日付が変わる頃、将棋が終わった棋士の多くが新宿2丁目のスナック「あり」に顔を出す時期が有りました。
マスコミ、出版関係の方々が多かったと思います。話題に挙がる棋士で一番は加藤一二三先生でした。酒の肴の話題は明るく面白い話じゃあないとダメですからね。
「対局場の滝を止めたらしい」、「3時のおやつに板チョコ5枚喰った」、「師匠首にしたって言うじゃん」、「そうそう加藤さんの猫どうなった・・・ネクタイちっと長くね~?」
あれは米長先生と二人で「あり」に行った時。
「つるさん、明日対局が始まる前に四谷の聖イグナチオ教会の前で待っていればかならず加藤さんが来るよ、ぜひ撮ってみてくれんか?」
加藤先生を一番理解していたのはたぶん米長先生では無いかと思います。まだパパラッチなんて言葉を聞いた事が無い時代でした。