クリスマスを結婚記念日にしたくなかったのは‥? 長谷川優貴女流二段が語る結婚生活とこれからの目標

クリスマスを結婚記念日にしたくなかったのは‥? 長谷川優貴女流二段が語る結婚生活とこれからの目標

ライター: マツオカミキ  更新: 2020年03月16日

ローソンのデザートを食べながら、和やかな雰囲気で女流棋士にお話を聞くこのシリーズ。ローソンの定番デザートとなったバスク風チーズケーキ「BASCHEE(バスチー)」を、長谷川優貴女流二段に食べていただきながらのインタビューです。夫婦で囲碁と将棋の同時指しをする休日の話や、女流棋士としてのこれからの目標についてお話いただきました!

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お菓子作りが苦手‥‥「でっかいスライム」のようなデザートが完成した過去の失敗談

――さっそく、バスチー召し上がってください。

今日はこの取材でバスチーが食べられると聞いていたので、朝ご飯を食べずにお腹を空かせてきました! いただきます。

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しっとり濃厚でおいしいです。しっとりした舌触りのチーズケーキが好きなので、嬉しいなあ。

――普段から甘いものはよく食べますか?

対局終わりに、自分へのご褒美として食べることが多いです。将棋会館に女流棋士仲間がいれば、一緒にカフェに行ってケーキやプリンを食べたり。「誰かちょっとお茶しに行かない?」と私から声をかける日もあれば、誘ってもらって行く日もあります。

――――ご自分で作ることもありますか? 最近、バレンタインデーもありましたが。(取材日は2月下旬)

いえ、今はお菓子作りをすることはほとんどないです。高校生の頃はバレンタインで友達に配るために頑張って作っていましたが、実はお菓子作りがめちゃめちゃ下手で‥‥(笑)。

――作るのが苦手とか?

はい。例えば、最後にお菓子作りをしたときは「チョコレートいちご大福」にチャレンジしたのですが、出来上がりが「でっかいスライム」みたいになった上に、試食したらすごくまずくて(笑)。そんなものを人に渡すわけにはいかないので、結局いちごにチョコレートをつけただけのものを渡したんですけど、友達からは「手抜きじゃない?」って言われてしまいました(笑)。

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――最終的には手抜きみたいになっちゃったけど、その前には苦労がありますよね(笑)。

そうなんです! だから「このいちごチョコができるまでに、長い道のりがあってね‥‥」って説明してまわりましたよ。それ以来、お菓子作りはしていないですね。今年のバレンタインも、市販のおいしいチョコを夫に渡しました(笑)。ホワイトデーのお返しが楽しみです!

囲碁と将棋の同時指し! 夫婦の休日の過ごし方

――昨年の12月22日にご入籍されて、新婚生活はいかがですか?

夫は囲碁棋士(谷口徹四段)なので、お互いに土日に仕事があることが多く、平日は家でのんびり過ごすことが増えました。二人で囲碁と将棋の盤を並べて、同時に指すこともあります。

――――囲碁と将棋を、同時に!

お互い本業の方はあまり考えなくても指せるのですが、そうでない方はじっくり考えながら挑んでます(笑)。

――長谷川女流二段は、もともと囲碁のルールも知っていたんですか?

いえ、知らなかったので教えてもらいました。一方で夫は、もともと将棋のルールも知っていたので駒落ちで指す感じです。最近は6枚落ちでいい勝負ですね。

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――ちなみに、結婚式はもう挙げましたか?

まだこれからで、式場選びをしている最中です。お互いに優柔不断で、なかなか進まなくて(笑)。入籍日も、もっと早くになる予定だったのですが、なかなか進まずに12月22日になったので‥‥。クリスマスが結婚記念日になるのが嫌で、その前の22日に入籍しました。

――どうしてクリスマスが結婚記念日になるのが嫌だったんでしょうか。

クリスマスと結婚記念日が一緒になったら、ケーキを食べる機会が1回になっちゃうなと思って‥‥!

