史上初のドラフト団体戦、第3回AbemaTVトーナメントのルールは? ~4月11日放送、予選A組1回戦・チーム豊島VSチーム久保 事前特集~

史上初のドラフト団体戦、第3回AbemaTVトーナメントのルールは? ~4月11日放送、予選A組1回戦・チーム豊島VSチーム久保 事前特集~

ライター: 相崎修司  更新: 2020年04月11日

*前回の記事:第3回AbemaTV早指しトーナメント事前特集~運命のドラフト選抜~

2020年4月11日(土)から第3回AbemaTVトーナメントの放映が始まる。

今回は3回目にして史上初のドラフト団体戦。チームリーダーがドラフトにより選んだメンバー同士、3対3の団体戦が行われる。予選リーグはA~Dの4リーグに分かれ、各リーグに3チームが入る。そして1つの対戦カードは三番勝負となっており、1回戦ごとに3×3、つまり最大9局の勝負が行われる可能性がある。また、先鋒と中堅の連勝となっても、大将戦は行われることになっている。
団体戦形式だが、チームのポイントはそれぞれの対局の結果次第で、1勝すればプラス1点、1敗でマイナス1点となる。

例えば、チームAとチームBの対戦の結果が以下のようになった場合
先鋒戦 チームA 2-1 チームB
中堅戦 チームA 2-1 チームB
大将戦 チームA 0-2 チームB

団体戦と考えればチームAの勝利に見えるが、今回のポイント制ではどちらもプラスマイナス0で、この1戦のみでみると引き分けとなる。

各リーグ3回戦を終えた結果、獲得ポイントの多い上位2チームが後日行われる本戦トーナメントに進出する。そして獲得ポイントが同数で並んだ場合は、チームリーダー同士のプレーオフが行われる。こちらは一番勝負だ。

11日に放映されるのは予選Aリーグ第一試合。

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オープニングの様子

チーム豊島(豊島将之竜王・名人、佐々木勇気七段、斎藤明日斗四段)チーム久保(久保利明九段、菅井竜也八段、今泉健司四段)のカードだ。

必ずしもチームリーダーが大将を務めるわけではなく、先鋒、中堅、大将に誰を配置するかは対戦直前に決める。お互いの相性なども含めて、誰をどこに置くか、戦略が問われるところだ。

ちなみに、それぞれのメンバー同士の公式戦戦績は以下の通りである。

豊島―久保 豊島の16勝15敗(豊島の不戦勝1あり)
豊島―菅井 豊島の6勝8敗
豊島―今泉 豊島の1勝0敗

佐々木―久保 佐々木の0勝2敗
佐々木―菅井 3勝3敗の五分
佐々木―今泉 過去に対戦無し

斎藤―久保 過去に対戦無し
斎藤―菅井 過去に対戦無し
斎藤―今泉 斎藤の1勝0敗

どのカードが実現しても、過去の結果を考えるとほぼ五分と言えそうだが、公式戦にはないフィッシャールールがどのように影響するか。そして、相手にとってはほぼ未知の存在となるチーム豊島の斎藤が、どのような戦いを見せるかで、勝負の行方が大きく左右しそうだ。

特に斎藤は四段という立場を考えると、先鋒に置かれる可能性が高い(もちろんその裏をかくことも考えられるが)。戦法として戦った場合、チームに勢いをつけられるかどうか。

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チーム豊島の作戦会議の様子

チーム久保にとっての今泉も同様の存在であるといえる。特に「強力な自薦」(ドラフト会議における久保のコメント参照)でメンバー入りを果たした今泉にとって、この戦いにかける情熱は大きいはずだ。

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チーム久保の作戦会議の様子

いずれにしろ、チーム久保が振り飛車を主体にして戦うことは間違いないだろう。対してチーム豊島がどのような対策を見せるか。予選1回戦ではそこに大きく注目したいと思う。特に本大会のような超早指しでは穴熊が有力作戦とされているが、お互いがどこまで玉を潜るかということにも興味がわく。

史上初となるドラフト団体戦、その開幕カードを楽しみにしたい。

予選A組1回戦「チーム豊島VSチーム久保」戦は、AbemaTV将棋チャンネルで4月11日(土)19時から放送される。

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チームリーダー登場!「ドラフト会議」
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第3回AbemaTVトーナメント 特設サイト

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相崎修司

ライター相崎修司

2000年から将棋専門誌・近代将棋の編集業務に従事、07年に独立しフリーライターとなる。2024年現在は竜王戦、王位戦・女流王位戦、棋王戦、女流名人戦で観戦記を執筆。将棋世界などにも寄稿。

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