藤井聡太七段、ラストチャンスの新人王戦で8強入り。竜王挑戦権を争うのは広瀬八段VS深浦九段。【7月28日~8月3日の注目対局結果】

更新:2018年08月04日 10:00

7月28日(土)~8月3日(金)に行われた注目対局の結果をご紹介します。

竜王戦は決勝トーナメント準決勝の2対局が行われ、広瀬章人八段、深浦康市九段が勝ち進み、羽生善治竜王への挑戦権を懸けた三番勝負進出を決めました。

1勝1敗タイで迎えた王位戦七番勝負第3局は、菅井竜也王位が豊島将之棋聖との熱戦を制し2勝1敗としています。

藤井聡太七段が最後の若手棋戦となる新人王戦で八代弥六段に勝利し、ベスト8進出となりました。

※段位・成績は対局当時のもの

第31期竜王戦

【決勝トーナメント】深浦康市九段が三浦弘行九段に勝ち、挑戦者決定三番勝負進出

●三浦弘行九段-○深浦康市九段

第31期竜王戦決勝トーナメントで、三浦弘行九段VS深浦康市九段の対局が7月30日に行われ、深浦九段が124手で三浦九段を破り、深浦九段にとって2度目となる挑戦者決定三番勝負進出を決めました。

挑戦者決定三番勝負では、広瀬章人八段VS久保利明王将 戦の勝者と対局します。

深浦九段は第5期より本棋戦に参加しており、対戦成績は84勝47敗(0.641)。三番勝負に勝てば、自身初の竜王挑戦となります。

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写真左:三浦弘行九段/写真右:深浦康市九段

【決勝トーナメント】広瀬章人八段が久保利明王将に勝利し挑戦者決定三番勝負へ

○広瀬章人八段-●久保利明王将

第31期竜王戦決勝トーナメントで、広瀬章人八段VS久保利明王将の対局が7月31日に行われ、広瀬八段が120手で久保王将を破り、初の挑戦者決定三番勝負進出を決めました。

挑戦者決定三番勝負では、深浦康市九段と対局します。広瀬八段が三番勝負に勝てば、自身初の竜王戦挑戦となります。

広瀬八段は第19期より本棋戦に参加しており、今期が1組在籍1期目、本棋戦での対戦成績は43勝20敗(0.683)です。

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写真左:広瀬章人八段/写真右:久保利明王将

第31期竜王戦決勝トーナメント対戦表
第31期竜王戦決勝トーナメント対戦表

【2組昇級者決定戦】澤田真吾六段が畠山鎮七段を破り勝ち進む

●畠山鎮七段-○澤田真吾六段

第31期竜王戦2組昇級者決定戦で、畠山鎮七段VS澤田真吾六段の対局が8月1日に行われ、澤田六段が105手で畠山七段を破り、勝ち進みました。

次戦は、飯島栄治七段 と対局します。

澤田六段は第23期より参加しており、棋戦成績は26勝13敗(0.667)、今期は2組在籍2期目です。

第77期順位戦

【C級1組】藤井聡太七段が西尾明六段に勝ち3勝0敗に

●西尾明六段-○藤井聡太七段

第77期C級1組順位戦で、西尾明六段VS藤井聡太七段の対局が7月31日に行われ、藤井七段が75手で西尾六段に勝ち、3勝0敗としました。

次戦は、藤井七段は青野照市九段と、西尾六段は安用寺孝功六段と対局します。

藤井七段は本棋戦初参加の前期C級2組で、10勝0敗の好成績を挙げ昇級。今期がC級1組1期目となります。棋戦成績は13勝0敗(1.000)です。

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写真左:西尾明六段/写真右:藤井聡太七段[名人戦棋譜速報より]

