テレビ東京の放映についての見解

更新:2010年08月09日 15:20

 テレビ東京をキー局とした「開運!なんでも鑑定団」は人気番組です。
全国各地で放映されています。
その中に徳川時代中期に作成された将棋盤と水無瀬兼成の直筆の象牙の駒が出品しました。
東京では6月22日に放映されました。
この鑑定を巡っては、多くのファンからのお問い合わせがあり、関心の高さが伝わって参りました。
社団法人日本将棋連盟の見解、経緯を公表してお答えをさせて頂きます。
尚、この見解につきまして個人、法人を問わず異議申し立てられる場合は広報部までご連絡下さい。

 葵の御紋が描かれた素晴らしい将棋盤です。果してそのお値段は?
鑑定人は「本来のままであれば1000万円から1500万円くらいのもの。残念ながら後に紋を付け替えたので値打ちが激減して50万円。」と判定しました。
バラエティ番組ですのでその評価、金額はさておき、問題はその紋の付け替えの有無にあります。
弊社団は独自に鑑定を試みました。
その結果「紋を付け替えた」というのは誤りであると確信を持つに至りました。
制作局であるテレビ東京とも話し合い、文書によるやりとりを経て、本日以下の発表をするものであります。

  • テレビの放送は真実に基づいてなされるべきものであります。
    今回の放送はテレビ局が鑑定人の判定結果をそのまま放映しているので あって、その人選の権限は局側にあり、その鑑定結果を信じ、そして放映を続けているのが現状です。
    ※ 弊社団はテレビ局側の判断に口を差し挟むことは致しません。
    それは局側が決めることであり、視聴者がそれをどう受け止めるかに あります。
  • 鑑定ミス
    これは決定的なことです。
    紋を付け替えたのであればその根拠を分かり易く説明、証明することです。その証明があれば鑑定結果にクレームをつけることは出来ません。どのような理由によって付け替えた事実を証明されるのか私共も楽しみにしているところでございます。
    弊社団の鑑定に関しましては手法・氏名・団体名等々は控えさせていただきます。ベストの方法は複数の第三者による鑑定を関係者一同が見守ることかと存じます。しかしこれは勝負師の思考であり、テレビ局側に求めるものではございません。
  • 鑑定人の言い分について(テレビ東京の見解)
    これは頭を悩ます問題でした。
    テレビ東京から弊社団宛の返信には次の一文がございます。
    「なお、貴殿が問題視していると思われる「鑑定に問題は無し」との文言は、弊社が鑑定人に伝えたものではないことを念のため申し添えます。」
    ※ 私共とすれば残念なことにテレビ東京のホームページは付け替えをされています。
    6月22日のものは「駒が2000万、将棋盤が50万、駒入れが70万。将棋盤と駒入れは尾張徳川家に輿入れした姫の調度品。各面に3つずつ徳川家の家紋が入っているが、そのうちの一つは本来輿入れ元の家紋だったものを、後年徳川家の紋に変えてしまっている。これが元通りであれば1000万~1500万ついてもおかしくないが、台無しになっている。(後略)」となっております。しかし現時点では、
    http://www.tv-tokyo.co.jp/kantei/database/20100622/03.htmlとなって おります。
    文言の付け替えをしても、紋の付け替えはしていないという事実が変る訳ではありません。この一点は局側の猛省を促したい。

今年は名古屋開府400年祭にあたります。
秋の「将棋の日」は11月14日に名古屋市にて開催致します。当日はこの名盤がお目見えしてNHKを通じて全国のファンに観ていただけるものと思います。あくまで予定です。

以上、経緯を説明させていただきました。

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