王位戦第6局中継こぼれ話。タイトル戦の聖地、陣屋の裏側

王位戦第6局中継こぼれ話。タイトル戦の聖地、陣屋の裏側

ライター: 宮本橘  更新: 2016年09月24日

挑戦者の木村八段がタイトル奪取にあと1勝と迫って迎えた王位戦の第6局。結果は羽生王位が快勝でカド番をしのぎ、最終局決戦に持ち込みました。

今回、私は中継ブログを担当しましたので、中継で紹介しきれなかった写真とこぼれ話を紹介します。

第6局の舞台は神奈川県秦野市の「元湯 陣屋」。幾多の名勝負が行われてきた、将棋タイトル戦の聖地ともいえる対局地ですね。

陣屋の見どころといえば、1万坪の広さを誇る庭園です。下の写真はレストランのテラス席から庭を望んだところ。陣屋の庭園をもっとも美しく眺めることができる絶景ポイントとして気に入っている場所です。

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テラス席は「将棋世界」などでカラーグラビアの撮影にも使われてきた場所。バックナンバーをお持ちの方は、このテラスで撮影された写真を探してみてください。テラス席は陣屋の大盤解説会場のすぐ隣ですので、第7局の大盤解説会に行かれる方は、ぜひチェックしてみてください。

続いて、陣屋の魅力といえば食事ですね。

純日本料理は、朝食も、夕食も、いつも期待を上回るおいしさで楽しませてくれます。特に四季を感じさせる献立の内容が見事で、今回は栗やキノコ、カマスにナスなどで秋の"足音"が聞こえました。

そして、もうひとつ陣屋の食事で忘れてはならないのが、昼食に登場する特製カレーですね。今回は2日目の昼食として、ビーフカレーとチキンカレーの2種類が提供されました。下の写真はチキンカレーに温泉卵をトッピングしたところです。

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このカレー、陣屋の通常メニューにはないもので、タイトル戦のときだけ関係者に特別に提供される裏メニューです。棋士にもファンが多く、2杯、3杯とお代わりする人もざらにいます。限定メニューでもいいので一般販売してほしいところですが、仕込みに丸2日間かかってしまうため、残念ながら一般販売は難しいとのことでした。

今回は庭園と食事について紹介しましたが、ほかにも鶴巻温泉の名湯や、陣屋の建物自体も歴史と風情があって魅力たっぷりです。いずれ機会があれば紹介いたします。

では最後に、控室の一コマを。

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大盤解説会出演前に入念に髪形をチェックする佐藤紳哉七段でした。解説会出演後のパフォーマンスについては、中継ブログをご覧ください。

それではまた!

宮本橘

ライター宮本橘

1990年から印刷プロダクションでライター兼デザイナーに従事。2009年に独立してフリーライターとなる。2010年、日本将棋連盟のネット中継記者(ペンネームは八雲)を担当。2016年より棋王戦の新聞観戦記を執筆。ほか、マイナビニュースで電王戦関連の記事を執筆

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