一度参加したら絶対ハマる?会社のみんなで楽しめる職団戦の魅力とは?【はじめての職団戦 vol.3】

一度参加したら絶対ハマる?会社のみんなで楽しめる職団戦の魅力とは?【はじめての職団戦 vol.3】

ライター: 津持大和  更新: 2018年10月30日

内閣総理大臣杯第114回職域団体対抗将棋大会が2018年10月21日に開催されました。毎年、春と秋に行われるこの大会は通称「職団戦」と呼ばれており、職場の仲間でチームを組んで出場することができる将棋大会です。今回は本大会の様子と職団戦に向けて将棋部を設立したローソンの皆さんの戦いぶりをご紹介します。

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新しく会場となった武蔵野の森総合スポーツプラザ

楽しみは対局だけじゃない。様々なブースに注目!

職団戦はSからFのクラスに分けられているのですが、今回はその7クラスに合計390チームが参加しました。約2,000人が一同に集まった開会式では協賛の朝日新聞社さんの挨拶が行われ、その後、森下卓九段の号令で第1回戦が開始となりました。一気に会場は静まり返り、パチパチと駒音だけが鳴り響きます。最近の将棋ブームを受けてか、会場には男性だけでなく女性や海外の方も多く見られました。

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会場は多くの将棋ファンで満員に

職団戦は初戦で敗れると慰安戦とよばれる敗者復活トーナメントに参加できることとなっており、最低でも2局は指せるようになっています。また会場には遠山雄亮六段が運営する日本将棋連盟モバイルブースや北尾まどか女流二段が率いるねこまどブース、棋書や扇子を多く取りそろえる日本将棋連盟物販ブースなど、さまざまな物販ブースがあるので買い物を楽しむこともできます。当日も、多くの参加者がブースに集まりお土産などを買い求めていました。

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日本将棋連盟モバイルブースを運営していた遠山六段と中継記者の生姜さん

午後になると野月浩貴八段松尾歩八段佐藤紳哉七段らが抽選で当選した方と指導対局を行いました。他にも大会運営のアシスタントとして石田直裕五段杉本和陽四段も会場内でお会いすることができました。棋士を身近に感じることができるのも職団戦の魅力です。

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指導対局を行う佐藤七段(左)、松尾八段(中央)、野月八段(奥)

ローソン将棋部の初陣!目標の昇格は?

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職団戦に向けて将棋部を発足し、活動を続けてきたローソン将棋部のみなさん。はじめての大会で練習の成果を発揮することはできたのでしょうか。

到着するなり、会場の広さと参加者の多さに驚く一同。大将の岩崎さんに意気込みを伺うと「緊張はしませんが戦法についてはまだ迷っています。実力を出せるように頑張ります。」と頼もしい言葉をいただきました。

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ローソン公式キャラクターあきこちゃんも応援に駆け付けました

初戦の相手は三菱鉛筆さん。何度も職団戦に参加しているそうで、今回は必ず昇格するぞ、という強い決意が伝わってきました。お互いの棋力はほぼ互角で5局とも接戦となりほとんどの対局が秒読みまでもつれる展開に。

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VS三菱鉛筆さん。初戦から大熱戦となった。

結果はローソン将棋部が4-1で勝ち、初戦突破となりました。原田さんは局後の感想を「序盤で形勢を損ねてしまい必敗だと思っていましたが、粘り強く指し続けた結果逆転勝ちすることができました。詰まされるまで諦めないことが大事だと痛感しましたね。最後は秒読み将棋になったのですが、練習で慣れていたので焦ることはなかったです。」とほっとした表情で話してくれました。

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ほっとした表情で感想戦を行う原田さん

その後、昼食休憩となり大会参加者にはお弁当と記念品が配られました。昼食の後は大きな休憩がなく連戦となるのでしっかり休んでおくことが大切です。

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参加者に配られたお弁当。記念品は文房具セットだった。

昼食休憩が終わり午後の試合が開始。第2戦のたむらさんとの試合は0-2のピンチに追い込まれます。しかし、そこから三木さん、原田さん、大津さんの3連勝で逆転勝ち!目標としているチームでの3勝まであと1勝となりました。

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対局中の新出さん。大会に向けて嬉野流の練習をしてきた

Fクラス準々決勝の相手はニコニコ生放送でお馴染みのドワンゴさん。今年は例年に増して将棋が強いメンバーを揃えてきたとのことで、手強い相手となりそうです。

序盤劣勢となりながらも2-2まで持ち込んだローソン将棋部。勝負の行方は大津さんの対局に懸かることとなりました。終盤に寄せ合いとなり大津さんはピンチを迎えますが大津さんの勝負手で逆転、最後は見事な詰みを見せました。

詰将棋を毎日やってきたおかげか最後の最後で、この局面見たことあるぞ、と指し手が見えました。大会で結果を出せた上にチームが勝ててこんなに嬉しいことはないです。」と大津さんは興奮気味に対局を振り返ってくれました。この結果ローソン将棋部は準決勝進出、目標としていたチームでの3勝を達成することができました!

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ドワンゴ戦で詰みを逃さなかった大津さん。この結果チームの勝利が決まった。

準決勝の相手はいすゞエンジニアリングさん。なんと4人で参加しており、ここまで一人も負けずに勝ち上がってきた強敵です。不戦勝となり応援に回った新出さんは「自分の対局がなくても仲間の応援ができるから楽しいですね。チームが勝ち進めるよう応援頑張ります!」と対局を近くで見守っていました。 その応援のおかげか4-1でローソン将棋部が勝利!初参加で決勝に進出する快挙を達成しました。

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そして迎えた決勝。相手はDTSさんで遠山六段曰くAクラスほどの棋力があるとのこと。ここまで勝ち上がってきたローソン将棋部もさすがに形勢が押され気味に。最後は1-4で敗れてしまいました。ここまで4連勝だった三木さんも「完敗でしたね。でもここで負けたことが逆にやる気に繋がりました。次の大会では負けないように頑張ります!」とコメント。悔しさを次につなげたいという意欲が伝わってきました。

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全勝とはならなかった三木さん。次の大会に向けて気合が入る。

おわりに

将棋部設立3か月、大会初出場で準優勝という素晴らしい結果を残したローソン将棋部。原田さんは「はじめて参加しましたが一日があっという間で楽しかったです。次の職団戦も参加して勝てるように頑張ります。」と次の大会に向けての意気込みを語っていました。今後は部員を増やして、参加チームも増やしたいというローソン将棋部。女性だけのチームを作りたいという声もあり、今後の活躍にも注目です!

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森内専務理事と記念撮影したローソン将棋部

勝っても負けても仲間で盛り上がることができる職団戦。次回の職団戦は4月14日に東京武道館で行われます。みなさんも社内でチームを組んで一度参加してみてはどうでしょうか。

職団戦に関する記事はこちら

はじめての職団戦

津持大和

ライター津持大和

1996年生まれの福井県出身。山本博志四段の影響を受けて居飛車党から三間飛車党に転身。ゲーム、カードゲーム、野球、カフェが好き。将棋イベントとゲーム大会によく出没します。

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遠山雄亮

監修遠山雄亮六段

東京都練馬区出身。1993年に奨励会に6級で入会。1997年に初段に昇段。2005年10月に四段に昇段。長らく、日本将棋連盟モバイルの編集長としてモバイル事業に携わり、現在は、棋士会副会長としてイベント等の企画、運営を行なっている。デビュー当初から、しばらくは振り飛車党だったが、ここ近年は居飛車中心に戦っている。
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