棋士と遊べるプログラム満載!豊島二冠や斎藤王座など総勢12名の棋士が出演した「将棋の日in関西」を山口女流1級がご紹介

棋士と遊べるプログラム満載!豊島二冠や斎藤王座など総勢12名の棋士が出演した「将棋の日in関西」を山口女流1級がご紹介

ライター: 山口絵美菜女流1級  更新: 2018年11月29日

今年で44回目の開催となる「将棋の日in関西」。「ファン感謝祭」の気持ちを込めて行われるイベントです。昨年から、がらっと趣向を変えて「棋士と遊ぶ」プログラムが沢山盛り込まれるようになりました。今回はその模様をまるっとお届けします!

イベント開催は11月4日。豊島将之二冠・谷川浩司九段・斎藤慎太郎王座・井上慶太九段・脇謙二八段・畠山鎮七段・西川和宏六段・都成竜馬五段・大橋貴洸四段・西田拓也四段・長谷川優貴女流二段・山口絵美菜女流1級の総勢12名が出演しました。中でも注目は棋聖に続き王位のタイトルも獲得して二冠になった豊島二冠と、王座を奪取した斎藤王座。その影響もあってか、チケットは申し込みが開始されるとあっという間に完売となりました。

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豊島将之二冠と斎藤慎太郎王座

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谷川浩司九段と井上慶太九段

会場は関西将棋会館。普段は道場の2階、そして対局で使われる4階を貸し切り、それぞれの階で色々なプログラムが同時進行するのがこのイベントの特徴でもあります。イベント開始は10時半からですが、朝早くから会場には長蛇の列ができていました。

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2階でのステージイベントに先駆けて、まずはサイン会・ツーショット撮影会、悩み相談の時間。サイン会・ツーショット撮影会は応募者多数により、抽選で当たった方が豊島二冠・斎藤王座・谷川九段のサイン会、そして山崎八段、都成五段、長谷川女流二段との写真撮影を楽しみました。お悩み相談室は希望者と棋士が一対一の個人面談形式で相談するというもの。熱血の畠山七段とほんわかした西川六段に、希望者の方がそれぞれ将棋のお悩みを相談されていました。

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将棋の日in関西は文化祭のような工夫がもりだくさん!参加者の方に配られた当日プログラムには「将棋に関するクイズ」が出題されており、回答すると駄菓子が貰えます。4階では「体験型」のゲームとして「駒重ね選手権」と「駒掴み選手権」を開催。「駒重ね選手権」はその名の通り、駒を重ねて「高さ」を競うゲームです。3分の制限時間の中でどれだけ高く重ねられるかがポイントで、優勝はなんと17.5センチ!棋士も次々に挑戦しましたが、タイムアップの直前で倒れてしまったりして、思うように結果がでない人が多く、「どうやったら高く積めるか」を研究する姿も見られました。

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「駒掴み選手権」は箱の中に沢山入っている駒を片手で掴み取り、その駒の点数を競うというもの。大駒ほど高得点になっています。棋士で最も高得点だったのは山崎八段でした。どちらも子供達に大人気のコーナーです。

2階では、いよいよステージプログラムの始まり!まずは豊島二冠、谷川九段、井上九段によるトークショー。そして4階・錦旗の間では「棋士との神経衰弱」が開始。畠山七段、都成五段、私・山口の3チームに分かれて、大きなトランプを使っての対決です。ここではちびっこ達が大活躍。次々にトランプをめくっていき、畠山七段のチームが優勝しました。神経衰弱の午後の部は西川六段、大橋四段、西田四段の対決。大橋四段のチームに全ての配置を覚えている少年がいたため、大橋四段を含めチームメイトはその少年の指示通りトランプを裏返し、圧勝だったとか。

