国会(衆議院予算委員会第四分科会)での 伊佐進一衆議院議員による将棋に関する質疑報告

更新:2020年04月17日 20:20

 将棋文化を超党派の国会議員が支援する「将棋文化振興議員連盟」は結成9年目を迎えました。現在、その事務局次長の伊佐進一衆議院議員(公明党)が2月25日の衆議院予算委員会第四分科会において、将棋の質問をされましたのでご報告申いたします

日時
令和2年(2020年)2月25日(午前8時開会)

※当日の様子(動画)は こちらのURLでご覧いただけます。
https://youtu.be/qirM_fHThbs(将棋連盟のページから離れます)


以下、伊佐議員の質問(将棋関連部門を抜粋) 

伊佐分科員
おはようございます。公明党の伊佐進一です。本日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。 早速ですが、まず最初、冒頭、将棋の質問をさせていただきたいと思います。 国会の中にはいろいろな議連がありますけれども、将棋議連というのがありまして、今、参議院議長の山東先生が会長を務めておりまして、私も今、事務局次長をやらせていただいております。
 私は、小学校のころからずっと将棋をやっておりまして、今でも毎晩、もう、ほぼほぼ毎晩、夜な夜なオンラインで将棋をやっております。大臣政務官をやらせていただいたときは、在京当番というのがあって、東京に週末も待機しなきゃいけないというときには、時間があれば千駄ケ谷の将棋道場、将棋会館の方に通って、行くと、大体相手をしてくれるのが子供たちでして、もうこてんぱんにいつもやられるというようなことがあります。
 あと、将棋を通じて思っていますのは、この将棋というのは本当に日本の文化そのものだなというふうに思います。例えば礼節であったりとか和の心であったりとか、礼に始まり礼に終わる。最初、将棋というのは、向かい合って、居を正して、よろしくお願いしますというところから始まります。あとはもう全て運の介在の余地がなくて、全て実力で勝ち負けがはっきりして、最後は、自分で負けましたと言わないと終わらない。負けると、本当に悔しい思いをして泣いている子供たちもいるわけですが、こういう礼の部分であったりとか、あるいは思考力、集中力、決断力とか洞察力とか、こういうものも含んでいる。
 大臣に最初に伺いたいのは、将棋というのは、日本の文化という観点、あるいは教育的効果、こういう観点からも非常に有意義だというふうに思いますが、大臣の御見解を伺いたいと思います。
萩生田国務大臣
科学技術に精通した理科系の伊佐先生が将棋がお好きだということで、何かほっとしたような感じがいたします。
 将棋は、古くから国民的な娯楽として親しまれてきており、大切な我が国の伝統文化です。また、子供たちが将棋を通じて日本の伝統や文化に対する理解を深めたり、礼儀作法について学んだりすることは大変意義のあることと考えます。私の地元にも、羽生名人が出身でございまして、彼はもう子供のときから将来名人になると言われているぐらいすごく優秀だったんですけれども、先日久しぶりにお会いしたとき、やはり将棋の魅力とは、負けをみずから認めることというのがすごく大事だ、こう言われまして、何か示唆されたような感じがした部分もあるんですけれども、大切な、さまざまな要素が詰まっているのが日本の将棋だと思います。
 世界有数の頭脳スポーツでもあり、将棋を学ぶことで育まれる集中力など、能力は子供たちの成長にも大きな影響を与えるものと考えています。文科省としましては、子供たちが伝統文化を体験、習得する機会を提供する伝統文化親子教室事業などを通じて、引き続き将棋の普及について取り組んでまいりたいと思います。
伊佐分科員
大臣からも、将棋について高く評価をしていただきました。
 このすばらしい文化を世界に発信していくということも、私、非常に大事だと思っておりまして、今、将棋連盟では、国際将棋フェスティバル二〇二〇というのを計画をしておりまして、羽田空港で、いろいろな世界の棋士も集めて、そこで将棋をやる。和服の方もいらっしゃいますし、あるいは将棋盤とか駒、伝統工芸としての紹介というのもあって、いろいろな文化のよさが詰まっています。
 今、日本博のプロジェクトとして申請をしているということですが、こういうものに限らずに、こうした将棋、あるいは日本の文化というものを世界に発信するというところで、文化庁、更に御努力いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
中岡政府参考人
お答えいたします。
 我が国には、将棋を含め、世界に誇るべき魅力ある文化が多くございます。文化庁におきましては、東京オリンピック・パラリンピック競技大会で世界の注目が集まる機会を活用いたしまして、組織委員会や関係省庁、地方公共団体、民間団体等と連携をしつつ、日本博を始めといたしました文化プログラムを全国各地において展開し、日本の多様な文化の魅力を国内外へ積極的に発信しているところでございます。
 このような取組など、さまざまな機会を捉えながら、引き続き、将棋を含めました日本文化の国内外への発信に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
伊佐分科員
さっき教育的効果というところも申し上げましたが、そこについても伺いたいと思います。
 思考力、集中力、決断力、洞察力。私、それ以外にも、人間関係というか人格形成、こういうところでも将棋ってすごい大きな役割を果たしているなと。例えば、私も、子供同士がやっているのを横で、結構うまいんですけれども見ていると、たまにけんかするんですよ。指を離したとか離していないとかで、いやいやまだ離していなかったとかですね。そうすると、子供ら同士が、けんかをしているところに仲裁に入っていくんです。おまえの言い分はどうだみたいなのをやり始めて。どうしてもそれで解決しないときは、道場の大人を呼んで、入ってもらって解決する。
 そういう一つを見ていても、人と人との人間関係というか、そういうところでも非常に勉強になっているんじゃないかというふうに思います。そういう意味では、小学校の道徳、こういうところに入れてもいいんじゃないかとも思いますし、あるいは、中学校では部活動、高校では総合学習もあります。それぞれの学校によってのもちろん判断ではあると思いますが、文科省としてもぜひ御支援いただきたいと思います。
串田政府参考人
お答えいたします。
 子供たちが将棋を通じて日本の伝統や文化に対する理解を深めたり、礼儀作法について学んだりすることは意義のあることと考えております。  各学校におきましては、例えば、総合的な学習の時間や小学校のクラブ活動、中学校、高等学校の部活動で将棋を扱うということは可能になっておりまして、実際に授業に取り入れている例も多々あると承知しております。
 また、御指摘の道徳科の授業に関しましても、例えば、「私たちの道徳」中学校版におきまして、誠実に行動し、その結果に責任を持つ態度を育てるという観点から、将棋を題材とした教材を取り上げておりまして、文部科学省のホームページでもダウンロードして活用することが可能となっております。
 文部科学省といたしましては、各学校の判断によりまして、こうした取組が地域や学校の特色及び児童生徒の興味、関心等に応じまして今後も広がっていくということを期待しております。
伊佐分科員
ありがとうございます。「私たちの道徳」という、国がつくっている教科書になるんですかね、副読本ですかね、資料ですかね。というところで既に将棋を題材にして、一つの教材として成立しているということでありました。
 教育的効果という点で有効性が本当にどうなのか、これを客観的に、科学的に立証しようということで、将棋連盟の方でも、学術面からそういうことができないか、つまり、将棋の教育的な効果、こういうものを調べよう、研究しようというところで頑張っておられます。こういうところも御支援をあわせてお願いしたいというふうに思います。
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