【C級1組】近藤誠也五段が都成竜馬五段に勝ち3勝0敗に

○近藤誠也五段-●都成竜馬五段

第77期C級1組順位戦で、近藤誠也五段VS都成竜馬五段の対局が7月31日に行われ、近藤五段が85手で都成五段に勝ち、3勝0敗としました。

次戦は、近藤五段は森下卓九段と、都成五段は宮本広志五段と対局します。

近藤五段は第75期より本棋戦に参加。C級2組は9勝1敗で1期抜けし、今期がC級1組2期目。棋戦成績は20勝3敗(0.870)です。

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写真左:近藤誠也五段/写真右:都成竜馬五段[名人戦棋譜速報より]

第4期叡王戦

【予選九段戦】木村一基九段が勝ち進む

●中村修九段-○木村一基九段
○木村一基九段-●小林健二九段

第4期叡王戦予選九段戦で、中村修九段VS木村一基九段の対局が7月28日に行われ、103手で千日手が成立。同日、指し直し局が行われ木村九段が112手で中村九段に勝ちました。

また、木村九段は同日に小林健二九段と対局し、148手で小林九段に勝ち、さらに駒を進めています。

木村九段は第1期より本棋戦に参加しており、対戦成績は5勝3敗(0.625)。本戦トーナメント進出はまだなく、初出場まであと1勝となりました。

【予選八段戦】山崎隆之八段が勝ち進む

○山崎隆之八段-●神崎健二八段
○山崎隆之八段-●西川慶二八段

第4期叡王戦予選八段戦で、山崎隆之八段VS神崎健二八段の対局が8月1日に行われ、山崎八段が79手で神崎八段に勝ちました。

山崎八段は同日に西川慶二八段と対局し、115手で西川八段に勝ち、さらに駒を進めています。

山崎八段の本棋戦成績は11勝2敗(0.846)。第1期叡王戦では優勝を果たしています。

【予選】永瀬拓矢七段が勝ち進む 叡王戦予選七段戦

○飯島栄治七段-●村山慈明七段
●大石直嗣七段-○永瀬拓矢七段

第4期叡王戦予選七段戦で、大石直嗣七段VS永瀬拓矢七段の対局が8月3日に行われ、永瀬七段が118手で大石七段に勝ちました。

永瀬七段は同日に飯島栄治七段と対局し、140手で飯島七段に勝ち、さらに駒を進めています。

永瀬七段の本棋戦の対戦成績は8勝3敗(0.727)です。

第59期王位戦

【七番勝負第3局】菅井竜也王位が2勝目

○菅井竜也王位-●豊島将之八段

菅井竜也王位に豊島将之棋聖が挑戦する第59期王位戦七番勝負の第3局が8月1・2日(水・木)に北海道札幌市「ホテルエミシア札幌」で行われ、菅井王位が豊島棋聖を157手で破り2勝1敗となりました。

第4局は8月22・23日(水・木)に福岡県福岡市「ホテル日航福岡」で行われます。

菅井王位は昨年、羽生善治竜王との七番勝負を4勝1敗で制して初のタイトルを獲得。今期は初の防衛戦となっています。

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写真左:菅井竜也王位/写真右:豊島将之八段

第68期王将戦

【二次予選】広瀬章人八段が行方尚史八段に勝利

●行方尚史八段-○広瀬章人八段

第68期王将戦二次予選で、行方尚史八段VS広瀬章人八段の対局が8月2日に行われ、広瀬八段が144手で行方八段を破り、勝ち進みました。

次戦は、深浦康市九段と対局します。

広瀬八段の本棋戦対戦成績は23勝14敗(0.622)。第56期より参加しており、第61期で挑戦者決定リーグ戦に進出しています。

第12回朝日杯将棋オープン戦

【一次予選】朝日杯将棋オープン戦 10対局の結果

7月29日(日)に行われた、第12回朝日杯将棋オープン戦、一次予選の10対局の結果は以下の通りです。

【東京・将棋会館】
○井出隼平四段VS●横山大樹アマ
○西田拓也四段VS●渡辺俊雄アマ
○杉本和陽四段VS●竹下貴重アマ
○佐々木大地四段VS●奥村雄太アマ
○斎藤明日斗四段VS●庄司弘光アマ
○長谷部浩平四段VS●中口貴裕アマ

