ライター加藤圭
ここでしか聞けないトークショーや棋士全員参加の指導対局など盛りだくさん。仙台&茨城で開催、将棋フェスティバルの様子をレポート
ライター: 加藤圭 更新: 2019年12月30日
10月19日(土)に宮城県仙台市、20日(日)に茨城県日立市にて棋士会イベントが行われました。写真と共にその模様をお届けします。
【出演棋士】
森内俊之九段、中村修九段、遠山雄亮六段、熊坂学五段、佐々木大地五段、加藤桃子女流三段、加藤結李愛女流初段、加藤圭女流1級
棋士会みやぎ将棋フェスティバル(10月19日)
まず初めのプログラムとして中村九段の司会によるトークショーからスタートしました。将棋の話題からプライベートまで普段聞けない話も色々出ました。今回は加藤姓が3人いたこともあり、中村九段から「毎回名前まで呼ぶのは大変なので、加藤さんとだけ呼びますね。誰が呼ばれたのかはアイコンタクトで察してください。」と突然の無茶ぶりもありましたが、なんとか無事終了できました。
トークショーの様子
次のプログラムはプロアマ席上リレー対局。アマ代表は熊坂教室の生徒さんと加藤結李愛女流初段が育った加部教室の生徒さんからそれぞれ2名ずつ選出されました。
戦型は角換わりの最新型となりました。難しい戦いが続きましたが、最終盤に中村九段が詰みを逃すというまさかの事態で遠山チームが逆転勝利となり大いに盛り上がりました。
リレー対局の様子1
リレー対局の様子2
リレー対局の様子3
そして最後のプログラムとして、全員の棋士が参加のぐるぐる指導対局とサイン会が並行して行われました。棋士とファンの方々との交流が深まったと思います。
ぐるぐる指導対局
森内九段と加藤(結)女流初段によるサイン会
閉会式
棋士会茨城将棋フェスティバル(10月20日)
日立での最初のプログラムは、森内九段、中村九段、遠山六段、私・加藤圭女流1級によるトークショー。今回のトークでは将棋の話題が多く出ました。森内九段からは羽生世代のお話や、藤井七段の今後の活躍予想など普段聞けない話があり、皆さん興味深々に聞いていました。
トークショー
次のプログラムは、プロアマ戦の席上対局でした。森内九段VS小池尊琉くん(全国中学生選抜茨城県代表)の対局で、手合いは森内九段の飛香落ち。小池くんは、定跡に頼らない居飛車の力戦型から、森内九段の押さえ込みを上手くかわし、優勢となりました。しかし、終盤で攻め方を少し誤ってしまい、惜しくも逆転負けとなりました。森内九段の受けの技術が光る一戦でした。
森内九段VS小池尊琉くん
次にエキシビションマッチとして、佐々木昇さん(茨城最強戦優勝)VS柴田大輝くん(日立子供将棋教室)との対局が二枚落ちで行われ、最後は柴田くんが綺麗に詰ましあげての勝利となりました。
エキシビションマッチ・感想戦
別のフロアでは、指導対局とサイン会も行われ、こちらも大盛況となりました。
遠山六段による指導対局
熊坂五段による指導対局
佐々木五段によるサイン会
次に約40面のぐるぐる指導対局。初心者の方からプロの最新型を指しこなす強豪の方まで色々なファンの方々と指して、ファンの皆様と交流を深めることができました。棋士、女流棋士も大満足の対局となりました。
ぐるぐる指導対局
最後に加藤桃女流三段による、じゃんけん大会が行われ、勝者にそれぞれプレゼントが配られました。こうして2日間に及んだ棋士会のイベントは大盛況のうちに幕を閉じました。
加藤桃子女流三段によるじゃんけん大会
おわりに
今回のイベントの一週間前には台風19号が来たこともあり、一時は開催も危ぶまれましたが、関係者各位の方々のご尽力でこの度は開催することが出来ました。当日はまだ一部電車が動いていないところもありましたが、地元の方々はもちろんのこと遠方からも大勢のお客様に来て頂きまして、棋士、女流棋士一同とても感謝しております。
たくさんのご支援、ご協力を賜りまして、誠にありがとうございました。