羽生善治竜王への挑戦を決めたのは広瀬章人八段。王座戦いよいよ開幕、斎藤慎太郎七段が中村太地王座を破る。【9月1日~9月7日の注目対局結果】

更新:2018年09月08日 12:00

9月1日(土)~9月7日(金)に行われた注目対局の結果をご紹介します。

羽生善治竜王への挑戦権を懸けた挑戦者決定戦は第3局が行われ、広瀬章人八段が深浦康市九段に勝ち、初の竜王挑戦を決めています。

また、中村太地王座に斎藤慎太郎七段が挑戦する王座戦五番勝負が開幕。第1局は斎藤七段が中村王座を破り1勝目をあげました。

※段位・成績は対局当時のもの

第31期竜王戦

【挑戦者決定戦第3局】広瀬章人八段が深浦康市九段に勝ち、羽生善治竜王への挑戦を決める

○広瀬章人八段-●深浦康市九段

羽生善治竜王への挑戦権を懸けた第31期竜王戦挑戦者決定戦、広瀬章人八段VS深浦康市九段 の第3局が9月6日に行われ、広瀬八段が91手で深浦九段に勝ちました。

この対局に勝ち挑戦者決定三番勝負を2勝1敗とし、広瀬八段の初の竜王挑戦が決まりました。

広瀬八段は、第19期から参加しており、本棋戦の対戦成績は45勝21敗(0.682)。今期が1組在籍1期目、決勝トーナメント初出場で竜王挑戦となりました。

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写真左:広瀬章人八段/写真右:深浦康市九段

第4期叡王戦

【予選八段戦】松尾歩八段が本戦トーナメント進出を決める

○松尾歩八段-●畠山成幸八段
●泉正樹八段-○北浜健介八段
○松尾歩八段-●北浜健介八段

第4期叡王戦予選八段戦で、松尾歩八段VS畠山成幸八段の対局が9月5日に行われ、松尾八段が100手で畠山八段に勝ちました。

松尾八段は同日に北浜健介八段と対局し、165手で北浜八段に勝ち、本戦トーナメント進出を決めました。

松尾八段は第1期より参加しており、本棋戦の対戦成績は5勝3敗(0.625)です。

【予選六段戦】遠山雄亮六段が本戦トーナメント進出を決める

●西尾明六段-○八代弥六段
●大平武洋六段-○遠山雄亮六段
○遠山雄亮六段-●八代弥六段

第4期叡王戦予選六段戦で、大平武洋六段VS遠山雄亮六段の対局が9月7日に行われ、遠山六段が77手で大平六段に勝ちました。

遠山六段は同日に八代弥六段と対局し、101手で八代六段に勝ち、本戦トーナメント進出を決めました。

遠山六段は第1期より参加しており、本棋戦の対戦成績は5勝3敗(0.625)です。

【予選五段戦】都成竜馬五段が本戦トーナメント進出

●伊藤真吾五段-○都成竜馬五段
●石田直裕五段-○石井健太郎五段
●石井健太郎五段-○都成竜馬五段

第4期叡王戦予選五段戦で、伊藤真吾五段VS都成竜馬五段の対局が9月3日に行われ、都成五段が117手で伊藤五段に勝ちました。

都成五段は同日に石井健太郎五段と対局し、68手で千日手が成立。同日指し直し局が行われ、都成五段が石井五段に121手で勝ち、本戦トーナメント進出を決めました。

都成五段は第2期より参加しており、本棋戦の対戦成績は6勝2敗(0.750)です。

第60期王位戦

【予選】増田康宏六段が宮田敦史七段を破り勝ち進む

●宮田敦史六段-○増田康宏六段

第60期王位戦で、宮田敦史七段VS増田康宏六段の対局が9月4日に行われ、増田六段が62手で宮田七段を破り、勝ち進みました。

この対局に勝ち、増田六段は3連勝です。

増田六段は第57期より本棋戦に参加しており、対戦成績は5勝3敗(0.625)です。

【予選】郷田真隆九段が飯塚祐紀七段を破り勝ち進む

○郷田真隆九段-●飯塚祐紀七段

第60期王位戦で、郷田真隆九段VS飯塚祐紀七段の対局が9月5日に行われ、郷田九段が194手で飯塚七段を破り、勝ち進みました。

郷田九段は第32期より本棋戦に参加しており、本棋戦の対戦成績は85勝50敗(0.630)、挑戦者決定リーグ入りは11回、七番勝負登場4回、第33期に王位を獲得しています。

第66期王座戦

【五番勝負第1局】斎藤慎太郎七段が中村太地王座を破り1勝目

●中村太地王座-○斎藤慎太郎七段

中村太地王座に斎藤慎太郎七段が挑戦する第66期王座戦五番勝負の第1局が9月4日(火)に神奈川県秦野市「陣屋」で行われ、斎藤七段が中村王座を145手で破り1勝目をあげました。

斎藤七段の王座戦通算成績は、21勝5敗(0.807)と高い勝率を維持。今期は2回目の挑戦者決定トーナメントで、これまでに高見泰地叡王、久保利明王将、藤井聡太七段、渡辺明棋王に勝利し、五番勝負出場を果たしています。斎藤七段は、この王座戦を制すると初のタイトル獲得となります。

