ライター藤田華子
【PR:ローソン×佐々木勇気七段】部活を通じ仲間と過ごす「勇気流」な日々――佐々木勇気七段の素顔
ライター: 藤田華子 更新: 2021年02月04日
スイーツを口にする時間は、ホッと一息つき、素の自分に戻るとき。
今回はローソンの「生バウムクーヘン」を食べながら、佐々木勇気七段の素顔に迫ります。
渡辺明名人に「佐々木勇気はどこにでも出てくる(笑)」と言われるほど活発で、陽的な存在の佐々木七段。2017年には藤井聡太四段(当時)の30連勝を阻止し、ひたむきに、ストイックに将棋に向き合う姿がお茶の間にも知れわたりました。
今回は、読者や周りのことを考えじっくり言葉を選びながら、仲間の存在や、いまも楽しむ"部活"についてお話しくださいました。天真爛漫にまわりを魅了する、「勇気流」の写真とインタビューです。
部活の仲間と過ごす楽しいひと時、たまには夜更かしも
――お休みの日は、何をして過ごされていますか?
オフといっても生活の中心には将棋があるので、研究を深めたり対局の準備をしたりする習慣がついていて...そういう意味では、本当に心が休まるのは対局がない連休ですね。いっぱい寝て体を休ませて、深夜まで漫画を読んだりドラマを一気観しちゃったりします。
漫画は『約束のネバーランド』や『神の雫』が好きですが、少女漫画も読みます。『カノジョは嘘を愛しすぎている』『きょうは会社休みます。』とか。ドラマは去年再放送していた日曜劇場『JIN -仁-』を観て、一話ごとにめっちゃ泣きました。綾瀬はるかさん演じる咲さんが書いた手紙を読むシーンが泣けて泣けて...あれは感動しました。世界的に先が見えにくい状況が、何だかドラマと重なる部分もあったんですよね。
――趣味としてバスケットを挙げられていますね。
もともと走るのは好きで、中学まで陸上部に所属していたんです。高校からはバスケ部に入りました。きっかけは学校のスポーツ大会。実は私、それまでまったくバスケをやったことがなかったんですけど、素人目にも「格好いいな」と惚れ惚れしてしまうくらい上手い同級生がいて「一緒にプレイしてみたい」という気持ちが湧いてきたんです。初心者だったのでレイアップシュートとか基本から教えてもらい、同級生だった彼と一緒に練習もできるようになって、楽しかったですね。将棋は個人プレイですが、バスケやフットサルはチームプレイなので、点数を入れたときにみんなで喜べるのが嬉しい。バスケ部の仲間と一緒にいる時間は、リラックスできるひと時です。
――佐々木七段は、将棋連盟のフットサル部でも「ナイスです!」「チャンスチャンス!」など人一倍声を出されるムードメーカーですよね。そしてみんながへばっている休憩中もボールと戯れていて、とにかく活発なイメージです。
あっはは、そうかもしれません。最近は、私が部長になり連盟にバスケ部もできました。楽しむことをモットーにしているので、「キツい」とか言い合いながらも和気あいあいとやっています。練習のあと、お腹すいたね〜ってお寿司の食べ放題に行ったり、中華屋さんで餃子の大食いをしたり(笑)。
――バスケのあとに大食い!元気な部活ですね...!
自分にとって部活って、仲間とそういうことをする時間も含めて楽しいんですよね。スポーツは、体力面、あとは秒読みの際の反射神経なんかは、将棋にも活きていると思いますし、これからも続けていきたいです。
――最近、幸せを感じた瞬間を教えてください。
竜王戦が開催された鹿児島の宿『指宿白水館』の砂むし風呂に入ったときです。砂に埋れている自分の写真を見せてもらったんですけど、「笑ってください」とかリクエストいただいていないのに、本当に心から幸せそうな表情をしていました(笑)。ぬくぬくして気持ち良い。『指宿白水館』にはもう3回行っているんですけど、目覚めてから朝日を眺め、温泉に入り、美味しい朝食を食べる――1日のスタートが素晴らしくて。ずっとあそこにいると、闘争心が削がれていくのではとすら思います(笑)。
――対局が続き気が張るときは、どうやってリフレッシュしていますか?