――ケーキを2回食べたかった、と‥‥!(笑)

はい。結婚記念日でもケーキを食べて、クリスマスでもちゃんとケーキを食べたくて(笑)。「私、ケーキ2回食べるからね」って夫にも言いました。

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「あの頃は浮き足立っていた」女流棋士デビュー当時の自分を振り返る

――将棋を始めたきっかけについてもお聞きしたいのですが、今の師匠でもある野田敬三六段の教室に小さい頃から通われていたんですよね。

はい、小学4年生の頃から通っています。両親が共働きで、土日は祖母が面倒を見てくれていたのですが、祖母が将棋好きだったので将棋番組を見る機会が多くて。「将棋ができるようになれば、おばあちゃんと遊べるかな」と思ったのが、始めるきっかけでした。

――そこから、教室に通い始めて。

ルールは祖母に教えてもらってから師匠の教室に通い始めました。

――プロを目指そうと思ったきっかけは、何だったのでしょうか。

小学6年生の頃、里見香奈さんに指導対局をしてもらったときに、自分とそれほど歳が変わらないにもかかわらず大勢を相手に指導対局している姿がかっこよくて。「私もそうなりたいな」と思って、プロを目指すようになりました。

――今まで、将棋を続けてきた中で一番苦しかった時期はいつでしたか?

女流棋士になってからですね。アマチュア時代は勉強すればする分だけ強くなる感覚があったのですが、今は頑張っても勝てないこともあって。割とネガティブなので、負けたら「もうダメだ‥‥」となっちゃうんです。逆に、勝った時も「運が良かった」としか思えなくて。師匠やまわりの先生からは「勝つ気持ちで指さないと」とアドバイスを頂くのですが、なかなか‥‥。

――普段から、ネガティブに考えることが多いんですか?

いえ、将棋だけですね。普段は全然小さいことは気にならなくて、よく「適当だね」って言われます。あ、さっきお話ししたお菓子作りの「チョコレートいちご大福」が大失敗したのも、適当すぎたからかもしれませんね(笑)。

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――最後に、これからの目標を教えてください。

まだまだ将棋も頑張っていきたいので、もっと強くなれるようにコツコツと努力します。女流棋士になりたての頃は、よく「タイトルを取りたい」と言っていたのですが、今から考えれば、あの頃は浮き足立っていたな、と。現実をちゃんと見られていませんでした。今は「この棋戦でこれだけの成績を残す」というような目標よりも、ひとつひとつの対局に向き合って、一歩ずつ進めたらと思います。

それと、関西では村田智穂女流二段が女流棋士のリーダーとしてみんなを束ねてくれていて、イベントの企画などもしてくださっているのですが、お一人でその役割を担っておられるので、手助けできるようになりたいと思っています。私も、もう9年目なので。今も、少しずつお手伝いさせていただいてますが、もっと力になれたらと思っています。

自分の将棋も、関西のイベントの運営も、少しずつ力をつけられるように頑張ります!

まとめ

成績で目標を立てるよりも、目の前の対局をひとつずつ誠実に。女流棋士になってすぐにタイトル挑戦していたような実力者である長谷川女流二段から出たその言葉には、説得力があるなあと感じました。そして、「BASCHEE(バスチー)」を差し入れてくれたローソンクルーのあきこちゃんには、素敵なメッセージをいただきましたよ。

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取材協力長谷川優貴女流二段

1995年9月13日生まれ。兵庫県出身。 野田敬三六段門下。2011年10月1日、女流2級。2012年2月2日、女流二段に昇段。

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ローソン×日本将棋連盟 コラム

マツオカミキ

ライターマツオカミキ

2014年からライターとして活動する平成元年生まれ。28歳にして初めて将棋に触れました。将棋を学びながら、初心者目線で楽しさをお伝えします!普段は観光地や企業、お店を取材して記事を執筆中。

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