3三歩か1三桂成を覚えておけば大丈夫。矢倉における4六銀、3七桂型の攻め方とは?【第63回 矢倉の崩し方】

3三歩か1三桂成を覚えておけば大丈夫。矢倉における4六銀、3七桂型の攻め方とは?【第63回 矢倉の崩し方】

ライター: 一瀬浩司  更新: 2018年10月27日

矢倉の崩し方

今回のコラムも、矢倉における4六銀、3七桂型から攻めていく指し方を解説していきます。それでは第1図です。

【第1図】

前々回と前回のコラムでは、この局面が先手番として▲3三歩と打っていく攻め方をご紹介しました。どう応じても先手よしになりましたが、今回は別の攻め方もないか見ていきましょう。▲3三歩でよければそれでいいじゃん、と思われるかもしれませんが、さまざまな攻め方を覚えておくと少し違う形での応用ができることもありますので、しっかり見ていきましょう。

第1図から、単に▲1三桂成も有力な攻め方です。△1三同桂は▲1四歩ですし(以下△1二歩と受けても▲1三歩成△同歩に構わず▲同香成として△同香には▲同角成△同玉▲3二飛成があるため、端が受からない)、△1三同香も▲1四歩△同香▲同香としておいて、△1三歩には▲同香成△同桂に▲1四歩ではなく、▲同角成△同玉▲3二飛成があります。▲1三桂成に対し、△3一玉は▲2三成桂(第2図)が好手です。

【第2図は▲2三成桂まで】

第2図から、△2三同金には▲1三角成が決まりますし、△3四歩と受けても▲3二成桂と金をはがして十分です。

また、第2図の▲2三成桂に代えて、平凡に▲2二銀と打つ手もあります。△4一玉には▲2一銀不成と桂を取れば攻めが続きますし、△2二同金には▲同成桂△同玉に▲1三角成!(第3図)が強烈な一撃になります。

【第3図は▲1三角成まで】

第3図から△1三同玉は▲3二飛成ですし、△1三同香も▲3二金△1二玉▲1四歩で、いつでも▲4二金△同金▲3一飛成と成り込む順もあって、大きな駒損ですが攻めは切れません。

また、第1図から▲1四歩といきなり端を攻める手はどうでしょうか? △1四同歩に▲同香と走り、△1四同香には▲1三銀ではなく(以下△3一玉となると攻めが重い)▲1三桂成(第4図)が軽い好手に思えます。

【第4図は▲1三桂成まで】

第4図から、△1三同桂は▲同角成△同玉▲3二飛成ですし、△3一玉と引いても▲1四成桂や▲2三成桂でよさそうに見えます。しかし、▲2三成桂に△3三香(第5図)と打たれるとどうでしょうか? 

【第5図は△3三香まで】

第5図から▲3二成桂としても、△同玉で田楽刺しが残っています。後手陣も薄くしているのでなんとも言えないところですが、ここまでご紹介した▲3三歩や▲1三桂成と比較すると、はっきり先手よしとまでは言いにくい局面です。また、第4図からの△3一玉に対し、▲1四成桂としてもやはり△3三香と打たれ、▲2五香△3五香▲同飛△3四銀▲3八飛△3五歩でこれもはっきりしません。

まとめると、第1図から▲3三歩と▲1三桂成は先手よし、▲1四歩△同歩▲同香は後手陣は薄くできるものの、はっきりしないということです。

一瀬浩司

ライター一瀬浩司

元奨励会三段の将棋ライター。ライター業のほか、毎月1回の加瀬教室や個人指導など、指導将棋も行なっている。主なアマチュア戦の棋歴としては、第34期朝日アマチュア将棋名人戦全国大会優勝、第63回都名人戦優勝などがある。

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阿部光瑠

監修阿部光瑠六段

棋士・六段
1994年生まれ、青森県弘前市出身。2011年4月に四段。2013年に第2回電王戦でコンピュータソフト・習甦(しゅうそ)と対局し、快勝。 2014年の第45期新人王戦で優勝。居飛車、振り飛車ともに指すオールラウンドプレイヤー。
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