羽生竜王が深浦九段に勝利、A級順位戦。里見香奈が女流棋士の公式戦連勝記録1位タイに。【8月4日~8月10日の注目対局結果】

更新:2018年08月11日 09:00

8月4日(土)~8月10日(金)に行われた注目対局の結果をご紹介します。

順位戦は羽生善治竜王らタイトルホルダーが多数登場。A級で羽生竜王、豊島将之棋聖が、B級1組で渡辺明棋王が勝利しました。

朝日杯将棋オープン戦では、一次予選で里見香奈女流四冠が2連勝し、女流棋士の公式戦連勝記録1位タイとしています。

※段位・成績は対局当時のもの

第77期順位戦

【A級】羽生善治竜王が深浦康市九段に勝ち1勝1敗に

○羽生善治竜王-●深浦康市九段

第77期A級順位戦で、羽生善治竜王VS深浦康市九段の対局が8月8日に行われ、羽生竜王が142手で深浦九段に勝ち、1勝1敗としました。

次戦は、羽生竜王は久保利明王将と、深浦九段は三浦弘行九段と対局します。

羽生竜王は本棋戦に第45期より参加しており、本棋戦の対戦成績は174勝51敗(0.773)。A級在籍26期、七番勝負出場17回、名人在位9期で、十九世名人の資格を保持しています。

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写真左:羽生善治竜王/写真右:深浦康市九段[名人戦棋譜速報より]

【A級】三浦弘行九段が糸谷哲郎八段に勝ち2勝0敗に

○三浦弘行九段-●糸谷哲郎八段

第77期A級順位戦で、三浦弘行九段VS糸谷哲郎八段の対局が8月9日に行われ、三浦九段が118手で糸谷八段に勝ち、2勝0敗としました。

次戦は、三浦九段は深浦康市九段と、糸谷八段は稲葉陽八段と対局します。

三浦九段は第52期より本棋戦に参加しており、A級在籍は17期、本棋戦の対戦成績は144勝97敗(0.598)です。第68期の七番勝負で羽生善治竜王に挑戦し、ストレートで敗れました。

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写真左:三浦弘行九段/写真右:糸谷哲郎八段[名人戦棋譜速報より]

【A級】豊島将之棋聖が阿久津主税八段に勝ち2勝0敗に

○豊島将之棋聖-●阿久津主税八段

第77期A級順位戦で、豊島将之棋聖VS阿久津主税八段の対局が8月10日に行われ、豊島棋聖が96手で阿久津八段に勝ち、2勝0敗としました。

次戦は、豊島棋聖は佐藤康光九段と、阿久津八段は広瀬章人八段と対局します。

豊島棋聖は第66期より本棋戦に参加しており、対戦成績は89勝35敗(0.718)です。前期A級では史上初の6人プレーオフに進出、久保利明王将、佐藤康光九段、広瀬章人八段を破り勝ち進みましたが、名人挑戦まであと2勝のところで羽生善治竜王に敗れました。

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写真左:豊島将之棋聖/写真右:阿久津主税八段[名人戦棋譜速報より]

【B級1組】渡辺明棋王が菅井竜也王位に勝ち3勝0敗に

○渡辺明棋王-●菅井竜也王位

第77期B級1組順位戦で、渡辺明棋王VS菅井竜也王位の対局が8月9日に行われ、渡辺棋王が107手で菅井王位に勝ち、3勝0敗としました。

次戦は、渡辺棋王は行方尚史八段と対局します。菅井王位は抜け番となります。

渡辺棋王は第59期より本棋戦に参加しており、本棋戦対戦成績は126勝57敗(0.689)。前期A級順位戦では自身初の降級となりましたが、今期はこれまで順位戦3連勝、今年度成績8勝3敗(0.727)と、A級復帰へ向けて好調を維持しています。

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写真左:渡辺明棋王/写真右:菅井竜也王位[名人戦棋譜速報より]

