第87期棋聖就位式 ~ファンら250人が羽生棋聖を祝福~

更新:2016年11月01日 15:45

第87期棋聖戦で9連覇、通算15期とした羽生善治棋聖の「第87期棋聖就位式&将棋ファンと羽生善治棋聖の夕べ」は2016年10月28日(金)、東京都渋谷区「セルリアンタワー東急ホテル」で行われ、約250人のファンや関係者が参加し、羽生棋聖を祝福しました。
就位式では産経新聞社・熊坂隆光代表取締役社長、日本将棋連盟・谷川浩司会長から主催者あいさつがあり、就位状、賞杯、賞金の授与、ライフネット生命保険・岩瀬大輔代表取締役社長の祝辞、羽生棋聖から皆様への謝辞、花束贈呈へと進みました。

第87期棋聖就位式_01 産経新聞社・熊坂代表取締役社長の主催者あいさつ
「棋聖位の獲得は今期連続9期目。来期は区切りの10連覇を目指してほしい。第4局は島根県隠岐の島町で行われましたが、羽生棋聖がタクシーに乗車した時、運転手さんにサインを頼まれたそうです。色紙か何かに書くのかと思っていたら、車自体に書いてほしい、と言われて驚いた、というエピソードを聞きました」


第87期棋聖就位式_02 日本将棋連盟・谷川会長の主催者あいさつ
「今回羽生さんは、名人位を失って苦戦するのではないかと、皆さんに思われていたのではないでしょうか。永瀬拓矢六段に1勝2敗と追い込まれた第4局で懐かしい将棋(中原流急戦矢倉)になり、この一戦に勝ってペースを握ったと思います。30代から40代で9連覇したことは大きな意義があります。今後、盤上でも、盤外でも若手を教育してほしい」


第87期棋聖就位式_03 第87期棋聖就位式_04
就位状授与

第87期棋聖就位式_05 第87期棋聖就位式_06
賞杯、賞金目録授与

第87期棋聖就位式_07 ライフネット生命保険・岩瀬代表取締役社長の祝辞
「羽生さんと対談した時、『リスクをとって前へ進んでいく』という言葉に感銘を受けました」


第87期棋聖就位式_08羽生善治棋聖の謝辞
「挑戦者の永瀬六段は、私の年齢の約半分という、若い相手でした。五番勝負の前は、棋士になってから最も長い連敗を続けていました。また、永瀬さんには1回も勝っていなかったので、今シリーズは厳しいと思っていました。予想通り3局目を終わってカド番になりました。だからといって何か特別なことができるのではないので、全力を尽くしてなんとかいい結果を残せました。全国各地で熱烈な歓迎を受け、こうした方々に将棋界は支えられていると実感しました。隠岐の島町では熊坂社長がおっしゃったように、間違いなく私のサインしたタクシーが走っていると思います。
来期はコンディションを整えて、いい状態でファンの皆様に喜んでもらえるような将棋を指したいと思います」


第87期棋聖就位式_09 第87期棋聖就位式_10
花束贈呈
その後、羽生棋聖を囲んでの祝賀パーティーが日本将棋連盟・島朗常務理事の乾杯の発声で始まりました。祝賀パーティーでは、一般のファンの方々へ羽生棋聖から「次の一手」問題が出題されました。

第87期棋聖就位式_11
日本将棋連盟・島常務理事

第87期棋聖就位式_12
ファンとの歓談

第87期棋聖就位式_13 第87期棋聖就位式_14
「次の一手」問題図は8月1日に新潟県岩室温泉「高島屋」で行われた第5局からの出題です。(便宜上先後逆)
候補手は(1)▲8五香 (2)▲6六歩 (3)▲4四馬

第87期棋聖就位式_15 第87期棋聖就位式_16
「次の一手」正解発表。正解は(1)▲8五香でした。正解者の中から抽選で10名の方に羽生棋聖直筆色紙がプレゼントされ、盛会のうちに終了いたしました。

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