羽生竜王、次で王将戦リーグ復帰なるか? 藤井聡太七段は叡王戦勝利で5連勝。【8月11日~8月17日の注目対局結果】
更新:2018年08月18日 10:00
8月11日(土)~8月17日(金)に行われた注目対局の結果をご紹介します。
王将戦は挑戦者決定リーグ戦進出を懸けて佳境を迎えており、羽生善治竜王、菅井竜也王位、中村太地王座、斎藤慎太郎七段が二次予選決勝まで勝ち進んでいます。羽生竜王は昨年、27年ぶりに予選で敗退しており、次戦勝利すれば2期ぶりに挑戦者決定リーグ戦復帰となります。
叡王戦では段位別予選で藤井聡太七段が勝利し、5連勝となりました。
※段位・成績は対局当時のもの
第31期竜王戦
【挑戦者決定戦 第1局】深浦康市九段が1勝目
●広瀬章人八段-○深浦康市九段
羽生善治竜王への挑戦権を懸けての、第31期竜王戦挑戦者決定戦、広瀬章人八段VS深浦康市九段 の第1局が行われ、深浦九段が87手で広瀬八段に勝ちました。
深浦九段は第5期から参加しており、本棋戦の対戦成績は85勝47敗(0.644)、1組在籍は10期、決勝トーナメント進出は10回で、挑戦者決定戦進出は第22期に森内俊之九段に敗れて以来となります。深浦九段が9年ぶりの挑戦者決定戦を制して初の竜王挑戦権を獲得するのか、目が離せません。
第2局は、8月27日(月)に東京・将棋会館で行われます。
写真左:広瀬章人八段/写真右:深浦康市九段
【4組残留決定戦】高崎一生六段が中川大輔八段を破り残留決定
●中川大輔八段-○高崎一生六段
第31期竜王戦4組残留決定戦で、中川大輔八段VS高崎一生六段の対局が8月13日に行われ、高崎六段が164手で中川八段を破り、4組残留を決めました。また、中川八段は5組降級となります。
高崎六段は第19期より参加しており、本棋戦の対戦成績は33勝22敗(0.600)です。
【6組昇級者決定戦】星野良生四段が中尾敏之五段を破り勝ち進む
●中尾敏之五段-○星野良生四段
第31期竜王戦6組昇級者決定戦で、中尾敏之五段VS星野良生四段の対局が8月13日に行われ、星野四段が115手で中尾五段を破り、勝ち進みました。
次戦は、高野秀行六段と対局します。また、星野四段は本対局に勝ち5連勝となりました。
星野四段は第28期より本棋戦に参加しており、対戦成績は10勝7敗(0.588)です。
第4期叡王戦
【予選九段戦】藤井猛九段が勝ち進む
○南芳一九段-●田中寅彦九段
●南芳一九段-○藤井猛九段
第4期叡王戦予選九段戦で、南芳一九段VS田中寅彦九段の対局が8月13日に行われ、南九段が110手で田中九段に勝ちました。
また、同日に行われた、南芳一九段VS藤井猛九段の対局では、藤井九段が141手で南九段を破り、勝ち進みました。
次戦、本戦出場を懸けて深浦康市九段と対局します。
藤井九段は第1期より参加しており、棋戦成績は5勝3敗(0.625)です。
【予選八段戦】橋本崇載八段が土佐浩司八段、豊島将之棋聖を破り勝ち進む
○橋本崇載八段-●土佐浩司八段
●豊島将之棋聖-○橋本崇載八段
第4期叡王戦予選八段戦で、橋本崇載八段VS土佐浩司八段の対局が8月16日に行われ、橋本八段が64手で土佐八段に勝ちました。
橋本八段は同日に豊島将之棋聖と対局し、125手で豊島棋聖に勝ち、さらに駒を進めています。次戦は、脇謙二八段と対局します。
橋本八段は第1期より本棋戦に参加しており、本棋戦の棋戦成績は2勝2敗(0.500)となりました。
【予選七段戦】藤井聡太七段が勝ち進む
●木下浩一七段-○藤井聡太七段
第4期叡王戦予選七段戦で、木下浩一七段VS藤井聡太七段の対局が8月11日に行われ、藤井七段が63手で木下七段に勝ちました。
この対局に勝ち、藤井七段は5連勝となりました。
次戦は小林裕士七段と対局します。
藤井七段は昨年第3期に本棋戦初参加。本戦まで勝ち進み、初戦で深浦康市九段に敗れています。本棋戦の対戦成績は5勝1敗(0.833)です。
【予選四段戦】井出隼平四段が勝ち進む