第4期叡王戦

【予選九段戦】深浦康市九段が勝ち進む

○谷川浩司九段-●森内俊之九段
●谷川浩司九段-○深浦康市九段

第4期叡王戦予選九段戦で、谷川浩司九段VS森内俊之九段の対局が8月5日に行われ、谷川九段が179手で森内九段に勝ちました。

また、同日に行われた、谷川浩司九段VS深浦康市九段の対局では、深浦九段が122手で谷川九段を破り、勝ち進みました。

深浦九段は第1期より本棋戦に参加しており、本戦出場は2回。本棋戦の対戦成績は7勝3敗(0.700)となりました。

【予選八段戦】松尾歩八段が勝ち進む

○松尾歩八段-●稲葉陽八段

第4期叡王戦予選八段戦で、松尾歩八段VS稲葉陽八段の対局が8月4日に行われ、松尾八段が89手で稲葉八段に勝ちました。

次戦は、畠山成幸八段VS真田圭一八段 戦の勝者と対局します。

松尾八段は第1期より参加しており、本棋戦の対戦成績は3勝3敗(0.500)です。

【予選八段戦】畠山成幸八段が勝ち進む

●真田圭一八段-○畠山成幸八段

第4期叡王戦予選八段戦で、真田圭一八段VS畠山成幸八段の対局が8月7日に行われ、畠山八段が142手で真田八段に勝ちました。

次戦は、松尾歩八段と対局します。

畠山八段は第1期より参加しており、本棋戦の対戦成績は2勝3敗(0.400)です。

【予選七段戦】戸辺誠七段が勝ち進む

●小林宏七段-○矢倉規広七段
●矢倉規広七段-○戸辺誠七段

第4期叡王戦予選七段戦で、小林宏七段VS矢倉規広七段の対局が8月7日に行われ、矢倉七段が98手で小林七段に勝ちました。

また、同日に行われた、矢倉七段VS戸辺誠七段の対局では、戸辺七段が108手で矢倉七段を破り、勝ち進みました。

次戦は、阿部健治郎七段と対局します。

戸辺七段は第1期より参加しており、本棋戦の対戦成績は3勝3敗(0.500)です。

【予選七段戦】小林裕士七段が勝ち進む

●伊藤博文七段-○堀口一史座七段
●堀口一史座七段-○小林裕士七段

第4期叡王戦予選七段戦で、堀口一史座七段VS伊藤博文七段の対局が8月7日に行われ、堀口七段が伊藤七段に勝ちました。

また、同日に行われた、堀口一史座七段VS小林裕士七段の対局では、小林七段が80手で堀口七段を破り、勝ち進みました。

小林七段は第1期より参加しており、棋戦成績は11勝3敗(0.786)です。

【予選五段戦】宮本広志五段が勝ち進む

○宮本広志五段-●青嶋未来五段

第4期叡王戦予選五段戦で、宮本広志五段VS青嶋未来五段の対局が8月4日に行われ、宮本五段が91手で青嶋五段に勝ちました。

次戦は、門倉啓太五段と対局します。

宮本五段は本棋戦に第1期より参加しており、本棋戦の対戦成績は2勝3敗(0.400)です。

第44期棋王戦

【挑戦者決定トーナメント】久保利明王将が三枚堂達也六段を破り勝ち進む

○久保利明王将-●三枚堂達也六段

第44期棋王戦挑戦者決定トーナメントで、久保利明王将VS三枚堂達也六段の対局が8月10日に行われ、久保王将が80手で三枚堂六段を破り、勝ち進みました。

次戦は、行方尚史八段と対局します。

久保王将は第20期より本棋戦に参加しており、五番勝負登場5回、タイトル獲得3期です。本棋戦の対戦成績は66勝34敗(0.660)となり、棋王戦の100局目を白星で飾りました。

第68期王将戦

【二次予選】佐藤康光九段が千葉幸生七段に勝利

○佐藤康光九段-●千葉幸生七段

第68期王将戦二次予選で、佐藤康光九段VS千葉幸生七段の対局が8月6日に行われ、佐藤九段が135手で千葉七段を破り、勝ち進みました。

次戦は、羽生善治竜王と対局します。

佐藤九段は本棋戦に第38期より参加しており、本棋戦の対戦成績は104勝74敗(0.584)。タイトル戦登場回数は8回、王将獲得は2期です。

第12回朝日杯将棋オープン戦

【一次予選】田村康介七段が勝ち進む

●島朗九段-○田村康介七段

第12回朝日杯将棋オープン戦一次予選で、島朗九段VS田村康介七段の対局が8月6日に行われ、田村七段が87手で島九段に勝ちました。

次戦は、片上大輔七段VS西田拓也四段 戦の勝者と対局します。

田村七段は第1回より本棋戦に参加しており、本棋戦の対戦成績は20勝11敗(0.645)です。

【一次予選】里見香奈女流四冠が勝ち進む

●増田裕司六段-○里見香奈女流四冠
●福崎文吾九段-○里見香奈女流四冠

第12回朝日杯将棋オープン戦一次予選で、増田裕司六段VS里見香奈女流四冠の対局が8月8日に行われ、里見女流四冠が114手で増田六段に勝ちました。

里見女流四冠は同日に福崎文吾九段と対局し、88手で福崎九段に勝ち、さらに駒を進めています。

次戦は、中田功七段と対局します。

里見女流四冠は、主催者推薦による出場です。第3回、第4回も同様に出場しており、本棋戦の対戦成績は2勝2敗(0.500)です。

第39回将棋日本シリーズ

【一次予選】丸山忠久九段が勝ち進む

●久保利明王将-○丸山忠久九段

第39回将棋日本シリーズ JTプロ公式戦の一回戦で、久保利明王将VS丸山忠久九段の対局が8月5日に行われ、丸山九段が91手で久保王将を破り、勝ち進みました。

丸山九段の本棋戦の対戦成績は20勝17敗(0.541)となりました。今回は20回目の参加となり、第20・22回でJT杯覇者となっています。

次戦は、佐藤天彦名人と対局します。

第8期リコー杯女流王座戦

【本戦】清水市代女流六段が山口恵梨子女流二段に勝ち、ベスト4進出

○清水市代女流六段-●山口恵梨子女流二段

第8期リコー杯女流王座戦本戦で、清水市代女流六段VS山口恵梨子女流二段の対局が8月8日に行われ、清水女流六段が110手で山口女流二段を破り、勝ち進みました。

次戦は、岩根忍女流三段VS室田伊緒女流二段 戦の勝者と対局します。

清水女流六段の本棋戦の対戦成績は18勝9敗(0.667)。第1期では五番勝負に出場し、フルセットの末加藤桃子奨励会初段に敗れました。

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写真左:清水市代女流六段/写真右:山口恵梨子女流二段

【本戦】加藤桃子奨励会初段が山田久美女流四段に勝利し、ベスト4進出

●山田久美女流四段-○加藤桃子奨励会初段

第8期リコー杯女流王座戦本戦で、山田久美女流四段VS加藤桃子奨励会初段の対局が8月9日に行われ、加藤奨励会初段が89手で山田女流四段を破り、ベスト4に勝ち進みました。

次戦は、西山朋佳女王VS伊藤沙恵女流二段 戦の勝者と対局します。

加藤奨励会初段の本棋戦対戦成績は29勝13敗(0.690)。第1期から第7期まで毎年五番勝負に進出しており、女流王座在位は4期です。

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写真左:山田久美女流四段/写真右:加藤桃子奨励会初段

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