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続いてのステージイベントは「みんなでリレー将棋」。畠山七段・長谷川女流二段チーム対山崎八段・山口女流1級で、1チーム15人、大盤を使って一手交代で指すというもの。チーム戦ということもあり、手番が回ってくると皆さん緊張されていましたが、そこはプロの腕の見せ所。畠山七段が扇子で口元を隠してヒントを出すと、山崎八段は壇上の大盤を使って堂々と盤面の解説というヒントの応酬。局面は終始難解でしたが、タイムスケジュールの都合で終盤は一手20秒でのハラハラドキドキの展開に。最後は畠山七段が「ノーヒントだけど相手玉は詰むよ」というヒントを出し、即詰みで勝利を収めました。

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続いて斎藤王座・西川六段・都成五段によるトークショー第2弾。豊島二冠の話題になると「(タイトルを取ったから)もう、『とよぴー』とは呼べないね」と西川六段。続いて王座戦の話では何故か行方尚史八段の話題に。王座戦最終局の直後の「ここだけの話」が披露され、会場は大爆笑でした。次のプログラムは都成五段対大橋四段の「超早指し対局」。脇八段の解説、長谷川女流二段の聞き手のもと、一手10秒での対局が開始。いつもカラフルな大橋四段ですが、この日はグレーを基調としたシックな装い。胸ポケットにはチーフとメガネ型のクリップがワンポイントです。将棋は角交換振り飛車から長期戦の展開に。大橋四段が厳しい攻めを繰り出し、勝利を収めました。

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次のプログラムは「ミニ将棋クイズ大会」。希望者の中から抽選で当たった方3名の方と西川六段、西田四段の、合わせて5人による早押しクイズ大会です。問題の読み上げは私・山口、解答者の指名は脇八段で、先に5問正解した方が優勝・豪華賞品ゲットという大会。抽選で当たった回答者はステージ上に上がるということもあり、皆さん緊張気味。「将棋の日は何月何日?」「女流棋士の最多連勝は誰の何勝?」と問題が出題されて行くと、会場は一気に真剣ムード。「西田くんに負けないように頑張ります」と宣言した西川六段は最初の問題を正解したものの、西田四段に追い越されて遅れをとります。緊張のほぐれた解答者の3名の方も健闘し、4問正解で優勝にリーチをかけた解答者が4人横並びという激戦になりました。最後は将棋を始めて半年という女性の方が見事正解して優勝しました。

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将棋の日in関西もいよいよフィナーレ。最後のプログラムは斎藤王座対山崎八段の「特別記念対局」・次の一手王将戦です。先手となった斎藤王座は矢倉を選択。最近ではあまりみない展開に進行し、いつしか山崎流の未知の展開へ。要所要所で次の一手を出題するものの、解説者の挙げた手が全く当たらない波乱の展開に。「斎藤王座とは何局も指してきたから次の指し手はわかります」と豪語した都成五段も見事に外し、解説者は大橋四段にバトンタッチ。次々に手を当てていきます。局面は間もなく終盤という所で次の一手王将戦もいよいよ大詰め。会場の方が2名と井上九段の3人が勝ち残り、最後は小学生位の女の子が単独正解で次の一手王将に輝きました。将棋は終始苦しかった斎藤王座が華麗に切り返し、熱戦を制しました。

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イベントは豪華な出演棋士はもちろんのこと、企画・運営をしている関西将棋会館の職員の方々のご尽力に支えられています。この場をお借りしてお礼申し上げます。

大盛況のうちに幕を下ろした第44回将棋の日in関西。来年はどんなプログラムになるのでしょうか?今から楽しみですね!是非お越しくださいませ。

撮影:日本将棋連盟関西本部、山口絵美菜

山口絵美菜女流1級

ライター山口絵美菜女流1級

1994年5月生まれ、宮崎県出身の女流棋士。2017年に京都大学文学部を卒業し、在学中に研究した『将棋の「読み」と熟達度』を足掛かりに、将棋の上達法を模索している。
将棋を覚えるのが遅かったため「体で覚えた将棋」ではなく「頭で覚えた将棋」が強くなるには?が永遠のテーマ。好きな勉強法は棋譜並べ。

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