【関西将棋会館】
○都成竜馬五段VS●折田翔吾アマ
●大橋貴洸四段VS○知花賢アマ
○古森悠太四段VS●羽仁豊アマ
○池永天志四段VS●金子俊アマ

本棋戦は、全棋士、アマチュア10人、女流棋士3人によるトーナメントです。持ち時間は40分、一次予選、二次予選、本戦を制した2名により決勝1番勝負が行われます。

前期は藤井聡太七段が本戦に出場、佐藤天彦名人、羽生善治竜王、広瀬章人八段らを破り優勝しています。

【一次予選】南芳一九段が勝ち進む

○南芳一九段-●井上慶太九段

第12回朝日杯将棋オープン戦一次予選で、南芳一九段VS井上慶太九段の対局が7月30日に行われ、南九段が84手で井上九段に勝ちました。

南九段は第1期より本棋戦に参加しており、対戦成績は11勝11敗(0.500)です。

【一次予選】木村一基九段が勝ち進む

木村一基九段-八代弥六段

第12回朝日杯将棋オープン戦一次予選で、木村一基九段VS八代弥六段の対局が8月2日に行われ、木村九段が95手で八代六段に勝ちました。

次戦は、上村亘四段VS斎藤明日斗四段 戦の勝者と対局します。

この対局に勝ち、木村九段は4連勝となりました。

木村九段は第1回より本棋戦に参加。本棋戦の対戦成績は21勝10敗(0.677)です。

【一次予選】郷田真隆九段が勝ち進む

○郷田真隆九段-●高野智史四段

第12回朝日杯将棋オープン戦一次予選で、郷田真隆九段VS高野智史四段の対局が8月3日に行われ、郷田九段が122手で高野四段に勝ちました。

次戦は、伊藤沙恵女流二段と対局します。

郷田九段は第1回より本棋戦に参加しており、対戦成績は15勝11敗(0.577)です。

【一次予選】伊藤沙恵女流二段が近藤正和六段を破り勝ち進む

●近藤正和六段-○伊藤沙恵女流二段

第12回朝日杯将棋オープン戦一次予選で、近藤正和六段VS伊藤沙恵女流二段の対局が8月3日に行われ、伊藤女流二段が104手で近藤六段に勝ちました。

次戦は、郷田真隆九段と対局します。

伊藤女流二段は、主催者が推薦する女流棋士枠で第10回、第12回と本棋戦に参加しており、本棋戦の対戦成績は3勝1敗(0.750)となっています。

第39回将棋日本シリーズ JTプロ公式戦

【一回戦】豊島将之棋聖が勝ち進む

○豊島将之棋聖-●松尾歩八段

第39回将棋日本シリーズ JTプロ公式戦の一回戦で、豊島将之棋聖VS松尾歩八段の対局が7月28日に行われ、豊島棋聖が102手で松尾八段を破り、勝ち進みました。

豊島棋聖の本棋戦の対戦成績は9勝2敗(0.818)。第36回から4回連続で参加しており、第37回にはJT杯覇者となっています。

次戦、羽生善治竜王と対局します。

第49期新人王戦

藤井聡太七段が勝ち準々決勝進出

○藤井聡太七段-●八代弥六段

第49期新人王戦で、藤井聡太七段VS八代弥六段 の対局が7月28日に行われ、藤井七段が132手で八代六段に勝ち、準々決勝への進出を決めました。

この対局に勝ち藤井七段は3連勝、本棋戦の対戦成績は4勝1敗(0.800)となりました。なお、藤井七段は参加資格六段以下の規定により、本棋戦の参加は今回で最後となります。

次戦、準決勝進出を懸けて近藤誠也五段と対局します。

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