ライター津持大和
ローソンがヤフーなど強豪チームと激突!職団戦の準備は万端?【はじめての職団戦 vol.9】
ライター: 津持大和 更新: 2019年10月28日
令和初の職団戦まであと少しですが、みなさん職団戦の準備は進んでいるでしょうか?
参加申し込みはもちろんですが、対局の準備も大事。特に大会が迫ったこの時期は「実戦感覚」を身に着けることが重要になってきます。
これまで取材を続けてきたローソン将棋部も職団戦に向け最後の追い込みを開始!今回は実戦感覚を身に着けるため、遠山雄亮六段と北尾まどか女流二段が見守る中、ヤフー、電通デジタル、DTSの3社と交流戦を行いました。
その様子を写真と遠山六段の解説付きでお届けしていきます。
Aクラスのヤフーチームに挑戦!
ローソン将棋部はまず、職団戦Aクラスのメンバーを3名も擁するヤフーチームと対局。強敵にどこまで食い下がれるでしょうか?今回は清水さんの将棋を遠山六段に解説していただきました。
遠山六段 △7九飛と打ち込まれたところですが、こういう中盤戦で大切なのは駒損をしないことです。
【第1図は△7九飛打まで】
遠山六段 それを踏まえると▲6七角と受けるべきでした。
受け一方のようですが、▲6八角で飛車を詰ます狙いがあります。△8八歩には▲5五角△7三銀▲8八角と進めれば優勢ですが、実戦はこの手を逃し、駒損を重ねたことが敗因となりましたね。
チームとしても完敗でAクラスメンバーの強さを体感したローソンチーム。残りの2戦でいい結果を残すことができたのでしょうか。
職団戦のリベンジなるか?
2戦目の相手は、前々回の職団戦でも対戦したDTS。ローソンチームはその時のリベンジを狙います。そんな中、原田さんが大将戦で見事な指しまわしを見せました。
遠山六段 △3一金打で飛車を詰まされて困ったかにみえる局面です。
【第2図は▲3一金打まで】
遠山六段 ここで▲5一飛成が冴えた一着でした。
△同角には▲5二銀が敵陣の急所をとらえた攻めで、角が逃げれば▲6一角から寄り形となります。
実戦は△5一同銀に▲5三桂成と桂の活用に成功。相手の金2枚を空振らせて寄せが見える形になりました。
ご本人も会心という一局で大将戦を制しました。しかし、チームとしては敗戦。リベンジは果たせませんでした。ここまで2戦0勝となかなかいい結果が出せないローソンチーム。最終戦で1勝をあげることはできるのでしょうか。
最終戦で1勝をあげることはできるのか!
電通デジタルとの一戦では、大阪から遠隔(将棋ウォーズ)で参加の棚原さんが貴重な1勝をあげました。
遠山六段 後手が△6九角と打ち込んできた場面。ここで飛車を逃げずにいい踏み込みを見せました。
【第3図は△6九角打まで】
遠山六段 それが▲4三銀成△5八角成▲3二成銀△同銀▲5八金という手順です。
飛車は取られましたが、金を2枚取って駒得に成功。相手の銀冠もガタガタになりました。
得意の中飛車から積極的な指しまわしで快勝した棚原さん。前回大会から腕をあげており、職団戦での活躍が楽しみです。
そんな棚原さんの活躍もあり、ようやく1勝目を手にしたローソンチーム。最終戦を白星で飾り、職団戦に向けていい調子で臨めそうです!
まとめ
真剣勝負ということで、対局中は会場の空気も張り詰めていましたが、対局が終わると和気藹々と談笑する姿が印象的だった今回の交流戦。中には千日手になるほど白熱した対局もありました。
今回、ローソンチームは1勝2敗と負け越しはしましたが、格上相手に善戦。前回は昇級できなかったので、今大会こそは昇級とメンバーは意気込んでいました。
第116回大会は11月3日(日・祝)にアリーナ立川立飛で行われます。出場チームの皆さんも調子を整えて参加してくださいね。
はじめての職団戦
監修遠山雄亮六段