予選突破するのはどちら?第3回AbemaTVトーナメント ~6月6日放送、予選Cリーグ最終戦・チーム康光VSチーム木村 事前特集~

予選突破するのはどちら?第3回AbemaTVトーナメント ~6月6日放送、予選Cリーグ最終戦・チーム康光VSチーム木村 事前特集~

ライター: 紋蛇  更新: 2020年06月06日

*前回の記事:チーム糸谷勝利なるか?~予選Cリーグ第2試合・チーム木村VSチーム糸谷戦の振り返り~

第3回AbemaTVトーナメントは、Cリーグが放映中。6月6日(土)は第3試合、チーム康光とチーム木村の対戦が行われる。全試合を終えたチーム糸谷は1ポイントで、予選突破を決めた。残り1枠を懸けた戦いにチーム康光は1ポイント、チーム木村はマイナス2ポイントで臨む。

チーム康光のメンバーは佐藤康光九段森内俊之九段谷川浩司九段。チーム木村は木村一基王位行方尚史九段野月浩貴八段。平均年齢の高さが全チームのなかで1位と2位の対決で、百戦錬磨の棋士達がフィッシャールールでどんな戦いぶりを見せるかに注目したい。

各棋士の棋風、早指し棋戦の実績(今回は持ち時間が1時間未満の公式戦のみで、終了・休止棋戦はのぞく。該当するのは朝日杯将棋オープン戦、銀河戦、NHK杯、将棋日本シリーズJTプロ公式戦、YAMADAチャレンジ杯)は以下の通り。過去のAbemaTVトーナメントに出場経験があるのは木村だけだが、両チームともにチーム糸谷戦を終えての登場なので、超早指し戦の感覚はつかんでいるはずだ。

チーム康光 棋風・早指し棋戦の実績


チーム康光 写真左から:森内九段、佐藤九段、谷川九段

佐藤九段 永世棋聖の有資格者。駒の勢いを重視するオールラウンダーで、近年は独創的な陣形から力戦で押し倒すことも多い。早指し棋戦の優勝は8回で、直近の優勝は2016年度のNHK杯。

森内九段 十八世名人の有資格者。居飛車党。じっくりした戦いを好み、受けに回る展開も苦にしない。早指し棋戦の優勝は4回で、直近の優勝は2014年度のNHK杯。

谷川九段 十七世名人の有資格者。AbemaTVトーナメントに最年長での出場となる。居飛車党で「光速流」と呼ばれる終盤の切れ味が持ち味。早指し棋戦の優勝は8回で、直近の優勝は2009年の第30回JT将棋日本シリーズ。

チーム木村 棋風・早指し棋戦の実績


チーム木村 写真左から:野月八段、木村王位、行方九段

木村王位 昨年、史上最年長で初タイトルを獲得した。居飛車党で力強い受けが持ち味。早指し棋戦の優勝は1回で、2010年度の朝日杯将棋オープン戦。AbemaTVトーナメントは第2回でベスト4入り。

行方九段 居飛車党で、終盤型。早指し棋戦の優勝は1回で、2007年度の朝日杯将棋オープン戦。2014年度のNHK杯、2018年度の銀河戦で準優勝した。2019年度のNHK杯ではベスト4入り。

野月八段 攻め将棋で、長時間の将棋でも決断よく早いテンポで指すことが多い。早指し棋戦の通算勝率は5割8分4厘。

対戦成績

続いては対戦成績。全員が棋士生活20年以上とあって、全カードが公式戦で対局している。

佐藤―木村 木村の15勝8敗
佐藤-行方 行方の15勝11敗
佐藤―野月 佐藤の3勝2敗
森内-木村 木村の15勝13敗
森内-行方 森内の9勝7敗
森内-野月 森内の3勝0敗
谷川-木村 谷川の12勝10敗
谷川―行方 谷川8勝、行方8勝の五分
谷川-野月 谷川1勝、野月1勝の五分

対チーム糸谷戦のオーダーは、チーム康光は先鋒から順に谷川、森内、佐藤。チーム木村は木村、行方、野月だった。再びこのオーダーで勝負となれば、対戦成績上ではチーム康光のほうが有利だ。

注目したいのは、森内―野月の勝浦修九段門下による同門対決があるかどうか。相手のオーダーを読み解くのは困難だが、佐藤はチーム糸谷戦で谷川を先鋒に据えて、都成竜馬六段との師弟戦を実現させている。

予選Cリーグ3回戦「チーム康光VSチーム木村」戦は、AbemaTV将棋チャンネルで6月6日(土)19時から放送される。

■ABEMAプレミアムで公開中 予選の動画一覧はこちら>>

予選Cリーグ:
予選Cリーグ 第一試合<チーム康光 VS チーム糸谷>
予選Cリーグ 第二試合<チーム木村 VS チーム糸谷>

予選Aリーグ:
予選Aリーグ第一試合<チーム豊島 VS チーム久保>
予選Aリーグ第二試合<チーム豊島 VS チーム三浦>
予選Aリーグ第三試合<チーム久保 VS チーム三浦>

予選Bリーグ:
予選Bリーグ 第一試合<チーム天彦 VS チーム稲葉>
予選Bリーグ 第二試合<チーム渡辺 VS チーム天彦>
予選Bリーグ 第三試合<チーム渡辺 VS チーム稲葉>

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AbemaTVトーナメント

紋蛇

ライター紋蛇

2012年より、ネット中継に携わる。担当局で一番長い中継が2013年3月の第71期順位戦C級1組の森けい二九段-近藤正和六段戦で、持将棋の末指し直しとなり、終局時刻は翌日の朝5時40分。「中継は体力だ」と痛感している。

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