初の団体戦「第2回将棋電王戦」開幕直前記者会見
更新:2013年03月15日 18:35
現役プロ棋士vs世界最強コンピュータ、5対5の対戦
第2回将棋電王戦(主催・株式会社ドワンゴ主催、公益社団法人日本将棋連盟)は、3月23日(土)から4月20日(土)までの毎週土曜に全5局を、東京・将棋会館(東京都渋谷区)で開催します。それに伴い、本日、3月15日(金)に同所で開幕直前記者会見が行われ、出場棋士が、それぞれ熱い意気込みを語りました。
北島忠雄・日本将棋連盟理事
「昨年の秋から月に1回、出場棋士が出席してコンピュータソフトの勉強会を開催してきました。コンピュータソフトが次の一手をどうやって導き出すか、大学関係の先生に基礎から学びました。『ツツカナ』などを提供してもらい、だんだんコンピュータ将棋に慣れて、その強さも理解できるようになりました。(故)米長邦雄前会長は、勝負という観点より、一般の方たちに、プロ棋士が歯を食いしばって頑張る姿を見てもらいたかったように感じました」
第1局(3/23) 阿部光瑠四段
「『習甦(しゅうそ)』のソフトを提供してもらって、コツコツ指している状態です。十分勝ちやすいと思いました。先鋒ということは、あまり気にせずにいきたいです」
第2局(3/30) 佐藤慎一四段
「『ponanza』は提供されなかったので『ツツカナ』と指している状態です。本当に強いと感じましたが、プロより強いとは思っていません。弱点も分かってきました」
第3局(4/6) 船江恒平五段
「昨年の12月末に『ツツカナ』をお借りしたので、ノートパソコンで勉強しています。強いところと弱いところとが分かってきましたが、これからは限りなく本番に近い状態で勉強したい。実力を出し切って、プロ棋士のすごさを見せられるように頑張りたいです」
第4局(4/13) 塚田泰明九段
「2月から米長先生が提供されていた『ボンクラーズ』で戦っています。序盤に難があることも分かってきました。これからは持ち時間が長い設定でやっていきたい」
第5局(4/20) 三浦弘行八段
「私は最後の出番なので、前の4人の将棋を見ながらコンピュータの棋力を把握したい。パソコンの性能によって棋力が全然違うことを実感しています。(Puella αの開発者・伊藤英紀氏の『コンピュータはすでに名人を超えている』とのコメントに)今期の名人挑戦者になれなかった私への当てつけですか。挑発されないように自然にやります」
記者発表会の模様は、株式会社ドワンゴと株式会社ニワンゴが運営する動画サイト「niconico」内のサービス「ニコニコ生放送」で生中継されました。
第2回 将棋電王戦 概要
- 日時
- 2013年3月23日・30日、4月6日・13日・20日 各土曜日の午前10時から対局開始
- 会場
- 対局場:東京・将棋会館(一般観覧不可)
大盤解説会場:ニコファーレ(一般観覧可。東京都港区六本木7-14-23 セントラム六本木ビル B1F) - 対局者・解説者・聞き手
- 第1局(3/23):阿部光瑠 四段 vs 習甦(しゅうそ)(開発:竹内章氏/第22回世界コンピュータ将棋選手権5位) 阿久津主税七段/矢内理絵子女流四段
第2局(3/30):佐藤慎一 四段 vs ponanza(開発:山本一成氏/第22回世界コンピュータ将棋選手権4位) 野月浩貴七段/山口恵梨子女流初段
第3局(4/6):船江恒平 五段 vs ツツカナ(開発:一丸貴則氏/第22回世界コンピュータ将棋選手権3位) 鈴木大介八段/藤田綾女流初段
第4局(4/13):塚田泰明 九段 vs Puella α(開発:伊藤英紀氏/第22回世界コンピュータ将棋選手権2位) 木村一基八段/安食総子女流初段
第5局(4/20):三浦弘行 八段 vs GPS将棋(開発:田中哲朗氏・金子知適氏・森脇大悟氏・副田俊介氏・林芳樹氏・竹内聖悟氏/第22回世界コンピュータ将棋選手権1位) 屋敷伸之九段/矢内理絵子女流四段 - ルール
- 持ち時間・・・各4時間(1分未満切り捨て)
先手番・・・第1局 阿部四段(2局目以降は先手番・後手番が交替) - URL
- 「第2回将棋電王戦」の公式ホームページはこちらです。
http://ch.nicovideo.jp/channel/denousen
さあ、頑張るぞ!!