よくある質問

アマチュア棋戦の対局規定

アマチュア棋戦では、参加者の特性に合わせてルールを変更する場合がありますが、ここでは現在アマチュア棋戦の全国大会で使用している主なルール(総平手振駒の場合)を紹介します。
1.先後の決定
  1. 先後の決定は振駒で行います。
2.持ち時間
  1. 各棋戦に定められた持ち時間で行います。
3.反則
  1. 禁じ手は全て反則負けとなります。投了後に気づいた場合は投了を優先としますが、記録が残っている対局については各棋戦のルールにしたがって決定します。
  2. *禁じ手
    (1)二歩(同じ縦筋に自分の歩を2枚配置すること。と金は対象外)
    (2)駒の利きが盤上に存在しない状態(先手1一香不成や先手2二桂打等を指すこと。)
    (3)打ち歩詰め(持ち駒の歩を打つことによって相手の玉が1手詰めで詰んでしまっている状態。盤上の歩を突いて詰ます事は対象外)
    (4)玉を取られる着手(王手の放置や相手側の駒の利きに玉を移動させたりする事。)
    (5)連続王手の千日手(千日手の中で一方の指し手が全て連続した王手の場合)
    (6)その他 持ち駒を裏側で打つ、成れない場所で成る、利きを間違えて移動させる等
4.対局時計に関して
  1. 対局時計のボタンは原則として選手が、着手した方の手で押すこととします。
    (棋戦によっては記録係が押す場合もあります)
    また対局時計の時間が切れた場合は、時間切れ負けとなります。
    *対局時計のボタンを押す前に相手が着手した場合、1手につき一回はボタンを押す事ができます。但し押し忘れや放棄した分をさかのぼって一度に 複数回ボタンを押す事はできません。
5.千日手
  1. 千日手は先後を交代して指し直します。(その時の持ち時間は各棋戦の定めるところとします)
6.相入玉将棋
  1. 相入玉将棋は持ち点方式で、各棋戦で定める点数に満たない場合負けとなります。(全国大会では27点方式を採用し、同点の場合は後手勝ちとしています。但し別記の「入玉将棋の宣言法」の使用を認めている棋戦もあります)
7.入玉将棋の宣言法
  1. 自分の玉が入玉している場合、条件が揃えば勝ちを宣言できるルールです。
    (全国大会では採用する事が多い規定です)
    宣言方法は以下の通りです。
    宣言しようとする側の手番で手を指さずに、「宣言します」と言って対局を停止させます。(対局時計を停止させます。秒読み中は時間切れ前に宣言し対局を停止させて下さい)その時の局面が次の条件を全て満たしていれば宣言した側が勝ちとなります
    条件(1)宣言側の玉が敵陣三段目以内に入っている。
    条件(2)宣言側が大駒5点小駒1点の計算で先手の場合28点以上、後手の場合27点以上の持ち点がある。
    ただし点数の対象となるのは玉を除く宣言側の持ち駒と、敵陣三段目以内に在する宣言側の駒のみである。
    条件(3)宣言側の敵陣三段目以内の駒は玉を除いて10枚以上存在する。
    条件(4)宣言側の持ち時間が残っている。(秒読み付の場合は時間切れになっていない事)
    条件(5)宣言側の玉に王手がかかっていないこと。(詰めろ、必死等は関係ない)
    以上全てが揃っていれば宣言側が勝ちとなりますが、もし1つでも条件が揃っていなければ、宣言側が負けとなります。勿論どちらか一方が潔く投了する事は可能です。
8.その他
  1. 対局は様々なトラブルや、想定していない事が起こってしまう場合もあります。そこで現在規定の殆どは、「問題が起きた時は審判の判断を仰いで下さい」や、「審判の判定を最優先とさせていただきます」等の一文が記載されております。
    *審判の判断について 大きな将棋大会の場合は、全ての対局に審判員をおくことができません。対局者の主張が異なり、実際にどういう状況だったか判断がつかない場合は、出来る限り将棋の内容で決着がつくよう、前の状態に戻して対局を継続させる事が多くあります。
    *観戦者の助言について 観戦者の助言は禁止になっております。棋戦によっては助言をした者を退場処分にするなど厳しい措置をとっているものもあります。また観戦者の反則の指摘は本来誰が行っても良い事になっておりますが、アマチュア棋戦の場合は、観戦者が誤った判断をしてしまうケース(連続王手の千日手等の判断ミスや単純な勘違い)があるため、審判員に知らせていただくようお願いをしております。(棋戦によっては反則も含め観戦者の指摘を一切禁止しているものもあります。)