『谷川浩司九段 特別講演』東京大学 開催の報告

更新:2014年12月11日 12:10

 平成26年12月4日、東京大学の駒場Ⅰキャンパスにおいて『谷川浩司九段 特別講演』が行われた。
 この講演は、東京大学にて開講されている教養学部前期課程全学体験ゼミナールに関連して開かれ、谷川九段が「常識外の一手で勝利をつかむ」をテーマに参加した150名ほどの学生・教職員などへおよそ90分間、熱弁をふるった。
 講演は、将棋の歴史概説にはじまり、「引き出し」「三つの顔」「買い物」「醍醐味」のキーワードをもとにして、清新な気持ちによるモチベーションの維持、準備段階や実際の局面に応じた心構え、知識・経験の蓄積とそれを基にしつつそこから脱け出した直感、そしてそこに常識外の一手が生まれることについて語られた。

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谷川九段講演の模様

 講演後に設けられた質疑では、対局における心理状態や調整方法など多数の学生が積極的に質問し、大変意義深いものとなった。
 講演の模様は、後日、todai.tvにて公開される。

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質疑応答の模様

 全学体験ゼミナール「将棋で磨く知性と感性」は、平成25年度冬学期よりに東京大学教養学部1,2年生を対象として開講され、修了すれば単位が認定されるもので、主に将棋初心者の約40名へ講義が行われている。講義は、対局、将棋の歴史や文化、対局の礼儀作法及び局面ごとの考え方など多岐に渡る。授業における対局は、タブレット端末を用いて棋譜を記録し、これは学生同士の感想戦で局面を振り返るための補助や講師による指導に活用されている。
 講義は日本将棋連盟の堀口弘治七段(客員教授)、勝又清和六段(客員教授)、矢内理絵子女流五段(客員准教授)及び東京大学金子知適准教授が担当している。運営支援として、株式会社栄光(栄光ゼミナール)より運営費、富士通株式会社よりタブレット「ARROWS Tab Wi-i(FAR70B)」20台の寄付を受けている。

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