伊藤かりんさんに初段免状授与 森内俊之専務理事と試験対局!

更新:2018年03月19日 11:03

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乃木坂46の伊藤かりんさんが、ついにアマチュア初段を獲得することになりました。

かりんさんは現在、月刊誌『将棋世界』で「かりんの振り飛車ウォッチ」を連載中で、「NHK-Eテレ 将棋フォーカス」の総合司会もこの4月で4年目。その上達ぶりが話題になっていたこともあり、このたび初段試験の実施に至りました。

試験対局のお相手を務めたのは、日本将棋連盟普及免状部の担当理事、森内俊之専務理事・九段。
「かりんさんは普段から将棋の普及面で大変貢献されていて、また棋力も上がっているとお聞きしています。そこで今回、普及免状部の担当理事である私がその実力を計り、アマチュア初段を贈るのにふさわしいか試験対局を行うことにしました」は森内専務の言。

手合は二枚落ち。将棋世界の連載当初からかりんさんの師匠を務めてきた戸辺誠七段が立会人として対局を見守りました。

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【第1図】
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戸辺七段の事前のレクチャーの甲斐あり、序盤の指し手は完璧。第1図は戸辺七段考案の「二枚落ち銀多伝・乃木坂46定跡」です。下手の▲3七桂はちょうど46手目。従来の銀多伝は▲3八玉型が一般的ですが、▲2八玉型にすることにより、戦場から遠いのがメリット。また振り飛車党のかりんさんにとって馴染みの深い▲2八玉型というのもポイントです。

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【第2図】
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下手が順調に指し手を進め、第2図は決断の局面を迎えています。
ここで▲6四同飛が強手。△同玉の一手に▲9七角が継続の好手です。この王手に△6三玉は▲6四銀、△6五玉は▲7七銀で寄せられてしまうので、上手は△7五金と合い駒を打つしかありませんが、▲同桂と味よく駒得を果たし、かりんさんがペースをつかみました。

【第3図】
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下手優勢で迎えた第3図。ここまで順調に指し進めてきたかりんさんですが、秒に追われて▲5三金と痛恨の悪手。本人もすぐに悪手と気づいたようで動揺を隠せない。立会人の戸辺七段が「まあ、1回はおまけしましょう」と愛弟子に甘いところを見せ(?)、改めて第3図。こんどは▲6二と△4二金▲2二金と挟み撃ちの寄せを決め、ほどなくして勝利!

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森内専務が文面を読み上げる。念願の初段免状を手に

対局が終了し、森内専務と戸辺七段による話し合い。
最終盤にミスはあったものの、それまでの指し手はしっかりしていて、また熱心な勉強の跡も見られるなど、総合的に判断して初段の力は十分にあると判断して、初段免状の授与が決まりました。

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 夙(ツト)ニ将棋ニ 丹念ニシテ
 研鑚怠ラス     進歩顕著ナルヲ認メ
 茲(ココ)ニ初段ヲ 允許(インキョ)ス

立派な和紙に直筆の署名がされた格調高い免状を見て、かりんさんも感激の面持ち。「まだまだ至らない点も多いですが、有段者の名に恥じぬように、これからも将棋を頑張ります」と新たな決意を示してくれました。

この対局の模様は4月3日発売の「将棋世界」2018年5月号、また「NHK-Eテレ 将棋フォーカス」3月22日15時からの再放送をご覧ください。

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