将棋連盟について

会長挨拶

日本将棋連盟会長
佐藤康光

皆様こんにちは、佐藤康光でございます。日頃より日本将棋連盟の活動にご理解いただきまして誠にありがとうございます。

去る6月4日、弊社団において第72回通常総会が開催され、引き続き2年間会長職を拝命いたしました。他役員ともども将棋文化発展のために注力してまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
本年はいまだ昨年より続いている新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延があり、また日本での感染も周期的に続いております。1日も早い終息を願ってやみません。弊社団も引き続き感染防止に努めてまいります。

昨今弊社団を取り巻く環境にも変化が訪れており、大きな案件としましては、今年に入り老朽化に伴う東西の将棋会館の移転を正式に決定いたしました。関西将棋会館は2023年をめどに高槻市に移転し、東京・将棋会館はヒューリック株式会社が建替を計画する千駄ヶ谷センタービルに日本将棋連盟創立100周年である2024年を目標として移転となります。現状まだ多くの課題もございますが、東西の新たな将棋文化の発信地として良い形での完成を目指してまいります。
また、2月の臨時総会における定款変更に伴い、6月より新たに外部から業務執行理事を招聘いたしました。幅広い知見を取り入れることで、スピーディな意思決定とともに、より良い体制で日々の業務を行ってまいります。

新たな試みとしましては、昨年10月に女流最高棋戦「ヒューリック杯白玲戦・女流順位戦」が創設されました。新たなビッグタイトルを懸けた七番勝負も9月から始まります。実力向上が著しい女流棋士の熱い戦いにご期待ください。
また、本年度より準公式戦「SUNTORY 将棋オールスター東西対抗戦2021」も創設されました。本棋戦はファン投票といういままでにない試みもあり、多くの関心を集める事と思いますし、対局の方も愛好家の皆様にも楽しんでいただけるよう努めてまいります。ぜひご注目ください。

コロナ禍において地域とつながる機会の減少は弊社団にとって大きな課題ですが、こうした状況の中、将棋倶楽部24や弊社団公式YouTube 等オンラインを通じての普及活動も活発に進めております。本年秋開催予定の世界に向けた普及事業「国際将棋フェスティバル2021」もオンラインでの開催を予定しております。

「盤上に感謝と最高のコミュニケーションを」をキャッチコピーとして、将棋に深く感謝し、プロとして最高の技を見せ盤上で語り、また愛好家の皆様には、人と人とをつなぐコミュニケーションツールとして楽しんでいただければと考えております。
最後になりますが、将棋界に携わっていただいております皆様のこの1年のご尽力に感謝申し上げますとともに、今後ともご厚誼を賜りますようよろしくお願い申し上げます。将棋界の普及発展・技術向上・伝統文化の継承に一同全力で邁進してまいります。

令和三年7月

佐藤康光