電王戦 × TOYOTA「リアル車将棋」開催レポート
更新:2015年02月09日 18:05
2015年2月8日(日)、埼玉県所沢市の西武ドームにて電王戦× TOYOTA「リアル車将棋」が行われました。
野球場には縦54メートル×横33.3メートルの巨大将棋盤を設置、本物の自動車を将棋の駒に見立てて戦う史上最大の対局は羽生善治名人(名人・王位・王座・棋聖)と豊島将之七段の対局で行われました。
羽生善治名人の陣営の駒となる"過去の名車"は、次の8車種。羽生陣営のドライバーは早稲田大学自動車部チーム、ドライバーのサポートには長岡裕也五段がつきました。一方の豊島将之七段の駒は"現行車"8車種は一般投票で当日発表されました。
持ち時間は4時間切れ負け、チェスクロック方式で車の移動時間も持ち時間に含めるユニークなルールで行われました。車の移動時間も持ち時間に含まれるため、棋士が指し手を指示するたびにドライバーは走って車に乗り込み、ほかの車にぶつからないよう気をつけながら、素早く車を動かしていました。対局は19時37分、94手で羽生名人の勝ちとなりました。
タイムシフト視聴はこちら
羽生名人の駒は過去の名車
豊島七段の駒は人気の現行車は当日発表されグラウンドに入場
羽生名人は王将であるトヨペットクラウン(2代目)に乗って登場
豊島七段は若草色のクラウンアスリートに乗って登場
振り駒は将棋三段の実力者の元ヤクルトスワローズ捕手の古田敦也氏。 古田氏はウイングレットに乗って登場した。振り駒の結果、と金が4枚で豊島七段の先手に決まる。
振り駒
1塁側に豊島七段、3塁側に羽生名人の対局テントが設置され、それぞれがマイクで指し手を告げる。駒(車)の配置は天井カメラの映像で分かる。
対局室
対局室の隣には作戦処があり、アドバイザー棋士(長岡裕也五段、船江恒平五段)のもと、ドライバー陣が機敏に駒を動かしてゆく。
作戦処
大盤解説には多くの棋士が参加
大盤解説
終了後、両陣営がグラウンドに揃ってインタビュー
羽生名人「最初、車将棋の話を聞いたときには想像ができませんでした。実際、ドライバーの皆さんも駒台から持ち駒を動かす際に最短コースを走られているのに感動した」
豊島七段「夕食休憩の後、(形勢が)悪くなってしまいました。公式戦と変わらずに真剣に指しました」
ドライバ陣のユニフォームにサインをする羽生名人