よくある質問

対局規定(抄録)

第2章 総則

第8条 公式棋戦規約
各公式棋戦の抽選・実施にあたっては、次のような規約が定められている。
A.師弟戦
1.トーナメント戦においては、一次予選の1回戦の師弟戦は行わない。
 ただし、二次予選や本戦の1回戦はこれには該当しない。
2.B級2組以下の順位戦においては師弟戦は行わない。
3.A級・B級1組の順位戦においては、師弟戦はリーグの中間で行う。
4.各順位戦の最終局には、兄弟弟子同士の対局は行わない。
5.その他のリーグ戦においても、最終局に師弟戦は行わない。
B.リーグ戦(順位戦も含む)
1.最終局は原則として同日に行うものとする。
2.先手番・後手番は事前に決定するが、回数の均等に努める。また同手番の3回連続はない。
C.順位戦
1.B級2組・C級1組の抽選の際は、前期未対戦者を優先するが、リーグ組み合わせが不可能な
 場合は前期の対戦者を抽選の候補に入れる。
 ただし3年連続の同じ対戦はない。
2.C級2組は前期の対戦者と当たらない。

第3章 対局の進行

第3条 先後の決定
先手・後手の決まっていない対局の先後の決定は、記録係が原則として、上座の対局者の歩を5枚振って決める。
 振り駒の結果、「歩」が多く出たら上座の先手、「と金」が多く出たら下座の先手とする。
1.振った駒が重なったり、立った場合は、その駒を数えず残り駒で決定する。
2.「歩」と「と金」が同数になった場合は、再度振り駒をする。
3.記録係は、振り駒の前に両対局者に確認してから振り駒をする。
第4条 持時間
対局者の持時間は、各棋戦によって異なり、記録係がストップウォッチあるいはチェスクロックで計る。
A.ストップウォッチ使用の場合
1.1分未満は切り捨て、消費時間には加えない。
2.持時間を使い切る1分前より秒読みとなり、使い切った場合は負けとなる。
B.チェスクロック使用の場合
持時間を使い切ってから秒読みとなる。
第5条 秒読み
対局者の持時間が切れた時点より、記録係が秒読みを行う。
1.1分将棋の場合は「30秒・40秒・50秒・1・2・3・4・5・6・7・8・9・10」と、秒を読む。
 最後の「10」を読まれた対局者は時間切れで負けとなる。
2.30秒将棋の場合は「10秒・20秒・1・2・3・4・5・6・7・8・9・10」と、秒を読む。
 最後の「10」を読まれた対局者は時間切れで負けとなる。
3.対局者は残り10分になったら、1分将棋になる前から、同様の秒読みを記録係に要求することができる。
4.対局者が秒読みの最中に駒を手から落とした場合には、指で盤面部分を押さえ、どう指すかを言えば着手の代用と認める。
第6条 千日手・持将棋(※)
千日手や持将棋が成立した場合は、30分の休憩後、即日、先後を入れかえて指し直す。
1.指し直し局の持時間は両対局者の各残り時間とする。
片方または両方の対局者の持時間が、1時間に満たない場合には、少ない方の対局者の持時間が1時間になるように、両対局者に同じ持時間を加える。
 ただし、初めの持時間を越えて加算することはない。
2.再度・指し直しになった場合も同様の処理をする。
3.持時間が1時間以下の棋戦(テレビ棋戦他)については、その棋戦の実行規定に委ねる。
4.千日手局や持将棋局は、タイトル戦を除き、通常1局とは数えない。
A.千日手
1.同一局面が4回現れた時点で「千日手」となり、無勝負とする。また、循環手順の途中で両者合意があった場合には、同一局面4回未満であっても千日手指し直しを認める。(*・※)
2.千日手が成立していた場合でも、両対局者が指し継いだ時点で千日手を打開したものとみなし、同一局面に戻らない限り、指し直しとはしない。(※)
3.連続王手の千日手は反則である(第8条反則の第7参照)。なお、同一局面とは、「盤面・両者の持駒・手番」がすべて同一を意味する。
B.持将棋
持将棋とは双方(少なくとも片方)の玉が敵陣3段目以内に入り(以下、「入玉」と言う)、どちらも相手の玉を詰ます見込みがなくなった場合を指す。(※)
1.持将棋は両対局者の合意によって成立する。(※)
 ①玉を除く大駒1枚を5点、小駒1枚を1点として数え、両対局者の点数が各々24点以上あるときは無勝負とし、持将棋指し直しとなる。(※)
 ②どちらか片方の対局者の点数が24点に満たない場合は、満たない方の対局者の負けとなる。(※)
2.両対局者の合意に至らない場合で、手数が500手に満たない場合は「入玉宣言法」を使用することができる。(※)

<入玉宣言法>(※)
宣言しようとする側の手番で、手番の時間内に指し手を止め「宣言します」と言い、時計を止めて対局を停止させる。その時の局面が、次の条件を満たしていれば、宣言側は勝ち、または無勝負を宣言できる。
 [条件1]宣言側の玉が敵陣3段目以内に入っている。
 [条件2]宣言側の敵陣3段目以内の駒は玉を除いて10枚以上存在する。
 [条件3]宣言側の玉に王手がかかっていない。
 [条件4]宣言側に上記1-①による点数で
 A.31点以上あれば宣言側が勝ち。
 B.24点以上30点以下であれば無勝負とし、持将棋指し直しとなる。
 ただし、点数の対象となるのは、玉を除く宣言側の持駒と敵陣3段目以内に存在する
 宣言側の駒のみである。
 尚、条件1~4のうち一つでも満たしていない場合、宣言側が負けとなる。
3.両対局者の合意に至らない場合で、手数が500手に達した場合は持将棋とする。ただし、500手指了時点で王手がかかっている場合は、連続王手が途切れた段階で持将棋とする。その際、第1項の①による双方の点数は一切関係なく、勝負はすべて無勝負とし、持将棋指し直しとする。(※)
第8条 反則
1. 対局中に反則を犯した対局者は即負けとなる。
2. 両対局者が反則に気がつかずに対局を続行し、終局前に反則行為が確認された場合には、
  反則が行われた時点に戻して反則負けが成立する。
4. 終局後に反則が判明した場合には、終了時の勝敗に関わらず、反則を犯した対局者は負けと
  なる。ただし反則が判明する前に、同一棋戦の次の対局が始まった場合は、終了時の勝敗が
 優先する。尚、待ったや時間切れについては終局後の指摘は認められない。(*)
6. 対局者以外の第三者も反則を指摘することができる。
7. 連続王手の千日手とは、同一局面が4回出現した一連の手順中、片方の手が
  すべて王手だった場合を指し、王手を続けた側がその時点で負けとなる。
  従って開始局面により、連続王手の千日手成立局面が王手をかけた状態と
  王手を解除した状態の二つのケースがある。

(*)は令和元年6月10日より施行。
(※)は令和元年10月1日より暫定施行。