ライター渡部壮大
将棋の月刊誌、週刊紙、書籍などの編集部に在籍経験あり。
アマチュア大会の最高成績は全国ベスト16だが、もう少し上に行けないかと日々努力中。
ライター: 渡部壮大 更新: 2019年08月28日
関東の将棋まつりと言えば渋谷の東急将棋まつりが有名だが、横浜で行われる京急将棋まつりもお馴染みとなっている。お盆休みの時期に行われるのが恒例となっており、2019年は8月16日から18日までの3日間開催された。今回で21回目を迎える歴史ある将棋まつりだ。
初日は永瀬拓矢叡王や佐々木勇気七段らが出演、2日目は広瀬章人竜王や藤井猛九段らが出演し、盛大に開催された。席上対局やトークショー、指導対局やサイン会が主なイベントだ。同時に将棋大会も開催され、指したい人も楽しめるようになっている。今回は3日目を写真とともに振り返っていく。
将棋指導を行う中村修九段
揮毫をする渡辺三冠と中村七段
この日は渡辺明三冠がゲスト棋士として登場。サイン会や解説のほか、監修を務めるマンガ「宗桂~飛翔の譜~」の著者星野泰視さん、妻で「将棋の渡辺くん」の著者伊奈めぐみさんとともに出版記念トークショーを行った。マンガ家のお二人によるサイン会は、将棋のイベントにおいてかなり貴重な機会と言える。
午前中の席上対局は井道千尋女流二段と加藤圭女流2級による女流対決。居飛車対振り飛車の対抗形の熱戦となった。
女流対決
中村太地七段と勝又清和六段による大盤を使った最新定跡解説コーナーも。定跡や戦法の解説で、プロの将棋観戦ガイドとしても役立つ内容だ。
この日は棋士Tとして、出演棋士の一人の名が伏せられていた。正体は関西から来たT成竜馬五段。第21回京急将棋まつりの締めは、中村太地七段と都成竜馬五段の東西イケメン対決。両者は小学生時代に、小学生名人戦の決勝でも戦った縁のある間柄だ。解説は渡辺明三冠が軽妙なトークで盛り上げた。雁木から最新形の熱戦となり、締めに相応しい一戦となった。
中村太地七段
"棋士T"こと都成竜馬五段
解説:渡辺明三冠、聞き手:井道千尋女流二段
また、この日は歴史のある第84回横浜名人戦も開催され、多くの将棋ファンが会場に集まり、熱気であふれていた。
入場料は無料なので、興味のある方はまた来年、気軽に足を運んでみてはいかがだろうか。多くの棋士を間近に見ることができ、将棋ファンなら必ず楽しむことができるだろう。
プログラム詳細はこちら:
第21回京急将棋まつり(日本将棋連盟神奈川県支部連合会サイト)
ライター渡部壮大