○高野智史四段-●池永天志四段
○井出隼平四段-●里見香奈女流四冠
○井出隼平四段-●高野智史四段
第4期叡王戦予選四段戦で、井出隼平四段VS里見香奈女流四冠の対局が8月11日に行われ、井出四段が114手で里見女流四冠に勝ちました。
井出四段は同日に高野智史四段と対局し、121手で高野四段に勝ち、さらに駒を進めています。
これで井出四段は5連勝となりました。
井出四段は第2期より参加しており、本棋戦の対戦成績は2勝2敗(0.500)です。
第44期棋王戦
【挑戦者決定トーナメント】片上大輔七段が郷田真隆九段を破り勝ち進む
●郷田真隆九段-○片上大輔六段
第44期棋王戦挑戦者決定トーナメントで、郷田真隆九段VS片上大輔七段の対局が8月17日に行われ、片上七段が113手で郷田九段を破り、勝ち進みました。
次戦は、永瀬拓矢七段と対局します。
片上七段は第31期より本棋戦に参加しており、本棋戦の対戦成績は25勝13敗(0.658)です。
第68期王将戦
【二次予選】中村太地王座が飯島栄治七段に勝利
○中村太地王座-●飯島栄治七段
第68期王将戦二次予選で、中村太地王座VS飯島栄治七段の対局が8月14日に行われ、中村王座が61手で飯島七段を破り、勝ち進みました。
中村王座は第57期より本棋戦に参加しており、本棋戦の対戦成績は16勝11敗(0.593)です。
次戦は、挑戦者決定リーグ戦進出を懸け、斎藤慎太郎七段と対局します。
【二次予選】斎藤慎太郎七段が八代弥六段に勝利
○斎藤慎太郎七段-●八代弥六段
第68期王将戦二次予選で、斎藤慎太郎七段VS八代弥六段の対局が8月14日に行われ、斎藤七段が115手で八代六段を破り、勝ち進みました。
斎藤七段は第63期より本棋戦に参加しており、対戦成績は18勝7敗(0.720)。第62期に挑戦者決定リーグ戦に進出。佐藤天彦名人や渡辺明棋王らタイトルホルダーに勝利し3勝3敗と健闘しましたが、七番勝負進出はなりませんでした。
次戦は、自身2回目となる挑戦者決定リーグ戦進出を懸け、中村太地王座と対局します。
【二次予選】羽生善治竜王が佐藤康光九段に勝利
○羽生善治竜王-●佐藤康光九段
第68期王将戦二次予選で、羽生善治竜王VS佐藤康光九段の対局が8月15日に行われ、羽生竜王が128手で佐藤九段を破り、勝ち進みました。
次戦は挑戦者決定リーグ戦進出を懸け、深浦康市九段VS広瀬章人八段 戦の勝者と対局します。
羽生竜王は第36期より本棋戦に参加しており、本棋戦の対戦成績は137勝75敗(0.646)です。七番勝負には18回出場、王将獲得は12期となっています。
【二次予選】菅井竜也王位が三浦弘行九段に勝利
○菅井竜也王位-●三浦弘行九段
第68期王将戦二次予選で、菅井竜也王位VS三浦弘行九段の対局が8月16日に行われ、菅井王位が174手で三浦九段を破り、勝ち進みました。
自身初の挑戦者決定リーグ戦進出まで、あと1勝となりました。
菅井王位は第61期より本棋戦に参加しており、対戦成績は22勝7敗(0.759)です。
【二次予選】西尾明六段が屋敷伸之九段に勝利
●屋敷伸之九段-○西尾明六段
第68期王将戦二次予選で、屋敷伸之九段VS西尾明六段の対局が8月17日に行われ、西尾六段が99手で屋敷九段を破り、勝ち進みました。
西尾六段は第54期より本棋戦に参加しており、対戦成績は21勝14敗(0.600)です。今年度成績は9勝3敗(0.750)と好調を維持しており、勝率ランキングでベスト20にランクインしています。
次戦は、佐藤天彦名人と対局します。
第49期新人王戦
梶浦宏孝四段が勝ち準決勝進出
●増田康宏六段-○梶浦宏孝四段
第49期新人王戦で、増田康宏六段VS梶浦宏孝四段の対局が8月15日に行われ、梶浦四段が137手で増田六段に勝ち、準決勝への進出を決めました。
梶浦四段は第46回から本棋戦に参加しており、本棋戦の対戦成績は6勝2敗(0.750)です。
次戦、準決勝で出口若武奨励会三段と対局します。