第2局は9月20日(木)に京都府京都市「ウェスティン都ホテル京都」で行われます。

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写真左:中村太地王座/写真右:斎藤慎太郎七段

【一次予選】伊藤沙恵女流二段が所司和晴七段を破り勝ち進む

●所司和晴七段-○伊藤沙恵女流二段

第67期王座戦で、所司和晴七段VS伊藤沙恵女流二段の対局が9月5日に行われ、伊藤女流二段が107手で所司七段を破り、勝ち進みました。

次戦は、三枚堂達也六段と対局します。

伊藤女流二段は今期が3回目の参加で、本棋戦の対戦成績は1勝2敗(0.333)、王座戦初勝利となりました。

第44棋王戦

【挑戦者決定トーナメント】菅井竜也王位が藤井聡太七段を破り勝ち進む

○菅井竜也王位-●藤井聡太七段

第44期棋王戦挑戦者決定トーナメントで、菅井竜也王位VS藤井聡太七段の対局が9月3日に行われ、菅井王位が133手で藤井七段を破り、勝ち進みました。

次戦は、佐藤康光九段と対局します。

菅井王位は第37期より本棋戦に参加しており、対戦成績は19勝7敗(0.731)、今期は4回目の挑戦者決定トーナメントです。

【挑戦者決定トーナメント】久保利明王将が行方尚史八段を破り勝ち進む

○久保利明王将-●行方尚史八段

第44期棋王戦挑戦者決定トーナメントで、久保利明王将VS行方尚史八段の対局が9月7日に行われ、久保王将が101手で行方八段を破り、勝ち進みました。

次戦は、佐藤天彦名人VS丸山忠久九段戦の勝者と対局します。

久保王将は第20期より本棋戦に参加しており、七番勝負登場5回、タイトル獲得3期、対戦成績は67勝34敗(0.663)です。

第68期王将戦

【二次予選】佐藤天彦名人が菅井竜也王位に勝ち挑戦者決定リーグ戦入りを決める

○佐藤天彦名人-●菅井竜也王位

第68期王将戦二次予選で、佐藤天彦名人VS菅井竜也王位の対局が9月7日に行われ、佐藤名人が195手で菅井王位を破り、前期に続いての挑戦者決定リーグ戦入りを決めました。

この対局に勝ち、佐藤名人は8連勝です。

佐藤名人は第57期より本棋戦に参加しており、対戦成績は14勝15敗(0.483)です。昨年、挑戦者決定リーグ戦に初参加し1勝5敗でリーグ陥落となりましたが、1期で復帰を果たしました。

【二次予選】中村太地王座が斎藤慎太郎七段に勝ち挑戦者決定リーグ戦入りを決める

○中村太地王座-●斎藤慎太郎七段

第68期王将戦二次予選で、中村太地王座VS斎藤慎太郎七段の対局が9月7日に行われ、中村王座が105手で斎藤七段を破り、初の挑戦者決定リーグ戦入りを決めました。

中村王座は第57期より本棋戦に参加しており、本棋戦の対戦成績は17勝11敗(0.607)です。

本日の対局結果により、挑戦者決定リーグ戦出場者がすべて出揃いました。

挑戦者決定リーグ戦は、前期七番勝負で久保利明王将に敗れた豊島将之棋聖、リーグ残留となった郷田真隆九段、糸谷哲郎八段、渡辺明棋王、二次予選を勝ち上がった佐藤天彦名人、中村太地王座、広瀬章人八段の7名で行われます。

◆第68期王将戦二次予選トーナメント表
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第12回朝日杯将棋オープン戦

【一次予選】黒沢怜生五段が勝ち進む

●野月浩貴八段-○黒沢怜生五段

第12回朝日杯将棋オープン戦一次予選で、野月浩貴八段VS黒沢怜生五段の対局が9月4日に行われ、黒沢五段が111手で野月八段に勝ちました。

次戦は、塚田泰明九段VS飯島栄治七段戦の勝者と対局します。

黒沢五段は第9回より本棋戦に参加しており、本棋戦の対戦成績は11勝3敗(0.786)、第10回で本戦トーナメントに進出するも1回戦で村山慈明七段に敗れています。

【一次予選】都成竜馬五段が勝ち進む

●船江恒平六段-○都成竜馬五段

第12回朝日杯将棋オープン戦一次予選で、船江恒平六段VS都成竜馬五段の対局が9月6日に行われ、都成五段が63手で船江六段に勝ちました。

次戦は、日浦市郎八段VS千葉幸生七段 戦の勝者と対局します。

都成五段は第10回より本棋戦に参加しており、対戦成績は4勝2敗(0.667)です。

第39回将棋日本シリーズ JTプロ公式戦

中村太地王座が勝ち進む

○中村太地王座-●佐藤康光九段

第39回将棋日本シリーズ JTプロ公式戦の一回戦で、中村太地王座VS佐藤康光九段の対局が9月1日に行われ、中村王座が92手で佐藤九段を破り、勝ち進みました。

なお、本局に勝ち中村王座は3連勝です。

中村王座の本棋戦で初白星を挙げ、対戦成績は1勝1敗(0.500)となりました。

次戦、菅井竜也王位と対局します。

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