対局は疲れるので、通常のコンディションに戻るまで羽を休める期間が必要なんですよね。頭だけフル回転して、体は正座で...運動の疲れとはまったく違います。リフレッシュ方法は、美味しいご飯を食べてたくさん眠ること。最近はお風呂で使う入浴剤をいろいろ試したりもしています。『LUSH』の入浴剤は、よくご褒美に使っていてお気に入りですね。
起爆剤になる言葉。恋愛はまさかの「緻密流」!?
――棋士の先生ではどなたと過ごすことが多いですか?
プライベートで誰かと約束をして遊びに行くことはあまりないんですけど、研究会でお会いするのは先輩から後輩まで幅広いですね。長らく教えていただいているのは木村(一基)九段と、永瀬(拓矢王座)さんです。もう10年くらいかな。
――木村九段とはどんなやりとりをされるんですか?
木村先生には...自分の悩みを相談させていただくこともありますね。将棋への姿勢とか。ずっと努力をされてきてタイトルを獲られた方でありながら、明るく和やかな雰囲気を作ってくださって、悩みを話すと私の心にストンと、ときにズシンとくる言葉をくださるんです。
――永瀬王座とのご関係は、「ライバル」として描かれることが多いですよね。
永瀬さんは、いまはもうタイトルを獲って...よくライバルとして私の名前を挙げてくれているんですけど、たぶんその発言が「佐々木勇気にとって起爆剤になってくれたら」という意味合いもあると思います。頑張ります。
――パートナーと過ごす時間も、リラックスできるひと時です。佐々木七段の将棋は「直感的」だとか「相手が強いほど燃える」などと言われることがありますが、恋愛はいかがですか?
恋愛を将棋にたとえると...「緻密流」ですね。
――え、本当ですか!?
佐藤(康光九段)会長に失礼ですかね(笑)?恋愛ってどんなものかなって、この質問を見て考えたんですけど、やっぱり哲学的になっちゃうんですよね。自分なりに、空間や時間と結び付けて紐解いていくと、同じ1時間でもそのお相手と一緒にいるからあっという間に感じたり、同じご飯を食べていても美味しく感じたり、そういうのは素敵だなと思います。
――習得できたらいいなと思うスキルはありますか?
たくさんあるんですけど、何事も習得するまでには努力と時間がかかると思うので、いま将棋と並行して何か趣味を作るのは私の性格的に難しそうです。でも今回は願望としてお話ししますね。私は食べるのが好きなので、ソムリエの資格が取れたらとは思います。知識を持って、食べ合わせを考え、ワインを飲み、美味しいという感動を言葉で表現できることに憧れます。食事が豊かになりますよね。ほかはゴルフも楽しそうだなと思います。
――今日は私服でお越しいただきましたが、ポイントを教えてください。
いつもバスケをするときのウェアと、インタビュー用に着用する服の2着を持参しました。メガネはなかなか外でかける機会がないのですが、せっかくなので着用してみました。インタビュー用の服は、スタジオの雰囲気に似合うようスタッフさんと相談して決めて。アクセサリーをつけたいと思ったのですが、引き算を勧められたのでラフな感じにまとまりました(笑)。
優しいお味で食感が楽しいローソンの「生バウムクーヘン」
――では、お話も進んだところでおやつタイムに入ります。今日はローソンの「生バウムクーヘン」をお召し上がりいただきますが、お味はいかがですか?
バウムクーヘンってドイツ語なんですよね。「バウム」は樹木とか年輪を、「クーヘン」はケーキを意味する。ちょっと贅沢な感じがして、子どもの頃から好きなスイーツなんです。こちらはとっても優しい味だなと思います。上に乗っているジュガーグレースがシャリシャリとした食感で、どんどん食べられちゃいます。
――スイーツにまつわるエピソードがあれば、教えてください。
このインタビューのお話をいただいて、研究会への差し入れとしてローソンスイーツをいくつか持って行ってみたんです。ふつうは無邪気に喜ばれるはずなのに、すかさず黒沢(怜生五段)さんや斎藤明日斗(四段)に「勇気さん、狙いは?」と言われてしまって(笑)。私の行動を読んでいるのか、さすがの鋭さです。「どらもっち(あんこ&ホイップ)」や「もっちりとした白いたい焼き」が人気でしたね。みんな美味しそうに食べていました。スイーツ好きな棋士として西は糸谷(哲郎八段)さんが有名ですが、東は、私は永瀬さんの名前を挙げたいです。
――永瀬王座は、スイーツというよりバナナがお好きなイメージです。
研究会のときなど、差し入れをお持ちくださることが多いんですよ。贈り物って、何をいただくかも重要ですが、気持ちがもう嬉しいですよね。永瀬さんはそういうお気遣いができる方です。
10問アンケート
インタビューで聞ききれなかった10の質問を、佐々木勇気七段に伺いました。
- Q1
- 最近格好いいと思ったものは?
