第60期王座就位式の模様

更新:2012年12月10日 12:16

2012年12月7日(金)、東京都港区「シェラトン都ホテル東京」にて通算20期目となる羽生善治王座の「第60期王座就位式」が執り行われました。

第60期王座就位式01

就位式は、日本経済新聞社平田保雄取締役会長、日本将棋連盟谷川浩司専務理事の挨拶で始まり、允許状・王座賞(トロフィー)・賞金の贈呈があり、来賓祝辞、王座謝辞、花束贈呈へとすすみました。

第60期王座就位式02
写真=平田取締役会長
「今期王座戦の最終局は、千日手となる大熱戦が繰り広げられた。各地での大盤解説会やインターネット中継も大盛況だった。羽生王座には将棋界のみならず多くの子どもたちに夢を与え、若い世代の方々を引っ張っていただきたい。」

第60期王座就位式03
写真=谷川専務理事
「深夜に及んだ指し直し局においても嬉々として臨まれる好奇心が羽生王座の強さの源ではと思う。今期王座戦を開催するにあたり、第1局、第3局と被災地の復興をご支援いただいた皆様に感謝申し上げたい。」

第60期王座就位式04
写真=允許状授与

第60期王座就位式05
写真=王座賞(トロフィー)贈呈

通算20期目の王座獲得となる羽生王座へ功労金1千万円が贈られました。

第60期王座就位式06
写真=副賞の賞金・功労金目録贈呈

奨励会員を題材にし、昨年の将棋ペンクラブ大賞特別賞を受賞した小説「ダークゾーン」の作家・貴志祐介様よりご祝辞をいただき、羽生王座から皆様への謝辞へとすすみました。

第60期王座就位式07
写真=作家・貴志祐介様
「NHK杯で羽生さんの視聴率が高いのは、羽生さんの指す将棋の内容が面白いからだと思う。アマチュアの目から見た羽生将棋は、非常に良くできたミステリー小説のような印象を受ける。一局の中の危うさと、安定した好成績の不思議さが羽生将棋の求心力ではないかと思う。リアルタイムで見ることの出来る私達は後世に羨ましがられることと思う。今後も目を皿のようにして見ていきたい。」

第60期王座就位式08
写真=羽生王座
「第1局は宮城県仙台市で開催され、対局中はずっと良い勝負と思っていたが気付いたら負けになっており渡辺さんの強さを感じた。苦しい内容ではあったが、結果が出せたのは幸運だった。第4局は、反応が最も大きく、そのような将棋を指せたことを嬉しく思う。棋士としてはこれからで、弱いところもたくさんある。世代を超えて指すことが出来ることは将棋の大きな楽しみ。今期も集中して指すことが出来、関係者の皆様に感謝申し上げたい。」

第60期王座就位式09
写真=花束贈呈

また、囲碁の井山裕太王座がお祝いにお越し下さりました。

第60期王座就位式10

その後、祝賀パーティーが中原 誠名誉王座の乾杯の発声で始まりました。

第60期王座就位式11
写真=中原 誠名誉王座
「通算20期というのは大記録。年下の方と指すのは大変なことで、いつになく羽生さんの必死さを感じました。最終局は王座戦史上に残る名局でした。」

祝賀パーティーは終始和やかにすすみ、盛会のうちに終了しました。

第60期王座就位式12
写真=司会を務めた鈴木環那女流二段

第60期王座就位式13

第60期王座就位式14

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