渡辺大夢四段、 フリークラスからC級2組へ昇級

更新:2015年07月09日 14:00

 渡辺大夢四段(26歳)が、7月8日(水)に行われた第28期竜王戦6組昇級者決定戦(対伊藤博文六段戦)に勝ちました。その結果、直近の対局が30局で20勝10敗(勝率0.667)となり、「フリークラスからC級2組への昇級規定」の"良い所取りで、30局以上の勝率が6割5分以上であること"を満たし、フリークラスからC級2組に昇級いたしました。
 フリークラスからC級2組に昇級したのは、伊奈祐介六段(2001.5.7昇級)・伊藤博文六段(2001.5.29昇級)・瀬川晶司五段(2009.5.15昇級)・吉田正和五段(2011.1.19昇級)、伊藤真吾五段(2011.10.26昇級)に続く6人目になります。
 フリークラスは、名人への挑戦権を争うA級からC級2組までの「順位戦」に参加しない棋士が所属するクラスで、宣言によって転出した棋士や三段リーグで2度の次点を獲得して四段となった棋士などが所属します。
 フリークラス棋士は(宣言による転出を除く)、フリークラスへの編入後10年以内、または満60歳の誕生日を迎えた年度が終了するまでにC級2組へ昇級できなければ引退となります。渡辺(大)四段も10年以内での昇級を目指しておりました。
 尚、渡辺(大)四段の順位戦参加は、来年度の第75期順位戦C級2組からとなります。

【渡辺大夢四段のコメント】
 ほっとしています。前回の昇級の一番は、内容が悪く完敗してしまったので 今回こそは、と思っていました。
 四段位昇段したころは成績が悪く、チャンスがなかなかきませんでした。
 成績が上がってきたのは、勉強方法そのものは大きく変わってはいないと思いますが、費やす時間が増えたのと、持ち時間の使い方に慣れてきて、時間配分が出来るようになったのが大きいと思います。
 来期の順位戦は、自分らしい粘り強い将棋を指して、上を目指して頑張りたいと思います。
【フリークラスからC級2組への昇級規定】
フリークラスからC級2組への昇級規定は以下のうち一つを満たした場合です。ただし、「年間」は4月1日から翌年3月31日まで。宣言によるフリークラス転出者は除きます。
  1. 年間対局の成績で、「参加棋戦数+8」勝以上の成績を挙げ、なおかつ勝率6割以上。
  2. 良い所取りで、30局以上の勝率が6割5分以上であること。
  3. 年間対局数が「(参加棋戦+1)×3」局以上。ただし、同じ棋戦で同一年度に2度(当期と次期)対局のある場合も1棋戦として数える。
  4. 全棋士参加棋戦優勝、タイトル戦挑戦。
【渡辺大夢四段の略歴】
  • 1988年7月29日生まれ 東京都江東区出身
  • 奨励会
    2001年9月 6級
    2006年10月 三段リーグ入り(第40回三段リーグより)
    2012年10月1日 四段 プロ棋士となる
    ※第51回奨励会三段リーグにおいて
    『2回次点を取った者はフリークラスに編入することができる』という規定を満たし、フリークラス四段となる。
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