- 佐々木
- 車です。ガレージにあるスタジオの車、とっても格好いいですね。インタビューを終えたら、一緒に写真を撮ってもいいですか?
※そして撮影したお写真がこちら。 - Q2
- 好きな作品(映画、本、音楽等)はありますか?
- 佐々木
- 音楽でモチベーションが上がるときもあるんですけど、対局中に頭の中で流れてしまうのでなるべく聴かないようにしているんですよ。映画は『コンフィデンスマンJP』とかが好きです。
- Q3
- 好きなお店の好きな一品(メニュー)を教えてください。
- 佐々木
- 千駄ヶ谷にある『CHACOあめみや』のフィレステーキですね。「夜チャコ」(ディナーにこちらのお店に伺うこと)で、ドーンと1kgを男5人くらいで食べたんですけど、めっちゃ美味しかったです。
- Q4
- いつか会ってみたい人はいますか?
- 佐々木
- サンドウィッチマンのおふたりです。たまたまコントや漫才の動画を観ていたら面白くて。その場にいる全員を笑わせることってなかなか難しいと思うんですけど、みんなを笑顔にするパワーのようなものを感じました。
- Q5
- スーツを着るときのこだわりは?
- 佐々木
- スーツが好きで、見ると欲しくなっちゃうんですよね。対局用とイベント用で分けています。イベントでは細身に作られているものを着て、ネクタイも華やかにし、チーフをつけたり。対局のときは、シワになりにくいものを選ぶことが多いです。
- Q6
- いつか行ってみたい場所はありますか?
- 佐々木
- 自分が生まれた、スイスのジュネーブに行ってみたいです。幼かったので、当時の記憶がなくて。
- Q7
- 『第3回AbemaTVトーナメント』で同じチームだった、チーム豊島「GOOD BOYS」のおふたり(豊島将之竜王、斎藤明日斗四段)はどんな存在ですか?
- 佐々木
- 予選敗退してしまったので、悔しい思い出が強すぎるんですよね。あと一歩だった。でも豊島先生がリーダーで心強かったですし、斎藤明日斗もムードメーカーというか、彼なりに一生懸命頑張ってくれて。もっと勝ち上がって、本当にこのチームで優勝したかったなと思います。リベンジできるタイミングがあったらいいですけどね。
- Q8
- 毎日のルーティンは何かありますか?
- 佐々木
- ストレッチと腹筋でしょうか。軽く4、5分間くらいしています。
- Q9
- 犬派ですか?猫派ですか?もしくは他に好きな動物はいますか?
- 佐々木
- 犬です。あとはウミガメ。2年前の2月、渡辺明先生と一緒に、沖縄の渡嘉敷島で海に潜って、30分くらいウミガメを探したんですよ。まだ海開き前だったので、海には我々しかいなくて。ウミガメは水中で本当に優雅で、一緒に泳げて感動しました。
- Q10
- 今日の感想をお願いします。
- 佐々木
- バスケをしている姿を撮っていただける新鮮な時間で、とても楽しかったです!ローソンスイーツを通して、ひとりでも多くの方に将棋に興味を持っていただけたら嬉しいです。
写真:阿部吉泰
佐々木勇気七段
1994年8月5日埼玉県三郷市出身。幼少期をスイス・ジュネーブで過す。石田和雄九段門下。2004年、小学4年の時に史上最年少で小学生名人戦優勝。同年6級で奨励会入会。10年、四段。13年、第3期加古川青流戦優勝。16年度最多対局賞。17年竜王戦決勝トーナメントにて、藤井聡太四段(当時)のデビュー30連勝を阻止。同年「横歩取り勇気流」で升田幸三賞受賞。19年、第33期竜王戦2組ランキング戦で優勝。活発で天真爛漫なキャラクターの持ち主で、日本将棋連盟バスケットボール部の部長を務める。