大地震における日本将棋連盟の対応

更新:2011年03月12日 13:05

3月11日(金)午後2時46分頃、東北地方一帯を襲ったM8.8の大地震は、関東地方にも大きな影響を与えました。
その時は米長邦雄会長が将棋会館内に不在であった為、西村一義専務理事が地震対策本部長に就き、迅速な対応に努めました。
以下にその日の日本将棋連盟の対応を報告いたします。

米長邦雄会長のコメント
理事・職員一丸となって無事に事なきを得たのは不幸中の幸いでした。
その労をねぎらうと同時に、各地被災者の方々の安全をお祈りしております。
対局について
この日の東京はB級1組の最終戦3局と、他7対局が行われており、地震発生時には大勢の関係者とともに館外へ一時避難しました。その後も断続的に大きな余震が続いたため、理事会の判断で午後6時まで対局を中断することになり、6時に対局を再開しました。
対局再開については、西村地震対策本部長がオブザーバーである主催新聞社の担当記者とも協議をしたうえ、「対局を引き続き行う判断」を決定いたしました。
再開後も余震は続きましたが、中村修九段と行方尚史八段の対局を最後に無事終了することができました。
地震の影響は交通機関全般に及び全面ストップになっていたため、特に記録係りの奨励会員は復旧の見通しがつかない状況から、連盟内にとどまるよう指示をしました。大半の棋士もテレビの報道を観るなりして朝まで連盟で過ごしました。
3月12日(土)は三段リーグの最終日だったのですが、大阪の三段陣の移動が不可能になったため、延期を決定し、手分けして34名の三段に延期の連絡をしました。移動中や電波の状況が最悪で深夜まで連絡がかかりました。
三段リーグ最終日は3月23日になりました。
将棋会館道場
地震が発生したと共にお客様に避難の合図を送り、机の下に身を隠したり、将棋会館の外に避難していただきました。その後、無事の確認をとり、子供には不安にさせないように声をかけました。
引き続き、余震が多く発生したので注意を呼びかけ、併せて子供には親への連絡が出来たかなどを確認しました。
また、交通機関の影響などで帰れないお客様のために、通常営業終了後も道場を開放し(朝8時30分まで)、交通機関がある程度回復するまで場所を提供いたしました。10数名の方が朝まで待機されました。
駒桜バスツアー
約80名ご参加いただいた駒桜バスツアーは、都内散策が終り、新宿将棋センターで女流棋士との指導対局中に地震が発生しました。
地震発生の影響で交通機関がストップし、余震が続き、安全の確認ができない状況にあったため、女流棋士は参加者と一緒に私鉄の運転再開(23時ぐらい)まで新宿将棋センターで指導対局などを交え、待機いたしました。
運転再開後は参加者で帰宅可能な方は家に戻られ、帰宅できない方は引き続き朝(8時30分)まで新宿将棋センターに残りました。
なお、斎田晴子女流四段、石髙澄恵女流二段、中村真梨花女流二段は将棋会館(千駄ヶ谷)まで歩いて戻り、そのまま将棋会館に宿泊いたしました。
事務局職員
地震発生後は身の安全を確認したのち、地震対応に関する業務を行いました。
就業時間終了後、多くの職員は歩いて帰宅しましたが、遠方の職員9名はそのまま将棋会館に宿泊いたしました。また、その中の5名は翌日3月12日も引き続き業務を行いました。
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