日本将棋連盟が初の"将棋学習指導要領"を策定 東急キッズベースキャンプの将棋講座カリキュラムが第1号として認定されました
更新:2025年09月25日 17:20
日本将棋連盟が初の"将棋学習指導要領"を策定
東急キッズベースキャンプの将棋講座カリキュラムが第1号として認定されました
~東急㈱グループの「東急スクラムプロジェクト」と連携し、「将棋×教育」の社会実装を推進~
公益社団法人日本将棋連盟(以下:日本将棋連盟)、東急株式会社(以下:東急)、株式会社東急キッズベースキャンプ(以下:KBC)は、「将棋×教育」による次世代育成を目指し、三者連携による新たな取り組みを始動します。
2024年10月から12月にかけて、日本将棋連盟と東急、KBCは、日本入試センター・SAPIX小学部と共同で「将棋教室ラボ」(以下:本ラボ)を実施し、将棋の教育分野における利活用の可能性を検証しました。本ラボでは、将棋が子どもたちの探究心や論理的思考、自己肯定感などに与える効果を観察し、その成果は、将棋を教育的価値の高いコンテンツとして体系化する重要な知見となりました。
この結果を踏まえ、日本将棋連盟は将棋を通じた教育実践の共通基盤として、初の「将棋学習指導要領」(以下:本指導要領)を策定するとともに、KBCは本指導要領に準拠した新たな「将棋講座カリキュラム」を開発しました。いずれも本ラボの成果を反映したものであり、将棋を「競技」や「趣味」にとどめず、子どもたちの成長を多面的に支える「教育」として位置づける取り組みです。
写真:記者会見に出席した清水市代会長と森下卓常務
日本将棋連盟が策定した本指導要領は、「礼儀・マナー」「洞察力・判断力」「コミュニケーション力」「思いやりの心」の4つの領域で構成されています。これらの領域を基に、年齢や習熟度に応じたグループ活動やICT教材の活用、さらには算数、国語、道徳など他教科との連携を通じた指導を行うことを目的としています。また、マナーや思考力、対話力、他者配慮といった行動面を評価し、将棋を通して子どもの多面的な成長を支えるための教育カリキュラムの指針となっています。
KBCは学童保育で培った知見を活かし、非認知能力を育成するという観点から、従来の将棋教室とは異なる全く新しい将棋講座カリキュラムを開発しました。このカリキュラムは、本指導要領に準拠した認定プログラムの第1号として、日本将棋連盟から正式に認定されました。また、開発には『どうぶつしょうぎ』を考案した北尾まどか女流二段が代表を務める株式会社ねこまどが参画しており、専門的な知識と経験が加えられています。
また、東急は半世紀以上にわたり、毎年夏に東急百貨店・さっぽろ東急百貨店で開催されてきた「東急百貨店将棋まつり」などを通じて、将棋界との長い歴史を築き、将棋文化の普及に貢献してきました。今回の取り組みは、2025年2月に立ち上げた東急線沿線の子育て世帯や学生を応援する「東急スクラムプロジェクト」の一環として位置づけ、グループ一体での推進を図っていきます。
日本将棋連盟と東急、KBCは、それぞれが「文化」「教育」「地域」の分野で培ってきた知見を持ち寄り、「将棋×教育」という新たな社会的価値の創造に向けて、今後も取り組みを拡げていきます。
備考
KBCしょうぎキャンパス:https://www.kidsbasecamp.com/shogicampus東急スクラムプロジェクト:https://www.tokyu.co.jp/kodomoscrum/
将棋学習指導要領(総合ガイド)【PDF/224KB】