第76期名人就位式の模様

更新:2018年07月23日 17:03

7月20日(金)、東京都文京区「ホテル椿山荘東京」にて佐藤天彦名人第76期名人就位式・祝賀会が行われました。当日は、将棋ファンや関係者など約370人が集まり、和やかなパーティとなりました。

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主催者挨拶

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渡辺雅隆・朝日新聞社代表取締役社長

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丸山昌宏・毎日新聞社代表取締役社長

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佐藤康光・日本将棋連盟会長

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推戴状授与 賞金目録贈呈

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協賛社挨拶・記念品贈呈 辻朋紀・大和証券グループ本社執行役員

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記念品は「御蔵島(みくらじま)産 黄楊根杢(つげねもく) 板木地材」

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来賓祝辞 第76期名人戦第五局が行われた亀岳林万松寺の大藤元裕住職

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花束贈呈 竹内優月さんから

第76期名人就位式_10佐藤天彦名人謝辞
「今回の名人戦は、国民栄誉賞を受賞された羽生竜王が6人プレーオフを勝ち抜き、第76期名人戦でタイトル100期が懸かるなど、ファンの皆さまが羽生竜王を応援する流れが自然とできていました。私はそれを受けて立つ構図でした。
私自身、プロになる過程で羽生竜王に対する憧れはあり、それをいまも持ち続けていますから、多くの将棋ファンの方が羽生竜王を応援する気持ちもわかります。これだけ注目していただける機会を、羽生竜王や名人戦のおかげで得たと考えて、自分の力を出しきり、羽生竜王を応援される方にも、自分を応援してくださる方にも、楽しんでいただけるような将棋を指そうと思いました。第1局は敗れてしまいましたが、内容はよいもので、ファンの方にも「素晴らしい対局でした」と言っていただけました。楽しんでいただける将棋を指すのがプロの使命だと思っていますので、勝負師としては少し変な言い方かもしれませんが、いい将棋を指せて結果以外は満足することができました。
それ以降も各地を転戦していきました。羽生竜王を応援する空気に圧倒されてしまうのではないかという思いもあったのですが、自分を応援してくださる方もたくさんいて、寂しい思いもせず、自然体で対局に臨むことができました。
昨今の将棋ブームもあり、名人戦の前夜祭では、たくさんの皆さまがお越しくださいました。万松寺さまで行われた第5局では、1日目が終わったあとに、ファンの皆さまが対局者の出待ちをされていて、将棋でもついにこういう現象が起きるようになったのかと、感慨深く思ったこともあります。
今回の名人就位の記念品には、駒の木地を選ばせていただきました。昔から駒は好きだったのですが、子どものころに両親に買ってもらった駒を使い続けていて、新しい駒は買わずにここまできました。ただ、タイトル戦に出て、素晴らしい盤駒に接することで、自分もいい駒がほしいと思うようになりました。
名人戦で対局しなければ、つながらなかったであろう縁というのはたくさんあります。その皆さまから楽しみや活力をいただいて、それを自分のモチベーションとしてよい将棋を指し、また皆さまに楽しんでいただく、そういった循環ができれば最高だと思っています。今後も楽しさや感動という気持ちを大事にして、自分の将棋を指して頑張っていきたいと思います。」

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乾杯 佐藤名人の師匠 中田功七段

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