出版

将棋世界

昭和12年(1937年)創刊と、月刊誌としても古い歴史を持つ、日本将棋連盟発行の機関誌です。グラビアページや旬の将棋界の話題や特集記事、そしてタイトル戦をはじめとするプロ棋戦の情報、アマ棋界の情報なども掲載しております。また、別冊の付録や段位認定、懸賞問題なども毎号掲載。将棋界の「今」を俯瞰できる月刊誌です。

最新号ご案内

●巻頭カラー
・「師弟」Vol.7【後編】受け継ぐもの、
桐山清澄九段×豊島将之竜王・名人  文・写真/野澤亘伸
・第69期大阪王将杯王将戦七番勝負[第7局]と総括 構成/小暮克洋
「渡辺明がフルセットの熱闘を制す」解説/渡辺明王将 回想/広瀬章人八段

●プロ棋戦
・第13期マイナビ女子オープン五番勝負[第1局]西山朋佳女王vs加藤桃子女流三段
「恒例で異例な陣屋対局」文/荒井勝
・戦国順位戦[番外編] 文/泉正樹八段
・第69回NHK杯テレビ将棋トーナメント[決勝]深浦康市九段vs稲葉陽八段
「深浦快勝 初の全テレビ棋戦制覇」文/雨宮知典

●新連載
・追跡! 藤井聡太2020 ―記録と将棋で追う藤井七段のいま―
第1部:3年連続の勝率8割超え 構成/鈴木宏彦
第2部:藤井聡太七段熱戦譜 構成/池田将之
・アマのための月刊B級ファン 第1回「筋違い角四間飛車穴熊」講師/美馬和夫

●特集
・熱局プレイバック ―プロ棋士が厳選したベストバウト10+α―

●戦術特集
力と技の玉頭戦 ―将棋の強さは玉頭戦にあり― 総合監修/門倉啓太五段
Chapter1 講座「読んで学ぼう玉頭戦の考え方」
Chapter2 好局鑑賞「並べて学ぼうプロの玉頭戦」
Chapter3 次の一手「解いて学ぼう玉頭戦」

●その他
・本誌独占「将棋大賞選考会レポート」第47回将棋大賞、第26回升田幸三賞、第13回名局賞
・升田賞受賞「エルモ囲いを指してみよう」北島忠雄七段

●連載読み物
・我が棋士人生 第22回「名人カムバック」十六世名人 中原誠
・“将棋めし”いま、むかし第19回「江國滋の観戦記」小笠原輝
・近世・次の一手 先達たちの譜跡 第6回「贈名人・贈王将 阪田三吉(3)」田丸昇九段

●付録「新手年鑑2020年版」著/勝又清和七段

創刊の背景

【戦前】

創刊号の発行所である博文館は、明治大正出版史に"博文館時代"という一時代を画した老舗で、棋界不振の明治初期から、定跡本や詰将棋の袖珍本を多く出版して、棋界振興に力がありました。

第1期名人戦を契機として、昭和12年に「将棋大成会公認」として創刊したのが、今日の「将棋世界」の始まりで、同15年に博文館から大成会に出版権が移って、名実ともに棋士団体の直営雑誌となりました。

表紙にしばしば掲載された『龍虎』の絵は、画壇の巨匠で将棋愛好家の梅原龍三郎のものです。洋画研究で渡米した山口愚仙画伯の描く、関西の「将棋雑誌」(明治44年)の表紙とともに、表紙絵の双へきといってよいでしょう。

【戦後】

「将棋世界」の復刊を担当したのは、加藤治郎・北楯修哉の両八段と奥野基芳五段・山川次彦四段(段位は当時)です。

検閲のためGHQ当局に出掛けて交渉したり、用紙不足で製紙会社や出版社を走りまわったりして、やっと再刊第一号(A5判・34ページ・2円50銭)を出したのは、昭和21年6月でした。

再刊第3号の8・9月合併号には、6月末までの順位戦73局について、「向飛車中飛車四間飛車などの古型が筆頭で十八局、次が相掛りで十六局、角換り角不換の腰掛銀が十三局、横歩取り十二局、其他十四局」と報じていますが、大きく揺れ動く敗戦後の世相さながらに、将棋戦法も戦前のものから、大きい質的な変革が始まりつつあることを物語っていました。

(参考文献:『[写真でつづる]将棋昭和史』)

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