躍してくれたので。屋敷九段は少し前までVSで教えていただいており、早指しが得意なイメージがあったので指名しました。年齢差はありますが、楽しくできるんじゃないかなと思います」
羽生
「中村さんは去年のドラフトでも誰かが指名するかと思ったのですが、指名されなかったので今回は指名しました。佐藤さんは将棋は本格派ですが、盤外で色々なことをされるので、このトーナメントではそちらでも活躍していただければと思います」
康光
「前回ベスト4だったので、チャンスがあればこのチームを組みたいと思っていました。渡辺さんも先ほどおっしゃられていましたが、フレッシュなトーナメントになるかと思います」
三浦
「ドラフトの順を変えてちょっと工夫したように見せかけて、あまり変わっていないんですが。佐藤会長のチームと同じく、我々も前回はベスト4だったので。隣の木村さんが『なんで高野君(木村門下)を指名するの?』と聞いてきたのは気になりましたが。前回実現しなかった師弟戦が実現するチャンスがあるかもしれません」
木村
「昨年戦法に関する本を出版したお二人ということで、これは一つの武器になるだろうと思い、指名しました。(ドラフトを2連続で当てて)運を使い果たした感があるので今後注意していきたいと思います」
天彦
「鈴木先生は職人肌の振り飛車党という感じで、僕も最近は振り飛車に興味を持っているので、技を盗みたいなと。古賀君は僕の弟弟子で、元々指名しようかと思っていました。師匠の中田が若いころ鈴木先生にお世話になったと聞いておりますので、今回また中田一門が鈴木先生にお世話になろうかなと」
広瀬
「私も含めて早稲田大学の出身で、早稲田の棋士を選ぼうかなと思っており、無事に獲得できました。チーム名が決まっているのは、他より有利ですね(笑)。チームメイトの2人が初出場なので、どうなるかわからないのが魅力かと思っています」
糸谷
「(山崎八段は)相当嫌がっていたので、強行指名です(笑)。(藤井との競合で当てた)服部さんには恨まれる結果にならなければいいと思っているんですけど、何で引き当てたんだと言われないように頑張ります。力戦で玉が薄いというチームカラーがはっきりしていて、似た戦いになるのではないかと思っています」
稲葉
「久保先生は小・中学校が一緒の同郷で、奨励会三段の頃からお世話になっている先輩です。振り飛車党の筆頭ということで選ばせていただきました。船江六段は井上門下の同門で、子供のころから早指しの将棋はたくさん指してきました。早指しは得意という印象があります」
菅井
「お二人とも実績がすごいので、一緒のチームでやっていきたいと思いました。前回のように振り飛車となるかはわかりませんが、すごい強いチームかと思うので、頑張ります」
斎藤
「くじ引きは2回連続で外して、企画的には美味しいと言われるような結果だったと思います(笑)。チームメイトになったお二人は充実されていると思うので、満足できた指名です。年上のお二人なので、リーダーの私を引っ張っていただけるのではないかと思います」

 そして、ドラフトに漏れた棋士から3名を選出し、最後の1チームを作ることも決まっている。エントリー制のトーナメントを行い、勝ち残った3名が15枠目のチームとして、参加する。

 間もなく始まるそれぞれの放送をお楽しみください。

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次回第4回ABEMAトーナメントは4月3日(土)19時から最後の1チームを決めるエントリートーナメント戦が放送される。是非ご覧ください。

ABEMAトーナメント

相崎修司

ライター相崎修司

2000年から将棋専門誌・近代将棋の編集業務に従事、07年に独立しフリーライターとなる。2016年現在は竜王戦、王位戦・女流王位戦、叡王戦、女流名人戦で観戦記を執筆。将棋世界などにも寄稿。

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