将棋を楽しむための情報が満載!将棋リスタート組にオススメしたい「NHK杯」&「将棋フォーカス」

将棋を楽しむための情報が満載!将棋リスタート組にオススメしたい「NHK杯」&「将棋フォーカス」

ライター: 新田浩之  更新: 2018年04月19日

将棋を指すことから一定期間離れている方は、どのように将棋をリスタートすればいいのかわからないこともあるでしょう。そのような将棋リスタート組におすすめするのが、NHK将棋番組「NHK杯」「将棋フォーカス」です。

今回は将棋リスタートの視点から、「NHK杯」と「将棋フォーカス」の活かし方を考えてみます。この記事を読めば将棋のおもしろさを再発見できるかもしれません。

そもそも「NHK杯」「将棋フォーカス」とは?

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「NHK杯」と「将棋フォーカス」はNHK Eテレで放送されている将棋番組です。放映時間は以下のとおりです。

  • NHK杯:日曜日 10:30~12:00
  • 将棋フォーカス:日曜日10:00~10:30(再放送は木曜日 15:00~15:30)
  • 「NHK杯」の正式な番組名(大会名)は「NHK杯テレビ将棋トーナメント」といいます。大会はトーナメント形式で50名のトップ棋士が早指し将棋で対局します。持ち時間のルールは各10分、それを使い切ると1手30秒未満。ただし、30秒未満になっても、1分単位合計10回の「考慮時間」があります。参加棋士50名のうち1名は女流棋士が参加するのがポイント。この1枠を争うため、3月末には「NHK杯」への出場者を決める「NHK杯出場女流棋士決定戦」が行われます。

    「将棋フォーカス」は将棋講座と特集で構成されています。将棋講座では半年ごとに、プロの将棋棋士が趣向を凝らしたプログラムでわかりやすく将棋を教えてくれます。特集では将棋界のトレンド情報や将棋を楽しむためのコツが満載!きっと、将棋に関する役だつ情報が得られることでしょう。

    「将棋フォーカス」で将棋をしっかりとお勉強

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    将棋リスタート者である筆者が2018年3月18日放送の「将棋フォーカス」を観て、将棋を勉強してみました。今回観た「将棋フォーカス」の内容は将棋講座部分で佐藤和俊六段の「後手三間飛車 藤井システム」、特集部分は乃木坂46のメンバーである伊藤かりんさんがアマ初段にチャレンジする「かりんアマ初段最終試験」でした。

    観る前にテキストで軽く予習しよう

    いきなり「将棋フォーカス」を観るのもいいですが、できればNHKテキスト「将棋講座」を購入して予習をすることをおすすめします。なぜならこのテキスト「将棋講座」は、放送内で扱われる内容が局面図入りでわかりやすく解説されているからです。時間がある方は実際に将棋盤に駒を並べてもいいですが、サラッと読んで全体の流れをつかめばOKです。

    リスタート組はノートと言葉がポイント

    番組内の将棋講座は思ったよりもスピーディーに行われました。今回の内容では「藤井システム」がわからないと、内容を理解することが難しいかもしれません。そのときは講師の言葉に注目してみましょう。今回の講座では、終盤戦でただ駒を取るのではなく、手番を握ることの重要性を説明していました。このようなポイントとなるアドバイスをササッとノートにメモしておくといいでしょう。

    特集を観てモチベーションを上げる

    将棋講座が終わった後は、特集を観て将棋へのモチベーションを上げましょう。今回の特集は乃木坂46のメンバー、伊藤かりんさんがアマ初段試験を受ける内容でした。伊藤かりんさんは2枚落ちで、森内俊之九段に勝利! 試験に挑む彼女の姿を観て、私も自然と将棋に対するモチベーションがアップしました。

    熱戦の「NHK杯」からプロの手を学ぼう

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    ここからは2018年3月25日に放送された「NHK杯出場女流棋士決定戦」についてご紹介します。いつもの「NHK杯」は男性棋士が多い分、女流棋士が出場するとあって華やかな雰囲気。新年度から「NHK杯」を見たい方は、先に華やかな雰囲気を持つ「NHK杯出場女流棋士決定戦」を観ると、取っ付きやすいかもしれません。

    最初に対局者の棋風を知るのがコツ

    放送では上田初美女流三段と伊藤沙恵女流二段の対戦が行われました。最初に、解説者が対局者の棋風や戦型予想を解説してくれます。解説者の阿久津主税八段によると、上田女流三段は攻めが強い、伊藤女流二段は受けが強い、とのこと。この情報だけでも、観戦するポイントがわかります。

    プロの対局は実践に役立つテクニックがたくさん

    対局中はお互いの指し手はもちろんのこと、解説者の言葉に注目しましょう。阿久津八段は、受け将棋からの攻めにおいて、相手の攻め駒にアタックすることの重要性を解説。実際に、上田女流三段の攻め駒を伊藤女流二段も攻撃していました。プロの対局からは、実践に使えそうなテクニックがいろいろとわかります。例えば、優勢に対局を進めても最後の寄せに苦労する方は、終盤を詰将棋のように王様を詰ます手順を考えながら観ると、終盤力を身につけることができます。

    検証!NHKの将棋番組は対局に活かせるか?

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    放送後、将棋アプリを利用してNHKの将棋番組の内容が実際の対局に活かされるのか検証してみました。筆者は居飛車党なので、将棋講座で紹介されていた「後手三間飛車 藤井システム」を使いませんでしたが、プロ対局のように、攻めと守りのバランスを意識し、棒銀と矢倉囲いを用いて、序盤戦と中盤戦を戦いました。将棋講座の効果が最も現れたのは終盤戦。将棋講座で学んだ駒得を第一に考えない「手番を握るのがポイント」というアドバイスを心がけ、自陣の駒を効果的に使うことに成功しました。その結果、初級モードで2回対局し、見事に2回とも勝利! 久しぶりの将棋でしたが、NHKの将棋番組を観ることで、少しは勝負勘がよみがえったのかもしれません。

    このように、短時間であっても効果が現れるのがNHKの将棋番組の特徴です。継続して、NHKの将棋番組を観ると、もっと棋力がつくことでしょう。

    まとめ

    今回は将棋リスタートから見たNHK将棋番組を紹介しました。他にも、将棋の学び方はたくさんあります。いろいろな学び方にトライするのも、将棋の楽しみ方のひとつかもしれませんね。

    新田浩之

    ライター新田浩之

    1987年生まれ、神戸市在住。小学校のときは地域の将棋クラブに通いに熱中したものの、20年にわたるブランクがありました。今回のエッセイをきっかけに、久しぶりにNHKの将棋番組を見て、将棋へのやる気が芽生えつつある今日この頃です。普段は鉄道と東ヨーロッパの旅行、歴史に関する記事を執筆しています。

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