「王位戦」の仕組みや特長について【2019年版】
更新:2019年02月26日 08:00
*「王位戦」の仕組みや特徴について 2020年(第61期)版はこちら
王位戦は、全棋士と女流棋士2名が参加して行われ、予選トーナメントと挑戦者決定リーグで構成されています。主催は新聞三社連合(北海道新聞、東京新聞、中日新聞、神戸新聞、徳島新聞、西日本新聞)です。
予選トーナメントを勝ち上がった棋士8名とシード棋士4名が挑戦者決定リーグに出場し、紅白に分かれて対戦。紅白リーグの優勝者同士で挑戦者決定戦を行い、七番勝負に挑む挑戦者を決めます。
他棋戦の予選は、タイトルホルダーなど上位者が本戦から出場することが多いですが、王位戦はすべての棋士(王位在位者・シード棋士を除く)が予選から登場します。そのため、番狂わせが起こりやすい棋戦とも言われています。
王位戦の仕組み
予選トーナメント
1~8ブロックに分かれて行い、各ブロックの優勝者が挑戦者決定リーグに出場します。
挑戦者決定リーグ
予選トーナメントを勝ち上がった棋士8名とシード棋士4名が、「紅組」「白組」に分かれてリーグ戦で対局します。シードの条件は「前期七番勝負の敗者」および「前期リーグ戦で2位以上」となっています。
挑戦者決定戦
挑戦者決定リーグの紅組・白組優勝者同士、1局のみ対局します。
七番勝負
二日制で行われ、一日目は封じ手を行います。
予選トーナメント・挑戦者決定リーグ・挑戦者決定戦 | 七番勝負 | |
---|---|---|
開催時期 | 8月~翌年6月 | 7月~9月 |
持ち時間 | 4時間 | 8時間 |
対局開始時間 | 10:00 | 9:00 |
昼食休憩 | 12:00~12:40 | 12:30~13:30 |
夕食休憩 | なし | なし |
永世称号と歴代タイトル保持者
王位を連続で5期、もしくは通算で10期獲得することで永世王位の資格を得ます。現在の永世王位は、大山康晴(王位在位通算12期)と中原誠(王位在位通算8期)。現役の棋士では羽生善治九段が永世王位の資格を保持しています。
第58期にタイトル初挑戦で自身初となるタイトルを獲得した菅井竜也七段は、平成生まれで初のタイトルホルダーです。
期 | 年 | 棋士名 |
---|---|---|
第59期 | 2018年 | 豊島将之 |
第58期 | 2017年 | 菅井竜也 |
第57期 | 2016年 | 羽生善治 |
第56期 | 2015年 | 羽生善治 |
第55期 | 2014年 | 羽生善治 |
第54期 | 2013年 | 羽生善治 |
第53期 | 2012年 | 羽生善治 |
第52期 | 2011年 | 羽生善治 |
第51期 | 2010年 | 広瀬章人 |
第50期 | 2009年 | 深浦康市 |
第49期 | 2008年 | 深浦康市 |
第48期 | 2007年 | 深浦康市 |